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日本小3课文:年糕树【久我Masahi的日语课堂】#40

2020-02-20 13:11 作者:久我まさひ  | 我要投稿

モチモチの木(年糕树) 

作者:斎藤 隆介 (さいとう りゅうすけ)

臆病豆太(胆小鬼豆太)

全く、豆太(まめた)ほど臆病なやつはない。もう五つにもなったんだから、夜中に、一人で雪隠(せっちん)ぐらいに行けたっていい。(真的是,没有比豆太更胆小的家伙了。都已经五岁了,至少半夜能一个人去厕所吧。)

ところが、豆太は、雪隠は表にあるし、表には大きなモチモチの木がつっ立っていて、空いっぱいの髪の毛をバサバサと振るって、両手を「わあっ。」とあげるからって、夜中には、じさまについてってもらわないと、一人じゃ小便もできないのだ。(然而,豆太说厕所在屋外,并且屋外屹立着很高大的年糕树,空中有很多头发似的枝叶摇得沙沙作响,年糕树还“哇”地高举着双手,所以半夜爷爷不陪同的话,自己一个人连小便都去不了。)

じさまは、ぐっすり眠っている真夜中に、豆太が「じさまぁ。」って、どんなに小さい声で言っても、「小便か。」と、すぐ目を覚ましてくれる。一緒に寝ている一枚しかない布団を、濡らされちまうよりいいからなぁ。 (爷爷在半夜熟睡时,无论豆太叫“爷爷。”的声音有多轻,都会马上醒来,问道:“小便吗?”这是因为,比一起睡的仅有的一条被子被尿湿要好。)

それに、峠の猟師小屋に、自分とたった二人で暮らしている豆太が、可哀想で、可愛かったからだろう。(而且,因为在山顶的狩猎小屋里,和自己仅仅两个人一起生活的豆太可怜又可爱吧。)

けれど、豆太のおとうだって、熊と組み打ちして、頭を打っ裂かれて死んだほどのきも助だったし、じさまだって、六十四の今、まだ青鹿を追っかけて、肝を冷やすような岩から岩への飛び移りだって、見事にやってのける。(但是,就连豆太的爸爸也很有胆量,和熊扭打在一起,脑袋被撕裂后死去,连爷爷也于六十四岁的现在还追赶着羚羊,能够在岩石间令人胆战心惊地,完美地跳跃移动。)

それなのに、どうして豆太だけが、こんなに臆病なんだろうか—。(然而为什么,只有豆太那么胆小呢?)


やい、木ぃ(喂,树)

モチモチの木ってのはな、豆太がつけた名前だ。小屋のすぐ前に立っている、でっかいでっかい木だ。(年糕树是豆太起的名字。这是棵屹立在小屋前面不远处的高大的树。)

秋になると、茶色いぴかぴか光った実を、いっぱい振り落としてくれる。その実を、じさまが、木臼(うす)で搗いて、石臼で碾いて粉にする。粉にしたやつを餅に捏ね上げて、蒸して食べると、頬っぺたが落っこちるほど旨いんだ。(一到秋天,树上会抖落很多锃亮的茶色果实。爷爷用木臼把这些果实捣碎,再用石臼把果实磨成粉。把磨好的粉捏成年糕,蒸了之后吃的话,好吃到脸颊都要掉了。)

「やい、木ぃ、モチモチの木ぃ、実ぃ落とせぇ。」なんて、昼間は木の下に立って、片足で足踏みして、威張って催促したりするくせに、夜になると、豆太はもうだめなんだ。木が怒って、両手で、「お化けぇ。」って、上から脅かすんだ。夜のモチモチの木は、そっちを見ただけで、もう、小便なんか出なくなっちまう。(豆太明明白天时站在树下,单脚踩踏,逞威风地催促道:“喂,树,年糕树,快掉果实下来。”什么的,一到晚上,就不行了。树生气了,举着双手吓唬道:“鬼啊。”夜晚的年糕树只是在一旁看着,就快尿不出来了。) 

じさまが、蹲んだ膝の中に豆太を抱えて、「ああ、いい夜だ。星に手が届きそうだ。奥山じゃぁ、鹿や熊めらが、鼻ぢょうちん出して、寝っ転けてやがるべ。それ、シイーッ。」って言ってくれなきゃ、とっても出やしない。しないで寝ると、明日の朝、とこの中が洪水になっちまうもんだから、じさまは、必ずそうしてくれるんだ。五つになって「シー」なんて、みっともないやぁ。(爷爷蹲在地上,把豆太抱在双膝间,不说“啊,真是个美好的夜晚。手好像能够到星星。在深山里,鹿和熊正冒着鼻涕泡儿横躺着睡觉呢。好了,嘘。”的话,很难尿出来。不把尿就睡的话,到了翌日早上,床上就要起洪水了,所以爷爷必须这么把尿。到了五岁了,还说“嘘”什么的,真不像样。)

でも、豆太は、そうしなくっちゃだめなんだ。(但是,豆太不那么做不行。)


霜月二十日の晩(十一月二十日晚)

そのモチモチの木に、今夜は、灯がともる晩なんだそうだ。じさまが言った。(爷爷说道今晚是年糕树会点起灯的夜晚。) 

「霜月の二十日の丑三つにゃぁ、モチモチの木に灯がともる。起きてて見てみろ。そりゃぁ、綺麗だ。おらも、子供の頃に見たことがある。死んだお前のおとうも見たそうだ。山の神様のお祭りなんだ。それは、一人の子供しか、見ることはできねえ。それも、勇気のある子供だけだ。」(“到了十一月二十日的丑时三刻,年糕树会亮起灯。你起来去看看吧。那还真是漂亮。我孩提时也看到过。你那死去的爸爸也看到过。那是山神的祭典。不是一个孩子的话,就看不到,而且还是仅限有勇气的孩子才能看到。”)

「—それじゃぁ、おらは、とってもだめだ—。」(“那样的话,我根本不行啊。”)

豆太は、ちっちゃい声で、泣きそうに言った。だって、じさまもおとうも見たんなら、自分も見たかったけど、こんな冬の真夜中に、モチモチの木を、それも、たった一人で見に出るなんて、とんでもねえ話だ。ぶるぶるだ。(豆太带着哭腔小声说道。毕竟,爷爷和爸爸都看到过的话,自己也想看看,但是在这冬天的三更半夜,去看年糕树,而且还是自己一个人去看,实在是不可能。令人毛骨悚然。)

木のえだえだの細かい所にまで、みんな灯がともって、木が明るくぼうっと輝いて、まるでそれは、夢みてえに綺麗なんだそうだが、そして、豆太は、「昼間だったら、見てえなぁ—。」と、そっと思ったんだが、ぶるぶる、夜なんて考えただけでも、おしっこをもらしちまいそうだ—。(树枝到处都会点起灯,树明亮闪耀,仿佛梦境一般美丽,然后,豆太想到“如果是白天的话,想看看啊。”然而仅仅是一想到是晚上,就瑟瑟发抖,都快吓失禁了。)

豆太は、はじめっから諦めて、布団に潜り込むと、じさまの煙草臭い無念中に鼻を押し付けて、宵の口から寝てしまった。(豆太从一开始就放弃了,钻进被窝里,在爷爷的烟臭味中,遗憾地摁着鼻子,在黄昏的时候就睡了。)


豆太は見た(豆太看到了)

豆太は、真夜中に、ひょっと目を覚ました。頭の上で、熊の唸り声が聞こえたからだ。(豆太在半夜突然醒了。因为头上传来了熊的吼声。)

「じさまぁっ。」(“爷爷。”)

夢中でじさまにしがみつこうとしたが、じさまはいない。(豆太拼命想要抱住爷爷,然而爷爷不在。)

「ま、豆太、心配すんな。じさまは、じさまは、ちょっと腹が痛えだけだ。」(“豆,豆太,不要担心。爷爷,爷爷只是有点肚子痛。”)

枕元で、熊みたいに体を丸めて唸っていたのは、じさまだった。(在枕边像熊一样蜷着身子发出哼哼声的是爷爷。)

「じさまっ。」(“爷爷。”)

怖くて、びっくらして、豆太はじさまに飛びついた。けれども、じさまは、ころりと畳に転げると、歯を食いしばって、ますますすごく唸るだけだ。(豆太担惊受怕地朝爷爷扑去。然而,爷爷滚到了榻榻米上,咬紧牙关,哼哼地越来越厉害了。)

「医者様を呼ばなくっちゃ。」(“得去叫医生来。”)

豆太は、小犬みたいに体を丸めて、表戸を体で吹っ飛ばして走りだした。(豆太像小狗一样蜷缩着身体,撞开了家门,飞奔起来。)

寝巻きのまんま。裸足で。半道もある麓の村まで—。 (豆太穿着睡衣,光着脚。向半里路程的山脚的村庄跑去。)

外はすごい星で、月も出ていた。峠の下りの坂道は、一面の真っ白い霜で、雪みたいだった。霜が足にかみついた。足からは血が出た。豆太は、泣き泣き走った。痛くて、寒くて、怖かったからなぁ。(外面有很多星星,月亮也出来了。下山的路,全部都是雪白的霜,像雪一样。脚被霜粘住。脚上流血了。豆太边哭边跑,感到又痛又冷又害怕。)

でも、大好きなじさまの死んじまうほうが、もっと怖かったから、泣き泣き麓の医者様へ走った。(但是,最喜欢的爷爷的死更加可怕,所以豆太边哭边朝山脚的医生的住处跑去。)

これも、年寄りじさまの医者様は、豆太から訳を聞くと、「おう、おう—。」と言って、ねんねこばんてんに薬箱と豆太を負うと、真夜中の峠道を、えっちら、おっちら、じさまの小屋へ上ってきた。(这也是个上了年纪的医生爷爷,听了豆太的解释后,说着“哦哦。”并将药箱和豆太用绵罩衣背起,吃力地走在深夜的山道上,朝爷爷的小屋赶去。)

途中で、月が出てるのに、雪が降り始めた。この冬初めての雪だ。豆太は、そいつをねんねこの中から見た。(途中,月亮虽出来了,雪开始下了。这是这年冬天的初雪。豆太在绵罩衣里看到了雪。)

そして、医者様の腰を、足でドンドン蹴飛ばした。じさまが、なんだか死んじまいそうな気がしたからな。(于是,豆太用脚咚咚地踢着医生的腰。因为总感觉爷爷要死了。)

豆太は、小屋へ入る時、もう一つ不思議なものを見た。(豆太进入小屋的时候,又看见了一样不可思议的东西。)

「モチモチの木に、灯がついている。」(“年糕树点灯了。”)

けれど、医者様は、「あ、ほんとだ。まるで、灯がついたようだ。だども、あれは、栃(とち)の木の後ろにちょうど月が出てきて、枝の間に星が光ってるんだ。そこに雪が降ってるから、明かりがついたように見えるんだべ。」と言って、小屋の中へ入ってしまった。だから、豆太は、その後は知らない。医者様の手伝いをして、竈(かまど)に薪をくべたり、湯を沸かしたりなんだり、忙しかったからな。(然而医生说着:“啊,真的啊。就好像点了灯一样。但是,那是七叶树后面正好有月亮,树枝间的星星在发光。因为下雪了,看起来像是点了灯一样。”然后进了小屋。所以,豆太不知道那之后的事了,因为忙着给医生帮忙,给炉灶放入柴火,烧热水什么的。)


弱虫でも、やさしけりゃ(哪怕是胆小鬼,只要温柔的话)

でも、次の朝、腹痛が治って元気になったじさまは、医者様の帰った後で、こう言った。 (但是,翌日早上,腹痛治愈的爷爷在医生回去后,如此说道。)

「お前は、山の神様の祭りを見たんだ。モチモチの木には、灯がついたんだ。お前は、一人で、夜道を医者様呼びに行けるほど、勇気のある子供だったんだからな。自分で自分を弱虫だなんて思うな。人間、優しささえあれば、やらなきゃならねえことは、きっとやるもんだ。それを見て、他人がびっくらするわけよ。は、は、は。」 (“你啊,看到了山神的祭典,年糕树点灯。你已经是一个人也敢走夜路去叫医生的勇敢的孩子了。不要认为自己是胆小鬼。人类,只要温柔的话,对于不得不做的事,一定会去做的。看到这一点,会让别人惊讶。哈哈哈。”)

—それでも、豆太は、じさまが元気になると、その晩から、「じさまぁ。」と、小便にじさまを起こしたとさ。(然而,豆太从爷爷变得健康的那晚开始,去小便时叫着“爷爷”,把爷爷叫醒。)

词汇

つっ:(站着)一动不动;(形容动作迅速、突然)倏地、蓦地

バサバサ:布、纸片、树叶等薄而干燥的物体不停地相撞摩擦等时发出的声音及其状态;大鸟振翅时的声音或翅膀振动的样子;(缺乏水分等)干巴巴;乱蓬蓬、乱七八糟、不整齐

組み打ち(くみうち):揪打、扭成一团

打っ裂く(ぶっさく):(用力)撕开、扯破、撕裂

きも助(きもすけ):胆量很大的,有勇气的男子

青鹿(あおじし):羚羊的别称

肝を冷やす(きもをひやす):胆战心惊

振り落とす(ふりおとす):抖落、摔下、甩下;淘汰

搗く(つく):捣、舂

捏ね上げる(こねあげる):揉和成、和好、捏成、充分揉和后制成;编造、捏造、混在一起拼凑出来

足踏み(あしぶみ):踏步;停滞不前

威張る(いばる):摆架子、逞威风、耍威风

催促(さいそく):催促、催逼、催讨、催索、催收

脅かす(おどかす):威胁、威逼、用语言或动作威吓对方

霜月(しもつき):阴历十一月

丑三つ(うしみつ):丑时三刻、深夜、夜半

とんでもない:出乎意外的、不合情理的;不可想象的、骇人听闻的;(加强否定)哪里的话

宵の口(よいのくち):天刚黑、天黑不久、黄昏

ねんねこばんてん:背婴儿时披在上面的棉罩衣

えっちらおっちら:吃力地行走的样子

蹴飛ばす(けとばす):踢开、踢倒;拒绝、甩开

くべる:放入(火内燃烧)、添加(燃料)

作业

1.读课文

2.看图写话:

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