瘦身论:捨てることで論文は強くなる
論文で磨くべき強みというのは、シンプルかつ骨太でインパクトのあるストーリーなりメッセージであるべきなのである。いろんな要素を論文に盛り込んでしまうと、論文のクオリティが上がらないばかりか、むしろ下がってしまう。
まず、論文全体が長くなる。本来強みであるべき骨太の発見やストーリーが、雑多な他の記述で濁ってしまい、論文の焦点がぼやけてしまう。つまり、論文のクオリティを高めようとしてやっていることが、往々にして論文の強みを目立たなくするノイズあるいは贅肉を増やしてしまうことになっているのである。いくら美しく見事な骨格を有していても、贅肉だらけな身体からは美しさは伝わってこない。よって、やるべきことは、贅肉をそぎ落として、骨格をさらに骨太になるように鍛える、ということだ。
強みを隠してしまう邪魔な要素を思い切って捨ててしまい、最も強いところだけを残すことで、それをさらに深め、強化するスペースも生み出される。それを強化することで、深みを増した優れた論文が出来上がると考えられるのである。
論文の強みを打ち消すノイズになりかねないコンテンツはさっぱりと捨ててしまおう。それらは捨て石かもしれないが、捨て石があってもそ、本来必要な石が活きると考えよう。
いろんなものを盛り込みすぎた論文は、正直わかりにくい。
分かりやすくインパクトのある論文執筆を進めよう。