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日本小4课文:权狐【久我Masahi的日语课堂】#52

2020-05-01 01:01 作者:久我まさひ  | 我要投稿

ごんぎつね(权狐)

作者:新美 南吉(にいみ なんきち)

これは、私が小さい時に、村の茂平(もへい)と言うお爺さんから聞いたお話です。(这是我小时候听村里的茂平爷爷讲的故事。)

昔は、私達の村の近くの中山という所に、小さなお城があって、中山様と言うお殿様が居られたそうです。(据说从前,在我们村子附近的叫作中山的地方,有一座小城,城里住着一位中山殿下。)

その中山から少し離れた山の中に、「ごんぎつね」と言う狐がいました。権は、独りぼっちの小狐で、羊歯のいっぱい茂った森の中に、穴を掘って住んでいました。そして、夜でも昼でも、辺りの村へ出てきて、悪戯ばかりしました。(距离这中山城不远的山里,住着一只名叫“权狐”的孤零零的小狐狸。它在那长满羊齿草的茂密森林中挖了一个洞穴,住在里面。不管是夜晚还是白天,它都来到附近的村里,尽做恶作剧。注:原文里,ごん没有标注成汉字,为了方便阅读,码成了権。狐狸的叫声是こん。

畑へ入って芋を掘り散らしたり、菜種がらの干してあるのへ火をつけたり、百姓家の裏手に吊るしてあるとんがらしをむしり取っていったり、色んな事をしました。(它有时将田里的白薯挖得到处都是,有时在晒着的油菜秸秆上放火,有时将农民家后门口挂着的辣椒拔下来,做了各种事。)

ある秋のことでした。二、三日雨が降り続いたその間、権は、外へも出られなくて、穴の中にしゃがんでいました。 (某年秋天。接连下了两三天雨,权没法外出,只好蹲在洞里。)

雨があがると、権は、ほっとして穴から這い出ました。空はからっと晴れていて、百舌鳥の声がキンキン響いていました。(天一放晴,权松了口气,爬出洞穴。晴空万里,百舌鸟唧唧地叫着。)

権は、村の小川の堤まで出て来ました。辺りの、薄の穂には、まだ雨の雫が光っていました。川は、いつもは水が少いのですが、三日もの雨で、水が、どっとましていました。ただのときは水に浸かることのない、川べりの薄や、萩の株が、黄色く濁った水に横倒しになって、揉まれています。権は、川下の方へと、泥濘道を歩いていきました。 (权来到了村里的小河堤上。四周的芒草上还挂着晶莹剔透的雨珠。河水通常很少,不过连下三天雨导致水位一下子变高。河边的芒草和萩的根株平时从来浸不到水,现在也被变得浊黄的河水冲得横倒在一起。权沿着泥泞路朝小河的下游走去。)

ふと見ると、川の中に人がいて、何かやっています。権は、見つからないように、そうっと草の深い所へ歩きよって、そこからじっと覗いてみました。 (权突然看见有个人站在河里正在做着什么。权为了不被发现,悄悄地钻进草深处,然后一动不动地躲在那里窥视着外面的动静。)

「兵十(ひょうじゅう)だな。」と、権は思いました。兵十は、ぼろぼろの黒い着物をまくし上げて、腰の所まで水に浸りながら、魚を捕るはりきりという網を揺すぶっていました。鉢巻をした顔の横っちょうに、円い萩の葉が一枚、大きな黒子みたいにへばり付いていました。(“是兵十啊!”权想道。兵十将身上那件破旧不堪的黑色和服的下摆往上卷起,浸在齐腰深的水中,晃动着一张捕鱼用的拉网。他头上缠着头带,一片圆圆的萩叶贴在侧脸上,就像一粒大大的黑痣。)

暫くすると、兵十は、はりきり網の一番後ろの袋のようになった所を、水の中から持ち上げました。その中には、芝の根や、草の葉や、腐った木切れなどが、ごちゃごちゃ入っていましたが、でも、ところどころ、白い物がきらきら光っています。それは、太い鰻の腹や、大きな鱚(きす)の腹でした。兵十は、魚籠の中へ、その鰻や鱚を、ごみと一緒に打ち込みました。そして、また、袋の口を縛って、水の中へ入れました。(过了一会儿,兵十将鱼网最后端的一个袋子似的部位从水中提了起来。里面塞着草根、草叶和烂木屑等东西,不过,到处都有白色的物体闪闪发亮。那是大鳗鱼和大鱚鱼的肚皮。兵十将这些鳗鱼和鱚鱼连同垃圾一起扔进了鱼篓。接着又把袋口扎紧放入了水中。 )

兵十は、それから、魚籠を持って川から上り、魚籠を土手に置いといて、何を探しにか、川上の方へ駆けていきました。(之后兵十提着鱼篓从河里上了岸,将鱼篓放在河堤上,然后好像要找什么似地,朝小河上游方向跑去。)

兵十がいなくなると、権は、ぴょいと草の中から飛び出して、魚籠のそばへ駆けつけました。ちょいと、悪戯がしたくなったのです。権は、魚籠の中の魚を掴み出しては、はりきり網のかかっている所より下手の川の中を目がけて、ぽんぽん投げ込みました。どの魚も、トボンと音を立てながら、濁った水の中へ潜り込みました。(兵十一走,权一下从草丛中跳出来,跑到鱼篓旁。它有点想恶作剧了。权把鱼篓中的鱼抓了出来,一条条地朝张着鱼网处的更加下游的河里扔去。所有的鱼都扑通扑通地潜进了混浊的河水中。)

一番終いに、太い鰻を掴みにかかりましたが、何しろぬるぬるとすべりぬけるので、手では掴めません。権は、焦れったくなって、頭を魚籠の中に突っ込んで、鰻の頭を口に咥えました。鰻は、キュッといって、権の首へ巻き付きました。その途端に兵十が、向こうから、「うわあ、ぬすっと狐め。」と怒鳴り立てました。権は、びっくりして飛び上がりました。鰻を振り捨てて逃げようとしましたが、鰻は、権の首に巻き付いたまま離れません。権は、そのまま横っ飛びに飛び出して、一生懸命に逃げていきました。(最后剩下一条大鳗鱼,权伸爪子去抓,可是这鱼滑溜溜的,用爪子怎么也抓不住。权急了,将脑袋伸进鱼篓里,一口叼住鳗鱼头。那鳗鱼一下子紧紧裹住权的颈脖。正当这时,迎面传来兵十的怒喊声:  “哇,可恶的贼狐狸。” 权吓得跳了起来。虽然权想要甩落鳗鱼逃跑,然而那鳗鱼缠着它的脖子不放。权就这样往旁边飞奔出去,拼命逃跑。)

洞穴の近くの榛木(はんのき)の下で振り返ってみましたが、兵十は追っかけては来ませんでした。(权逃到自己洞穴附近的榛树下,回头一看,兵十并没追上来。)

権はほっとして、鰻の頭を噛み砕き、やっと外して、穴の外の草の葉の上にのせておきました。(权松了口气,将鳗鱼头咬碎,才总算解脱开来,然后将鳗鱼丢在了洞穴外的草地上。)

十日程経って、権が弥助(やすけ)と言うお百姓の家の裏を通りかかりますと、そこの無花果(いちじく)の木の陰で、弥助の家内が、お歯黒を付けていました。鍛冶(かじ)屋の新兵衛(しんべえ)の家の裏を通ると、新兵衛の家内が、髪を梳いていました。権は、「ふふん、村に何かあるんだな。」と思いました。「何だろう、秋祭りかな。祭りなら、太鼓や笛の音がしそうなものだ。それに第一、お宮に幟(のぼり)が立つはずだが。」(大约过了十天,权经过农民弥助家的屋后时,看见弥助的妻子正在无花果树荫下染黑牙齿。它又经过铁匠新兵卫家的屋后时,看见新兵卫的妻子正在梳头。“嗯,村里有什么事了吗?”权思忖道,“是什么呢?是秋季祭祀吗?是祭祀的话,那应该能听到太鼓和笛声啊。而且首先神社还应该竖着旗帜啊。”)

こんなことを考えながらやって来ますと、いつの間にか、表に赤い井戸のある兵十の家の前へ来ました。その小さな壊れかけた家の中には、大勢の人が集まっていました。余所行きの着物を着て、腰に手拭いを下げたりした女達が、表の竈(かまど)で火を炊いています。大きな鍋の中では、何かぐずぐず煮えていました。(权边想边走,不知不觉间,来到了有个红井的兵十家的大门前。许多人正聚集在那又小又破的屋里。穿着正装和服,腰间挂着布手巾的妇女们在大门的灶前生火。大锅里正咕嘟咕嘟地煮着什么。)

「ああ、葬式だ。」と、権は思いました。「兵十の家の誰が死んだんだろう。」(“啊,是葬礼啊。”权想道,“兵十家谁死了呢?”)

お昼が過ぎると、権は、村の墓地へ行って、六地蔵さんの陰に隠れていました。いいお天気で、遠く向こうには、お城の屋根瓦が光っています。墓地には、彼岸花が、赤い布(きれ)のように咲き続いていました。と、村の方から、カーン、カーンと、鐘が鳴ってきました。葬式の出る合図です。(午后,权前往村里的墓地,躲在了六地藏菩萨像的阴影处。今天天气很好,远处的城的屋顶瓦片熠熠生辉。墓地上,竞相开放的彼岸花如同一匹红布。这时,村子那边传来了“铛铛”钟响。是出殡的信号。)

やがて、白い着物を着た葬列の者達がやって来るのが、ちらちら見え始めました。話し声も近くなりました。葬列は、墓地へ入って来ました。人々が通った後には、彼岸花が踏み折られていました。(不一会儿,权开始看到身着白色和服的送葬队伍过来了。说话声也渐渐近了。送葬队伍来到了墓地。彼岸花都被经过的人们踩折了。)

権は、伸び上がって見ました。兵十が、白い裃を着けて、位牌を捧げています。いつもは、赤い薩摩芋みたいな元気のいい顔が、今日は何だか萎れていました。(权踮起脚来,看到兵十穿着一身白色孝服,手捧灵牌。那张平时像红薯般地精神抖擞的红扑扑的脸庞,今天不知怎的,显得无精打采。)

「ははん、死んだのは、兵十のおっかあだ。」権は、そう思いながら頭を引っ込めました。(“啊,死的是兵十的妈妈啊。”权边想边缩回了脑袋。 )

その晩、権は、穴の中で考えました。「兵十のおっかあは、床に就いていて、鰻が食べたいと言ったに違いない。それで、兵十が、はりきり網を持ち出したんだ。ところが、わしが悪戯をして、鰻を取ってきてしまった。だから、兵十は、おっかあに鰻を食べさせることができなかった。そのまま、おっかあは、死んじゃったに違いない。ああ、鰻が食べたい、鰻が食べたいと思いながら死んだんだろう。ちょっ、あんな悪戯をしなけりゃよかった。」(是夜,权在洞穴中考虑道:“ 兵十的妈妈卧病在床的时候,一定很想吃鳗鱼。所以,兵十带着鱼网出门了。可是我却恶作剧地拿走了鳗鱼。因此,兵十没能给妈妈吃上鳗鱼。他妈妈肯定就这样离世了。临死时大概还一心念着想吃鳗鱼,想吃鳗鱼。唉,我不该做那种恶作剧的。”)

兵十が、赤い井戸の所で麦を磨いでいました。(兵十正在红井处淘麦子。)

兵十は、今までおっかあと二人きりで、貧しい暮らしをしていたもので、おっかあが死んでしまっては、もう独りぼっちでした。「俺と同じ、独りぼっちの兵十か。」こちらの物置の後ろから見ていた権は、そう思いました。(兵十迄今为止一直和母亲两人一起过着贫困的生活。母亲一死,只剩下了他一个人。“ 兵十也和我一样孤苦伶仃了。”权从库房后面看着兵十,如此想道。 )

権は、物置のそばを離れて、向こうへ行き駆けますと、どこかで、鰯(いわし)を売る声がします。(权刚离开库房边,要向兵十那边跑去时,从何处传来了叫卖沙丁鱼的吆喝声。)

「鰯の安売りだあい。生きのいい、鰯だあい。」(“沙丁鱼大甩卖喽。新鲜的沙丁鱼哟。”)

権は、その威勢のいい声のする方へ走っていきました。と、弥助のお上さんが、裏戸口から、「鰯をおくれ。」と言いました。鰯売りは、鰯の籠を積んだ車を道端に置いて、ぴかぴか光る鰯を両手で掴んで、弥助の家の中へ持って入りました。権は、その隙間に、籠の中から五、六匹の鰯を掴み出して、もと来た方へ駆け出しました。そして、兵十の家の裏口から、家の中へ鰯を投げ込んで、穴へ向って駆け戻りました。途中の坂の上で振り返って見ますと、兵十がまだ、井戸の所で麦を磨いでいるのが小さく見えました。(权朝那精神饱满的吆喝声的方向奔去。这时,弥助的妻子在后门口说道:  “拿点沙丁鱼来。” 卖沙丁鱼的将载有沙丁鱼篓的车停在路旁,两手抓着闪着光的沙丁鱼走进了弥助家。权趁这空子,从鱼篓中抓出了五六条沙丁鱼,又朝刚才来的方向跑去。之后,权将沙丁鱼从兵十家的后门扔了进去,然后奔回自己的洞穴。权在途中的坡道上回首眺望,看见还在井边淘麦子的兵十那小小的身影。)

権は、鰻の償いに、まず一つ、いいことをしたと思いました。(权觉得自己已为赔偿兵十的鳗鱼做了头一件好事。)

次の日には、権は山で栗をどっさり拾って、それを抱えて、兵十の家へ行きました。(翌日,权在山上采了很多栗子,然后捧着前往了兵十家。)

裏口から覗いてみますと、兵十は、昼飯を食べかけて、茶碗を持ったまま、ぼんやりと考え込んでいました。変なことには、兵十の頬っぺたに、かすり傷がついています。 どうしたんだろうと、権が思っていますと、兵十が独り言を言いました。「一体、誰が、鰯なんかを、俺の家へ放り込んでいったんだろう。おかげで俺は、盗人と思われて、鰯屋のやつにひどい目に合わされた。」と、ぶつぶつ言っています。(权从后门往里一看,只见兵十正在吃午饭,他拿着碗,心不在焉地在考虑着什么。奇怪的是,兵十的脸颊上带着擦伤。正当权考虑着这到底是怎么回事的时候,只听兵十嘀嘀咕咕地自言自语道: “到底是谁把沙丁鱼扔进我家来的呢?结果我被鱼贩子当成贼吃了苦头。”)

権は、これはしまったと思いました。「可哀想に兵十は、鰯屋にぶん殴られて、あんな傷までつけられたのか。」(权心想这下糟了。“可怜的兵十是被鱼贩子狠揍了,才受了那样的伤吧?”)

権はこう思いながら、そっと物置の方へ回って、その入り口に栗を置いて帰りました。 (权边想边悄悄绕到库房那边,将栗子放在门口,便回去了。)

次の日も、その次の日も、権は、栗を拾っては兵十の家へ持ってきてやりました。その次の日には、栗ばかりでなく、松茸も二、三本、持っていきました。(次日、后日,权又采了栗子送到兵十家去。大后日,它不但送栗子,还拿了两三个松茸去。)

月のいい晩でした。権は、ぶらぶら遊びに出掛ました。中山様のお城の下を通って、少し行くと、細い道の向こうから、誰か来るようです。話し声が聞こえます。チンチロリン、チンチロリンと、松虫が鳴いています。(月色迷人的夜晚。权出去闲逛了。它经过中山殿下的城不远,听到了小道对面传来了说话声,似乎有谁来了。金琵琶正唧呤呤,唧呤呤地叫着。 )

権は、道の片側に隠れて、じっとしていました。話し声は、だんだん近くなりました。それは、兵十と、加助(かすけ)と言うお百姓でした。(权躲到路一旁,一动不动。说话声渐渐临近。是兵十和名叫加助的农民。)

「そうそう、なあ、加助。」と、兵十が言いました。(“对了,加助。”兵十说道。)

「ああん。」(“啊?”)

「俺あ、この頃、とても不思議なことがあるんだ。」 ( “我啊,最近碰到了非常不可思议的事情。” )

「何が。」(“什么事?”)

「おっかあが死んでからは、誰だか知らんが、俺に栗や松茸なんかを、毎日毎日くれるんだよ。」(“自从我妈死后,不知是谁,每天都把栗子和松茸送到我家来。”)

「ふうん、だれが。 」(“噢?那是谁干的呢?” )

「それが分からんのだよ。俺の知らんうちに置いていくんだ。」(“就是不知道啊。是趁我没注意到的时候给我放着的。”)

権は、二人の後をつけていきました。(权跟在了两人身后。)

「本当かい。」( “是真的吗?”)

「本当だとも。嘘と思うなら、明日見に来いよ。その栗を見せてやるよ。」(“当然是真的。你要是认为我在说谎,就明天来看看好了。我把那栗子拿给你瞧。”)

「へえ、変なこともあるもんだなあ。」(“嘿,有这种怪事啊。”)

それなり、二人は黙って歩いていきました。(说到这儿,两人沉默地走着。)

加助が、ひょいと、後ろを見ました。権はびくっとして、小さくなって立ち止まりました。加助は、権には気がつかないで、そのままさっさと歩きました。吉兵衛(きちべえ)と言うお百姓の家まで来ると、二人はそこへ入っていきました。ポンポンポンポンと、木魚(もくぎょ)の音がしています。窓の障子に明かりが差していて、大きな坊主頭が映って、動いていました。権は、「お念仏があるんだな。」と思いながら、井戸のそばにしゃがんでいました。暫くすると、また三人ほど人が連れ立って、吉兵衛の家へ入っていきました。(加助忽地回头一看。权吓了一跳,停住了步伐,将身子蜷了起来。加助没有注意到权,仍快步向前走着。两人到了名叫吉兵卫的农民家门口,便走了进去。屋里传来了敲木鱼的笃笃声。光照在窗户纸上,窗上映衬出了和尚那晃动着的脑袋的大影子。 “是在念经啊。”权边想边在井边蹲了下来。过了一会儿,又有三个人左右结伴而来,进了吉兵卫家。)

お経を読む声が聞こえてきました。(屋里传来了念经的声音。)

権は、お念仏が済むまで、井戸のそばにしゃがんでいました。兵十と加助は、また一緒に帰っていきます。権は、二人の話を聞こうと思って、ついていきました。兵十の影法師をふみふみ行きました。(权一直蹲在井边,直到念经结束。兵十和加助又一起回家去。权想听听两人的谈话,便又跟了上去。它踩着兵十的影子走着。)

お城の前まで来た時、加助が言い出しました。(到了城前的时候,加助开口了。)

「さっきの話は、きっと、そりゃあ、神様の仕業だぞ。」(“你刚才说的那事,肯定是神明干的。”)

「えっ。」と、兵十はびっくりして、加助の顔を見ました。(“啊?”兵十惊讶地看着加助的脸。)

「俺はあれからずっと考えていたが、どうも、そりゃ、人間じゃない、神様だ。神様が、お前がたった一人になったのを哀れに思わっしゃって、色んな物を恵んで下さるんだよ。」(“我从刚才就一直在想,这不是人做的,肯定是神明。神明觉得你孤苦伶仃的怪可怜,便施舍了各种各样的东西给你。”)

「そうかなあ。」(“是吗?”)

「そうだとも。だから、毎日、神様にお礼を言うがいいよ。」(“当然啊!所以你最好每天都要向神明道谢。”)

「うん。」(“嗯。”)

権は、「へえ、こいつはつまらないな。」と思いました。「俺が栗や松茸を持っていってやるのに、その俺にはお礼を言わないで、神様にお礼を言うんじゃあ、俺は引き合わないなあ。」(权想道:“嘿,这家伙真是愚蠢。给他送去栗子和松茸的明明是我,可他不向我道谢,却要去感谢神明,真是划不来啊。”)

その明くる日も、権は、栗を持って、兵十の家へ出掛けました。兵十は、物置で縄をなっていました。それで、権は、家の裏口から、こっそり中へ入りました。(翌日,权又拿着栗子前往了兵十家。兵十正在库房编草绳。于是权从后门悄悄地溜进了他家。)

その時兵十は、ふと顔を上げました。と、狐が家の中へ入ったではありませんか。こないだ、鰻を盗みやがったあの権狐めが、また悪戯をしに来たな。(这时,兵十突然抬起了头。看到狐狸跑进了家里。上次偷走我鳗鱼的该死的权狐又来恶作剧了。)

「ようし。」(“好啊。”)

兵十は立ち上がって、納屋にかけてある火縄銃(ひなわじゅう)を取って、火薬をつめました。そして、足音を忍ばせて近寄って、今、戸口を出ようとする権を、ドンと打ちました。(兵十站起身,拿下挂在库房的火绳枪,装上火药。然后蹑手蹑脚地靠上前去,砰地一枪打中了正要跑出门的权。)

権は、ばたりと倒れました。(权重重倒地。)

兵十は駆け寄って来ました。家の中を見ると、土間に栗が固めて置いてあるのが、目につきました。(兵十跑了过来。看了一眼屋内,泥地房放着的一堆栗子映入了眼帘。)

「おや。」と、兵十はびっくりして、権に目を落としました。(“哎呀。”兵十惊讶地将目光落在了权身上。)

「権、おまいだったのか、いつも、栗をくれたのは。」(“原来一直给我送栗子来的是你吗,权?”)

権は、ぐったりと目を瞑ったまま、頷きました。(权精疲力竭地闭着眼睛,点了点头。)

兵十は、火縄銃をばたりと取り落としました。青い煙が、まだ筒口(つつぐち)から細く出ていました。(兵十手中的火绳枪哐当一声掉到地上,那枪口还冒着缕缕青烟。)

词汇

居る(おる):在、有;居住;停留;生存、生活;正在……

羊歯(しだ):凤尾草、羊齿类植物

菜種(なたね):油菜籽、油菜

むしり取る:拔掉、薅掉

這い出る(はいでる):爬出

百舌鳥(もず):百舌鸟、伯劳鸟

キンキン:一般指尖而高的声音,声音响彻四方

どっと:许多人一齐发出声音;许多人一下涌来;许多东西从四面八方到来;不好的状态突然出现,突然(倒下、病重)

泥濘(ぬかるみ):泥泞

濁る(にごる):污浊、不透明;声音变嘶哑、不清晰;颜色不鲜明

揉まれる(もまれる):被挤来挤去;受磨练、受锻炼;摇晃

揺すぶる(ゆすぶる):摇晃、摇动、震动;震撼

鉢巻(はちまき):缠头带

木切れ(きぎれ):碎木片、木屑

魚籠(びく):鱼篮、鱼篓

下手(しもて):下游、下边;(观众对面的舞台的)左侧

ぽんぽん:击鼓声、拍手声等;接连不断的爆炸声、破裂声;形容东西塞得满满的或满得几乎要破裂;说话直言不讳、说话流利;接连不断地、不假思索地、拼命地做某事;幼儿语,指肚子

トボン:人或重物等跳入、落入水中时的声音及其状态

焦れったい(じれったい):令人焦急的、使人不耐烦的

お歯黒(おはぐろ):(已婚女性)染黑牙齿;把牙齿染黑的染料

梳く(すく):梳头

余所行き(よそいき):外出、出门;外出时穿的正式服装;客气、一本正经、郑重其事的态度或谈吐

裃(かみしも):上下身礼服

床に就く(とこにつく):就寝;卧病

磨ぐ(とぐ):磨(刀);擦亮;淘(米)

償い(つぐない):(经济)补偿、赔偿;(针对违约等的)赔罪、赎罪

どっさり:很多;重的东西落下来的声音

チンチロリン:金琵琶的叫声

引き合う(ひきあう):互相拉拽;做买卖、成交;合算、划得来、有利

納屋(なや):杂屋、小仓库、主屋之外另置的存放杂物用的小屋

取り落とす(とりおとす):失手落掉;遗漏

作业

1.读课文

2.思考课文相关问题:

3.看图写话:

4.完成惯用语练习:


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