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【日本小4道德】11#背着竹筐

2021-11-01 19:52 作者:久我まさひ  | 我要投稿

「もっこ」を背負って(背着竹筐)

作者:堀米 薫(ほりごめ かおる)

「わあ、空気が綺麗だなあ。」

(“哇,空气好清新。”)

「お姉ちゃん、見て、海と山がいっぱい。」

(“姐姐,看啊,有海还有好多山。”

凛奈さん(三年生)と優奈さん(五年生)は、お母さんの故郷、岩手県宮古市へ引っ越してきました。引っ越しの日、二人は驚きました。近所の人達が次々と集まって、アパートへの荷物運びを手伝ってくれたのです。

(凛奈(三年级)和优奈(五年级)搬家来到了母亲的故乡岩手县宫古市。搬家的这天,两人很惊讶。邻居们陆续聚集而来,帮忙将行李搬到公寓。

「凛奈ちゃん、優奈ちゃん、よく来たね。」

(“凛奈,优奈,你们来了啊。”

出会う人は、みな口々に優しい声もかけてくれました。

(遇到的每个人都温柔地说道。

一年後、優奈さんの卒業式をひかえた三月十一日。突然の大きな地震が、この町を襲いました。

(一年后,临近优奈毕业典礼的三月十一日。突如其来的大地震席卷了这个城市。

「津波が来るぞ!熊野神社へ逃げろ!」

(“海啸来了!快逃到熊野神社!”

二人も、先生や友達と一緒に、学校の裏山にある熊野神社へ向かって走り出しました。神社に着くと、境内で友達と体を寄せ合いました。皆、恐ろしさに震え、泣いています。優奈さんは、ほんの一瞬だけ、海の方を見ました。目に映った光景に、思わず息を呑みました。津波です。

(两人和老师朋友一起朝学校后山的熊野神社跑去。到达神社后,在神社内与朋友靠在一起。大家都害怕得瑟瑟发抖,哭了起来。优奈一瞬朝海看去。对于映入眼帘的光景,她不禁倒吸一口凉气。是海啸。

津波で、二人がお母さんと住んでいたアパートも、流されていました。三人は、その晩から高台にあるお爺ちゃんの家に身を寄せました。

(两人和母亲一起居住的公寓也被海啸冲走了。三人从这晚开始投奔到了处在高地的爷爷家。

「おうい、おにぎりをもらってきたぞ。」

(“喂,我拿来了饭团。”

次の日の朝、お爺ちゃんがもっこを背負って、二人の前に現れました。もっこの中を見てみると、沢山のおにぎりと飲み物が入っていました。これからは、自分達の食べ物は、がれきを乗り越え、急な坂を上り下りしながら避難所に受け取りに行かなければならないのです。お爺ちゃんは、「この辺りは、足腰が悪いお年寄りが多い。これから、避難所で受け取ったおにぎりを配ってくるよ。」と言って、また出かけて行きました。二人は、もっこを背にして行くお爺ちゃんの後ろ姿を、じっと見つめました。

(翌日早晨,爷爷背着竹筐,出现在了两人的面前。看了一眼竹筐,里面装着很多饭团和饮料。从现在开始必须翻越瓦砾,攀爬陡坡去避难所领取自己的食物。爷爷说着:“这附近有很多腰腿不便的老人。我从现在开始,要将在避难所领到的饭团分发给他们。”然后又出门了。两人静静地注视着背着竹筐离开的爷爷的背影。

その夜、二人は言いました。

(是夜,两人说道。

「お爺ちゃん、私達も手伝う。」

(“爷爷,我们也来帮忙。”

次の日、お爺ちゃんは早速、二人分のもっこを用意してくれました。二人は、避難所でおにぎりやお茶を沢山入れたもっこを背負い、お爺ちゃんと一緒に歩き出しました。石段を上るごとに、もっこの重さがずしりずしりと体にのしかかってきます。やっとの思いで、二人は、百才のお婆ちゃんがいる家にたどり着きました。

(翌日,爷爷赶紧为两人准备了竹筐。两人背着在避难所装了很多饭团和茶的竹筐,和爷爷一起走了起来。每每爬上石阶,竹筐就沉甸甸地压在身上。两人好不容易抵达了百岁奶奶的家。

「おはようございます。朝ご飯を持ってきましたよ。」

(“早上好。我们拿来了早饭。”

「ああ……。なんとありがたい。」

(“啊……实在是太感谢了。”

お婆ちゃんは、二人の姿を見るなり、泣き出してしまいました。お婆ちゃんは、食べ物をもらいに行くことも出来ず、途方に暮れていたのです。

(奶奶一看到两人,便哭了出来。奶奶都无法去拿食物,正一筹莫展。

(来てよかった。本当に良かった。)

(来了太好了。真的太好了。

それから毎日、洋服、パン、お菓子などありとあらゆるものを運び続けました。坂のきつい一時間の道程を、朝昼晩の三回歩く日もありました。自分の体重と同じくらいの重さの飲み水を運ぶこともありました。歩く間は、誰一人喋りません。黙々と歩きます。言葉も出ないほど、必死でした。

(从这之后每天,都持续搬运着洋装、面包、点心等所有的东西。坡上艰辛的一个小时的路程,有时早中晚要走三次。有时还背着和自己的体重差不多重的饮用水。行走时,谁都不说话。默默地行走。拼命到都说不出话。

もっこを背負い続け、一か月が過ぎた四月。お爺ちゃんが言いました。

(持续背着竹筐,经过了一个月的四月份。爷爷说道。

「二人とも、ようやく学校が始まるよな。荷物運びは、もう終わりにしよう。」

(“你们俩终于要开学了吧。别搬物品了吧。”

「ううん、やめないよ。もっと皆の役に立ちたいの。」

(“不,我们不会停下的。想再给大家帮忙。”

学校から帰ると、もっこを背負い、夕方の配達を続けました。

(从学校回来后,两人背着竹筐,继续傍晚的派送。

避難所の閉鎖が近付いた、七月一日。二人がもっこを背負う最後の日になりました。やく百日間、休まずにもっこを背負い続けたのです。背から下ろしたもっこを見て、二人ははっとしました。

(临近避难所关闭的七月一日。是两人背竹筐的最后一天。约一百天,两人不休息地持续背着竹筐。看了一眼从背上放下的竹筐后,两人怔住了。

「こんなにぼろぼろになっていた何て……。」

(“竟然已经变得那么破了……”

二人は、顔を見合わせると、満足そうに微笑み合いました。

(两人面面相觑后满足地微笑着。


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