【日本小4道德】18#波巴布树
バルバオの木(波巴布树)
昔々、人がこの地球に登場するより、ずっと前の頃のお話です。
(很久很久以前,比人们出现在这个地球之前还要久远的时候。)
広い草原には、沢山の動物達がいて、平和に暮らしていました。ところが、ある時から、地球の温度が少しずつ高くなり、雨が一滴も降らない日が幾日も幾日も続いたのです。太陽は草原を焼き焦がし、緑の草や木は、どんどん枯れていきました。地球上の草原が、砂漠のようになっていきました。動物達は、食べる物がすっかりなくなり、みな飢えました。そして、新しい緑の草原を求めて、北の方へ移動を始めたのです。
(在辽阔的草原上,很多的动物们和平地生活着。然而,从某时开始,地球的温度渐渐升高,雨一滴都不下的日子持续了好几天好几天。太阳将草原烤焦,绿草树木也渐渐枯萎。地球上的草原如同沙漠一样。动物们彻底没了食物,大家都很饥饿。然后,为了寻求新的绿色草原,它们开始朝北方移动。)
広い草原の果てには、林があり、その中に目立って大きなバルバオの木がありました。どれくらい大きいかというと、幹の太さは、それはそれは太く、せの高さは鳥がやっと飛び越せるくらい高いのです。
(在辽阔的草原的尽头,有个树林,林中有一棵巨大醒目的波巴布树。它有多大呢,它的树干很粗很粗,且高到鸟儿也好不容易才能飞过去。)
やがて、この林にも砂漠の波が押し寄せてきました。木々は一本、また一本と倒れていき、とうとうバルバオの木一本になりました。
(最终,这片树林也被沙浪所席卷。树木一棵又一棵地倒下了,最后只剩下了波巴布树一棵树。)
何千、何万の鳥達が飛んできました。暑さでぼうっとかすむずっと遠くの方に、大きな木の姿が見えたのです。鳥達は、バルバオの木や枝にやっとのことでとまると、口々に言いました。
(几千、几万只鸟儿们飞来了。因为炎热,远方的大树看起来很朦胧。鸟儿们好不容易停落在了波巴布树和树枝上,然后异口同声道。)
「あと、どれくらい飛べばいいのだろう。もう死ぬしかないのかな。」
(“大概还要飞多久呢?只能等死了吧?”)
鳥達の声を聞いていたバルバオの木は、少し考えてこう言いました。
「私の実を食べなさい。遠慮はいらないよ。」
(波巴布树听到了鸟儿们的声音后,稍加考虑后如此说道:“吃我的果实吧。别客气。”)
すると、バルバオの木は、枝いっぱいに花を咲かせ、たちまち花は実になりました。そして、枝いっぱいになったバルバオの木の実を、鳥達はついばみ、また北の方へはばたいて飛んで行きました。飛び去った後の地面には、沢山のバルバオの木の種が残っていました。
(于是,波巴布树在树枝上开满了花,花很快就结了果。然后,鸟儿们啄食了结满了树枝的波巴布树的果实,然后再次朝北方振翅飞去。它们飞走后的地面上残留着众多的波巴布树的种子。)
何千、何万の鹿達がやって来ました。バルバオの木の下で、倒れ込むように体を横にして、こう言いました。
(几千、几万头鹿们来了。它们卧倒在了波巴布树下,然后如此说道。)
「ああ助かった。でも、どれだけ歩けばいいのだろう。もう死ぬしかないのかな。」
(“啊,得救了。但是要走多久呢?只能等死了吧?”)
鹿達の話を聞いて、バルバオの木はまた少し考えて、こう言いました。
「私の葉を食べなさい。遠慮はいらないよ。」
(波巴布树听到了鹿们的对话后,再一次稍加考虑后如此说道:“吃我的叶子吧。别客气。”)
バルバオの木は力を出して、体を揺すりました。すると、葉が一枚残らず枝から落ちました。鹿達は、バルバオの葉を喜んでみな食べました。そして、鹿達は、北の方へまた歩き出しました。
(波巴布树使出力气摇动身体。然后,叶子一枚不剩地从树枝上掉落了。鹿们欣喜地吃了波巴布树的叶子。然后又朝北方踏出了步伐。)
何千、何万のゾウ達がやって来ました。バルバオの木に、大きな体で寄りかかるようにして、こう言いました。
(几千、几万头大象们来了。它们用巨大的身躯依靠在波巴布树上,然后如此说道。)
「食べるものもなくなって、もう歩けない。死ぬしかないのかな。」
(“食物也没了,已经走不动了。只能等死了吧?”)
ゾウ達の話を聞いて、葉も全部なくなったバルバオの木は、落ち着いた声で言いました。
「私の幹を食べなさい。遠慮はいらないよ。」
(已经没了叶子的波巴布树听到了大象们的对话后,用沉稳的声音说道:“吃我的树干吧。别客气。”)
「でも、あなたはどうなるんですか。」
ゾウ達が驚いて尋ねました。
(大象们惊讶地询问道:“但是,你会怎么样?”)
「私のことは心配いらない。私はもう何十万年も生きた。私はお前達に食べられることで、また新しく生きることが出来るのだよ。」
(“别担心我。我已经活了几十万年了。被你们所食,我又能获得新生。”)
そう言うと、パキパキ、ドッシーン!
(它如此说道,然后噶吱嘎吱,咚!)
物凄い地響きを立てながら、バルバオの木は最後の力を使って、自分の体を根ごと、ゾウ達の前に横たえました。
(波巴布树一边发出了很响的地鸣声,并用尽了最后的力气,将自己的身体连同树根,横倒在了大象们的面前。)
ゾウ達は、柔らかくなったバルバオの木の幹や枝を食べました。そして、北の方へ向かって、また歩き出していったのです。
(大象们吃了变柔软的波巴布树的树干和树枝。然后,再次朝北方迈出了步伐。)
それから、何万年も、また何万年も経った頃です。雨が降り、草原に緑の草が戻りました。バルバオの木のあった辺りに、小さな木の芽が生まれました。
(然后,经过了几万年,又是几万年的时候。下雨了,草原上又长出了绿色的草。在波巴布树所在之处的周围,长出了小树的芽。)

