NHK新闻听写 202303192005

　８時のＮＨＫニュースです。

　将棋の藤井聡太５冠が、また新たな記録を達成しました。将棋の８大タイトルの１つ棋王戦の第４局で、藤井５冠２０歳が、渡辺明２冠に勝利し、６つ目のタイトルとなる棋王を獲得しました。これで、羽生善治９段以来、史上２人目の６冠達成となり、最年少記録も２９年ぶりに更新しました。棋王戦５番勝負は、挑戦者の藤井５冠が、渡辺２冠３８歳を相手に、ここまで２勝１敗とし、タイトル獲得に王手をかけていました。第４局は今日、栃木県日光市で行われ、序盤は互いに淡々と駒組みを進めますが、以降は、後がない先手の渡辺２冠が、中央に跳ねた２枚の桂馬を中心に、攻め手を積極的に繰り出します。後手の藤井５冠は、守りを固めて反撃の機会を伺っていましたが、終盤、持駒を次々に繰り出し、鋭い攻撃を展開して追い詰めていきます。そして、午後７時２４分、渡辺２冠が１３２手までで投了、藤井５冠が３勝１敗で棋王戦を制し、竜王、王位、睿王、王将、棋聖に続く６つ目のタイトルを獲得しました。６冠は、１９９４年１２月に羽生９段が初めて達成して以来、史上２人目です。また、羽生９段の２４歳２ヶ月よりも、３年６ヶ月若い、２０歳８ヶ月で６冠獲得を成し遂げ、最年少記録を２９年ぶりに更新しました。来月からは名人戦への挑戦が始まり、羽生９段以来となる７冠を最年少で達成する可能性もあり、注目されます。

　有明海の養殖海苔が不作となっている影響を受けて、海苔加工販売大手の白子が、６月から家庭用の海苔商品を最大で４０％値上げすることを決めました。関係者によりますと、白子は、家庭用のほぼ全ての海苔商品について、６月１日出荷分から値上げします。値上げの幅は、希望小売り価格で１５％から最大４０％で、焼き海苔などをおよそ４０％、味付け海苔などを３０％から３５％程度値上げするとしています。会社が海苔商品を値上げするのは、４年前の２０１９年以来で、４０％の大幅な引上げは初めてだということです。理由について会社は、全国有数の養殖海苔の産地として知られる有明海で、今シーズン記録的な不作が起き、仕入れ値が大きく上昇したためだとしています。特に佐賀県内の養殖海苔の今シーズンの生産量は、先月末までの累計で、前の年の同じ時期からほぼ半分に減り、入札会での海苔１枚あたりの取引価格は、５１％高くなっていました。更に、海苔を輸送するための段ボールの費用や、物流コストなどの上昇も、値上げの判断に繋がったとしています。今回、業界の大手が値上げに踏み切ることで、今後、ほかの企業にも海苔の値上げの動きが広がる可能性がありそうです。

　この時間のニュースは、末田がお伝えしました。８時５分です。