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【日本小4道德】31#奔驰吧 江之电 奔向光中

2021-12-30 19:27 作者:久我まさひ  | 我要投稿

走れ江ノ電 光の中へ(奔驰吧 江之电 奔向光中)

作者:金子 章(かねこ あきら)

「ふぎゃあ、ふぎゃあ、ふぎゃあ。」

(“哇,哇,哇。”)

友君は生まれた時、二千百グラムの未熟児でした。

(友出生的时候是2100克的早产儿。

「産んで良かった。」

(“生下来太好了。”

お父さんとお母さんは、手を取り合って喜びました。お母さんは、心臓に重い病気があったのです。心臓の筋肉が弱っていき、血を体の中へ送り出すことが出来なくなってしまうのです。

(父母高兴地牵着手。因为母亲有严重的心脏病。心脏的肌肉衰弱,无法将血输送到身体各处。

友君は、おっぱいにしがみついて、ぐいぐい飲みます。お母さんは幸せでした。友君の体重は少しずつ増えて行きました。ところがお母さんは、病気が重くなって、入院してしまいました。

(友抓住乳房,使劲喝着母乳。母亲很幸福。友的体重渐渐增加。然而母亲的病情加重,住院了。

七か月が過ぎ、友君にも、お母さんと同じ心臓の病気があることが分かりました。お父さんは、突然、目の前が真っ暗になりました。

(七个月过去了,友也被查出了和母亲一样的心脏病。父亲突然感觉眼前一黑。

友君の二才の誕生日。病院に居るお母さんから、プレゼントが送られてきました。模型の機関車D51でした。その日から、友君は来る日も来る日も、D51で遊びました。電車もくわわりました。走ったり、長く歩いたりすると、心臓が苦しくなるので、家の中で電車と遊ぶのです。

(友的二岁生日。住院的母亲送来了礼物。是模型机车D51。从这日起,友日复一日地玩D51。电车也增加了。由于跑步和走较远的话,心脏会难受,所以他在家中玩电车。

お母さんの病気はよくならず、入院生活が続きました。お父さんは、これからの友君のことを考えたすえに、施設に預かってもらうことにしました。喘息の子供など、病気とともに生きる子供達が、おおぜい生活をしています。友君は、施設でも電車で遊んでいました。そして、電車のことなら何でも調べて覚えていきました。

(母亲的病不好,持续着住院生活。父亲考虑了友这之后的事,决定将他寄养在设施。有很多哮喘的孩子等,生病的孩子们在设施生活。友在设施也玩电车。然后,调查并记住了电车相关的任何事。

友君が、九才になった春の日に、お母さんは亡くなりました。

(友九岁的春日,母亲去世了。

お父さんは、休みのたびにお土産を持って、施設に来ます。

(父亲每次休息时都会带礼物来设施。)

「ほら、この間頼まれた江ノ電だよ。」

(“看,是你之前想要的江之电。”

「タンコロだ。ありがとう、お父さん。僕、これが一番ほしかったんだ。」

“是旧型江之电。谢谢,爸爸。我最想要这个了。

「ようし、今日は天気もいいから、本物の江ノ電に乗りに行くか。」

“好,今天天气也很好,去乘坐真正的江之电吧。

「やったあ。」

(“太好了。”

江ノ電は、神奈川県藤沢市から鎌倉市までの、海沿いを走る小さな電車です。

(江之电是从神奈川县藤泽市到镰仓市的沿海奔驰的小电车。

「うわあ、海だ。江ノ島だよ。ヨットがいっぱい。」

(“哇啊,是大海。是江之岛。有好多游艇。”

友君の目が、きらきら輝いています。お父さんも嬉しそうです。

(友的目光熠熠生辉。父亲也很高兴。

友君は、中学生になりました。病気は少しずつ重くなっていきました。苦しくて動けなくなった日に、救急車で入院しました。お父さんは、毎日のように病院に来てくれました。友君は、お父さんに話しました。

(友成了中学生。病情渐渐加重了。痛苦到动不了的那天,被救护车送进了医院。父亲几乎每天都来医院。友对父亲说道。

「大人になったら、江ノ電の運転手になりたいな。今頃江ノ電は、海水浴客で賑やかだろうね。」

“我长大后想当江之电的司机。现在江之电上一定满是热闹的海水浴游客吧。

帰りがけにお父さんは、友君の担当の、佐治先生に呼び止められました。

(友的主治佐治医生叫住了准备回家的父亲。

「実は、友君の状態が悪いのです。三か月もたないかも知れません。それで、友君の夢を叶えてあげませんか。」

“其实友的状态不好。也许撑不过三个月。因此,我们一起实现友的梦想吧?

お父さんは、頷きました。

(父亲赞同了。

佐治先生、夢を叶える手伝いをするボランティアの人、江ノ電の会社の人、施設の友達など皆が助け合って、友君を一日だけ江ノ電の運転手にする計画が、どんどん進んで行きました。

(佐治医生和帮助友实现梦想的志愿者、江之电公司的人、设施的朋友们一起合作,渐渐展开了友当一日江之电司机的计划。

十一月十一日、晴れ。友君が江ノ電の運転手になれる日が来ました。江ノ電の藤沢駅に着くと、施設の友達が待っていました。駅員室に入った友君は、暫くすると、駅員さんの制服を着て現れました。

(11月11日,晴。友能够成为江之电司机的一天到来了。到达江之电的藤泽站后,设施的朋友在等着。友进了站务员室,过了片刻,他穿着站务员的制服出现了。

「うわあ、かっこいい、友君。」

“哇啊,好酷啊,友。

友達が肩を叩くと、友君はちょっと恥ずかしそうに俯きました。

(朋友拍了他的肩膀,友有些害羞地低下了脑袋。

ボッ ボーン コットン コトン コトン コトン。江ノ電は藤沢駅を出発しました。家と家の間をコトンコトン。交差点をくねくね曲がると、海が見えます。トンネルだ。ボッ ボーン。終点の鎌倉駅に着くと、運転手さんが言いました。

(嘣 嘣 哐当 哐当 哐当 哐当。江之电在藤泽站出发了。在房屋之间哐当哐当。在十字路口弯弯曲曲后,能看到海了。是隧道。 嘣 嘣。到达终点的镰仓站后,司机说道。

「友君、いいプレゼントがあるよ。タンコロに乗せてあげよう。」

“友,有个很棒的礼物。让你乘坐旧型江之电吧。

タンコロは約九十年前の電車です。今はたった一両だけ車庫にあるのです。

(旧型江之电是约九十年前的电车。如今车库里只有一辆。

ゴートン ゴートン……ゴトン。

哐当 哐当……哐当。

「とうとう会えたね。タンコロ。」

“终于见到了。旧型江之电。

友君は敬礼をして、運転席に入りました。

(友敬礼后,坐到了驾驶座。

「出発、進行。」

“出发,前进。

ハンドルをぐいと引きました。ギー ゴットン ゴットン。

(他拉了一下把手。吱 哐当 哐当。

「うわあ、僕は江ノ電の運転手だ。」

“哇啊,我是江之电的司机。

三日経ちました。友君は、仕事を終えて病院に来たお父さんに、聞きました。

(三天过去了。友向工作结束后来到医院的父亲问道。

「ねえ、お父さん、僕生まれてきてよかった?」

“那个,爸爸,我生下来是件好事吗?

「なんで、急にそんなことを聞くんだ。」

为什么突然问这个?

「だって、僕は助けてもらうばかりで、何にもしてあげられない。」

“因为我总是接受帮助,不能为你们做什么。

「いいんだよ。友君は、友君のままでいい。それだけでお父さんは、嬉しんだ。佐治先生も、他の人達も、そう思ってくれているよ。」

“是好事。友保持这样就够了。仅仅如此我就很高兴。佐治医生和其他人也是这样想的。

友君は少し笑って、拳を開き、そして柔らかく閉じました。

(友微微笑着,张开了拳头,然后又轻轻握住了。

ボッ ボーン。「出発、進行。」

嘣 嘣。“出发,前进。

翌朝、午前二時四十分。友君は、静かに天国へ旅立ちました。

(翌日,上午两点四十分。友静静地朝天国开启了旅程。

コトン コトン コトン……。

(哐当 哐当 哐当……


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