日本小6课文:学习自然生活【久我Masahi的日语课堂】#89

自然に学ぶ暮らし(学习自然生活)
作者:石田 秀輝(いしだ ひでき)
皆さんは、学校や家庭で、リサイクルや省エネルギーに取り組んだことがあるでしょう。しかし、今、それだけでは追いつかない程、地球の資源は少なくなってきています。そこで、太陽光などの自然を利用した新しいエネルギーが開発されたり、より一層資源を節約する方法が考えられたりしています。私達は、資源の利用の仕方を見直すと同時に、新しい暮らし方を一から考えていかなければなりません。(大家在学校和家庭有致力于过回收和节能吧?然而,现在仅仅是回收、节能跟不上地球的资源消耗。于是,开发了利用太阳光等自然的新能源,以及考虑了更加节约资源的方法。我们重新考虑资源利用的方法的同时,不得不从头开始考虑新的生活方式。)
そこで私が大事だと思うのは、自然そのものから学ぶと言うことです。地球に生命が誕生してから三十八億年もの間、生き物達は、様々な環境に適応しながら生きてきました。人間以外の生き物は、電気もガスも使っていません。自然の仕組みを上手く利用しながら生きています。これを、私達の生活にも応用出来るのではないかと思っているのです。(我认为重要的是从自然中学习。地球上生命诞生以来的三十八亿年间,生物们适应着各种各样的环境生存下来。人类以外的生物不使用煤电。善于利用自然构造得以生存。这是否也能适用于我们的生活呢?)
自然の仕組みを上手く利用するとは、どのようなことでしょう。実例とともに見ていきましょう。(很好地利用自然构造是怎样的呢?来看看实例吧。)
まず、白蟻(しろあり)の巣に学んだ空気調節の仕組みを見てみましょう。多くの家庭で使われるエアコンは、電気を使って温度や湿度を調節します。一方、アフリカやオーストラリアのサバンナ地帯にある白蟻の巣は、土を固めて作られていて、電気を使うことなく快適な温度と湿度を保っています。ここから、二つの仕組みを学ぶことが出来ます。(首先,来看看模仿白蚁穴的空气调节构造。多数家庭使用的空调,用电来调节温度和湿度。而在非洲和澳大利亚的热带稀树草原地带的白蚁穴,用结实的土做成,不使用电,保持着舒适的温度和湿度。从中可以学到两种构造。)

一つ目は、トンネルによって温度を調節する仕組みです。サバンナ地帯は気温の差が激しく、昼間は五十度に達し、夜は零度を下回ることがあります。このような厳しい気候の中でも、巣の中の温度は、ほぼ三十度に保たれています。その秘密は、白蟻の巣の中の、沢山のトンネルにあります。これらのトンネルの中を空気が巡り、巣の中の温度を調節しているのです。ジンバブエの首都ハラレにあるショッピングセンターでは、この仕組みを導入し、煙突などによって空気を巡らせて、温度の高い空気と低い空気が自然に入れ替わるようにしています。こうすることで、空気調節に必要な電気を九十パーセントも減らすことが出来ました。(第一个是根据隧道调节温度的构造。热带稀树草原地带的温差剧烈,白天高达五十度,晚上低于零度。在这样严酷的气候中,蚁穴中的温度也能保持在几乎三十度。其秘密是白蚁穴中有很多隧道。空气在这些隧道中循环,调节穴中的温度。在津巴布韦的首都哈拉雷的购物中心,导入了这个构造,在烟囱等地方使空气循环,然后自然地调换温度高的空气和温度低的空气。通过这样调节空气,能够减少90%空气调节所需要的电。)

二つ目は、小さな穴によって湿度を調節する仕組みです。白蟻の巣を作っている土には、目に見えない程の小さな穴が無数に空いていて、この穴が呼吸するように湿度を調節していることが分かっています。この白蟻の巣のように、小さな穴を壊さないようにしながら土を固め、壁や床を作る技術が開発されています。このような素材を使って家を造ると、湿度の多い日本でも、エアコンを使わずに湿度を調節することが可能なのです。エアコンに比べると、少し性能は落ちますが、そんな時は窓を開けて、通り抜けていく風や虫の音(ね)を楽しむのも素敵です。(第二个是用小洞来调节湿度的构造。白蚁穴所用到的土有着肉眼看不到的无数的小洞,这些洞像呼吸一样调节湿度。开发了像这个白蚁穴一样,不破坏小洞而使土坚固,来制造墙壁和地板的技术。使用这样的材料来造房子的话,就算是湿度很高的日本,也能不使用空调,来调节湿度。虽然比起空调,性能稍微差了一点,不过这时可以打开窗,享受刮过的风和虫鸣声也很不错。)

次に、生き物の泡の使い方に学んだお風呂の開発について見てみましょう。自然の中で、泡は素晴らしい働きをします。アワフキムシの幼虫は、自分を泡で包みます。これは、外敵から身を守るだけでなく、空気の層によって熱を逃がさないという泡の性質を利用して、気温の変化から身を守っているのです。また、ベタと言う魚は、自分で作った泡に、表面が縮もうとする泡の性質を利用して、卵(たまご)をくっつけます。泡は水面に浮くので、太陽の光をいっぱい浴びることが出来、早く卵から孵る(かえる)ことが出来るからです。これらの働きを、お風呂に応用するのです。暖かい空気の入った泡を作れば、泡が体を温めてくれます。更に、泡は、弾ける時の力で身体の汚れを取ってくれます。取れた汚れは、泡の表面にくっつきます。泡を使い捨てせずに使うことが出来るようになれば、このようなお風呂が使う水の量はおよそ三リットル程度で十分だと考えられています。洗い流さずに済む泡の研究とともに、現在、開発が進められています。少ない水量で済むお風呂が実用化されれば、限りある水を大切に使うことになるでしょう。(接着,来看看模仿生物泡沫的使用方式而开发的浴室吧。自然当中,泡沫有着惊人的作用。吹沫虫的幼虫把自己用泡沫包起来。这不只是为了保护自己免受外敌的侵害,还利用了泡沫空气层不让热走掉的性质,从气温的变化中保护自己。此外,有一种叫作斗鱼的鱼利用自己的泡沫表面会缩小的性质,将泡沫附在卵上。泡沫会浮到水面,因此能够充分沐浴阳光,让卵更快孵化。这些作用,被应用进浴室。做出包含温暖空气的泡沫的话,泡沫会暖和身体。并且,泡沫破裂的时候,会去除掉身体的污垢。去除掉的污垢会附在泡沫的表面。能够不舍弃泡沫使用的话,像这样的浴室用水量只要约三升就足够了。现在正继续开发研究着能够不冲走的泡沫。用少量的水就足够的浴室实用化的话,会珍惜地使用有限的水吧?)

これらとは別に、自然の仕組みに学んで、エネルギーそのものを作り出す試みもなされています。これは、暮らしの中で使うちょっとした電気を自分で作る方法です。トンボの羽の表面に凹凸(おうとつ)があり、この間に空気の渦が出来ます。この渦が外側の空気を運ぶので、トンボは少しの風でも飛ぶことが出来ます。この仕組みを使って、小さな風力発電機が生まれました。この風力発電機は、団扇で扇いだ程の風でも発電出来ます。作り出される電気の量は少しですが、その電気でラジオを聞いたり、おじいちゃんに補聴器(ほちょうき)の電気をプレゼントしたりすることが出来ます。また、今日はあまり電気を使う予定がないから、電池に貯めたエネルギーを誰かに貸してあげる、明日は沢山使いたいから借りるなどのやり取りも出来ます。(除这些之外,还有学习自然的构造,尝试制作出能源。这是自己造出在生活中所使用的一点电的方法。蜻蜓翅膀的表面有凹凸,其间会产生空气涡流。这个旋涡会搬送外侧的空气,因此蜻蜓只有一点风也能飞。使用这种构造,创造出了小的风力发电机。这个风力发电机用团扇扇出的风也能发电。虽然发的电量少,不过这电量能用来听广播,能送给爷爷助听器的电量。此外,今天计划不怎么使用电,可以将储存在电池里的能源借给谁,明天想要用很多电,还可以向其他人借。)
このように、今の生活の在り方を問い直し、自然から学ぶことで、新しい暮らし方が見えてきています。私達の未来の生活には、資源を使うことに関して様々な制約があります。しかし、その制約の中で、どのような暮らし方が出来るかを一から考えることで、資源を守り、私達がいつまでも暮らしていける社会が出来るのです。多くの自然に囲まれた日本では、昔から、自然と上手く付き合いながら暮らしてきました。そんな日本に生きる私達だからこそ、自然の仕組みを生かした新しい暮らし方を、一から作っていくことが出来るのではないでしょうか。自然に学び、新しい暮らしの在り方を考えていくこと。それこそが、これからの私達に求められる社会の描き方なのです。(像这样,重新提问现今生活的理想状态,然后从自然中学习,能看到新的生活方式。我们未来的生活,关于使用资源有各种各样的制约。然而,在这些制约中,通过从头开始考虑能够怎样生活,来保护资源,创造出能让我们一直得以生活下去的社会。被众多的自然环绕的日本,从很久以前开始,很好地与自然和谐共处并生活至今。正因为是生活在这样的日本的我们,能重新创造出活用自然构造的新的生活方式吧?学习自然,考虑新的理想生活。这才是今后的我们所追求的社会蓝图。)

词汇
在り方(ありかた):应有的样子(状态)

作业
1.读课文
2.思考课文相关问题:
