【日本小4道德】20#守护了故乡的大银杏
故郷を守った大銀杏(守护了故乡的大银杏)
東京都墨田区にある飛木稲荷神社には、五百年も生きている大きな銀杏の木があります。墨田区で最も古いこの大銀杏には、次のような言い伝えがあります。
(位于东京都墨田区的飞木稻荷神社,有一棵生长了五百年的大银杏树。在墨田区最古老的这棵大银杏有着如下的传说。)
大昔、嵐で飛ばされてきた銀杏の枝が、この土地に刺さって、根付いた。それを見た人々は、「これは、良いことが起こるしるしに違いない。」と、神社に祭ることにした。その「飛木」がこの神社の名前にもなり、やがて生長して大銀杏となった。
(很久以前,被暴风雨刮来的银杏树枝扎进了这片土地并扎了根。人们见其说道:“这一定是好事会发生的预兆。”然后将其供奉在了神社。“飞木”也成了这个神社的名字,最终生长为了大银杏。)
この大銀杏は、よく見ると、幹が真っ黒に焼け焦げているのが分かります。高さ十五メートルより先の部分は焼け落ちていますが、黒い幹のあちらこちらからは、沢山の枝が生えています。どうしてこのような姿になったのでしょう。
(仔细看看这棵大银杏的话,能看到树干焦黑。虽然高15米之上的部位被烧毁了,但是黑色树干上到处都长着很多树枝。为什么会是这样的呢?)
一九四五年(昭和二十年)、日本は戦争中でした。そして三月十日の東京大空襲によって、多くの家や建物が焼ける火災が起こりました。
(1945年(昭和20年),日本正是战争中。然后3月10日发生的东京大空袭引起了火灾,将很多的房屋建筑烧毁了。)
東京大空襲では、沢山の爆弾が落とされました。その爆弾の多くは、火災を起こすための爆弾でした。当時、日本の多くの建物は木で造られていたので、あっという間に火が広がっていったのです。
(东京大空袭时投落了很多炸弹。这些炸弹大多是为了引起火灾的炸弹。因为日本当时很多建筑是木制的,眨眼间火势就蔓延开了。)
その時、この大銀杏と一緒に道路に沿って植えられていた、何本もの銀杏の木が、迫ってくる火を食い止め、火が燃え広がるのを防ぎました。神社の建物や近所の家なども、焼けずにすみましたが、大銀杏は、幹の全てが黒く焼け焦げてしまい、ほかの銀杏も焼け焦げてしまったのでした。
(这时,这棵大银杏和沿街种植的很多棵银杏树阻挡住了迫近的火,防止了火势蔓延。神社的建筑和附近的房屋等虽然未被烧毁,但是大银杏的树干全部烧得焦黑,其它的银杏也烧焦了。)
この様子を見た人々は、「あの時、神社の前の道路で、銀杏が火を食い止めてくれたんだ。」
「火が広がらなかったのは、この銀杏のおかげだ。」と、感謝しました。
(目睹了这一切的人们感谢道:“那时银杏在神社前的道路为我们阻挡了火势。”“火势没有蔓延多亏了这些银杏。”)
「でも、銀杏が焼け焦げてしまったのは、残念なことだ。」
人々は、とても悲しみました。
(人们非常悲伤:“但是,很遗憾的是银杏烧焦了。”)
そして、戦争の後、何年か経ちました。なんと、あの黒焦げの大銀杏から、緑の芽が出てきました。地上の幹は焼け焦げていても、地下の根が生き残っていたのです。
(然后,战争后经过了几年。那棵焦黑的大银杏上竟然长出了绿芽。虽然地上的树干烧焦了,但是地下的树根还存活着。)
「大銀杏が生き返ったぞ。」
希望を失いかけていた人々は、喜びました。
(“大银杏复活了。”即将失去失望的人们高兴道。)
それから、大銀杏は、まるで傷口を手当てするかのように、黒く焦げた部分を新しい皮で包んでいったのでした。
(然后,大银杏仿佛是治疗伤口一样,用新的树皮包住了焦黑的部位。)
「この大銀杏を見習って、もう一度故郷を立て直そう。」
(“我们要向这棵大银杏学习,再一次重建故乡吧。”)
大銀杏の復活は、焼け野原になっていた自分達の町を、もう一度立て直す気持ちを呼び起こしてくれました。
(大银杏的复活激起了人们将被火烧光的自己的城镇再一次重建的心情。)
この大銀杏は、現在、墨田区の指定天然記念物になっています。この地域の人々にとって、故郷を守るシンボルとして、大切にされ続けています。
(这棵大银杏现在是墨田区的指定天然纪念物。对这个地域的人们来说,它作为守护故乡的象征,一直被珍重对待着。)

