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【GPT机翻】战国小町苦劳谭 (戦国小町苦労譚)- 138 [千五百七十六年 一月中旬]

2023-05-06 23:50 作者:爱吃果冻的沙耶  | 我要投稿

书名 战国小町苦劳谭

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作者: 夹竹桃

原作:http://ncode.syosetu.com/n8406bm/

翻译工具:ChatGPT

*机器输出的翻译结果UP未做任何修正,仅供试阅。标题章节号为原翻译版的顺延。*

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千五百七十六年 一月中旬(*原文网页序列号 - 155)

予期せぬ来訪者があったものの、つつがなく年始の行事を終えた一月中旬。日ノ本を群雄割拠する国人達に激震が走った。


在没有预料到的访客到来之后,一月中旬安然结束了新年的活动。这时,日本国内的诸侯们都经历了一次剧烈的震荡。


「皆も既にご承知のように石山本願寺にて謀反がありました。指導者であった顕如(けんにょ)と教如(きょうにょ)は拘束され、本願寺内に幽閉されていると思われます。そして此度の事件の首謀者ですが……下間(しもつま)頼廉(らいれん)にございます」


正如大家所知,在石山本愿寺发生了叛乱。领导者顕如和教如已被拘留并被关禁闭在本愿寺内。而此次事件的首脑是……下间顺廉。


事件発生直後から本願寺の山門は閉ざされ、全ての門前に高札が掲げられた。


自事件发生之后,本愿寺的山门一直被关闭,所有门前都悬挂着高档宣传牌。


それには「救いを求めて集った衆生(しゅうじょう)を惑わし、修羅道(しゅらどう)へ堕(お)とさんとした仏敵を討つ」と書かれており、武装解除が済むまで閉門するとあった。


“写着要封锁门户,去斩杀那些迷惑了聚集在此寻求救赎的众生并试图将他们引向修罗道的敌佛。”


間者より第一報が齎(もたら)された直後より、静子は真田昌幸に命じて詳しい情報収集を実施させていた。


自间谍带来第一条消息的刚刚,静子就命令真田昌幸进行详尽的情报收集工作。


現場は混乱しており、本願寺内では火の手が上がったのか、煙が立ち上る場面すらあったという。


现场一片混乱,据说本愿寺内甚至出现火灾或冒烟的情况。


しかし、時間の経過と共に徐々に情報が集まり始め、昌幸の手によって集約・精査され裏が取れた情報が前述のものとなる。


然而,随着时间的推移,信息开始逐渐汇聚,由昌幸整合和审查的信息被证实属实。


軍議に居合わせた者すべてが唖然としてしまい、気が付けばしわぶき一つ聞こえない静寂が満ちていた。


在军议上的所有人都惊呆了,不知不觉间,一片寂静弥漫,没有一点声响。


頼廉と言えば本願寺勢の知恵袋であり、織田軍にとっては幾度となく煮え湯を呑まされた怨敵と言える。


提到頼廉,他是本願寺勢的智囊,對於織田軍來說,是一位多次讓他們吃盡苦頭的仇敵。


頭数ばかりが多くて練度の低い本願寺勢力が、曲がりなりにも織田軍の精鋭と善戦を繰り広げられたのは、頼廉の存在によるところが大きい。


本願寺的势力头数虽多但实力不高, 然而在織田军的强敌面前, 在頼廉的领导下发挥出了顽强的战斗力。


「今まで行方(ゆくえ)を眩(くら)ませていた頼廉が、ここにきて下克上を企てた上に武装解除を宣言するなんて……」


「之前行踪不明的依廉,现在居然企图发动政变并宣布解除武装,真是令人感到惊讶……」


「死亡説すら流れた頼廉ですゆえ、これを予想できたものは居りますまい」


「连死亡的传言都流传出来的依赖廉,因此应该没有人能够预测到这一点」。


「そもそも頼廉はどうやって兵を率いて本願寺へ入ったの?」


“头脑清醒,有信仰者,应该用和平的方式来提出意见。他究竟如何率领军队进入本愿寺的?”


「前提条件として本願寺への主要な陸路及び海路は、佐久間様の手勢によって封鎖されております。頼廉は佐久間様の監視網にかかることなく本願寺へと入ったことになります」


“作为前提条件,前往本愿寺的主要陆路和海路已被佐久间家的手下封锁。而且,信长是在未被佐久间家监视的情况下进入了本愿寺。”


「謀反が成功するほどの人数の兵が動いて見つからない筈がない……となれば封鎖される前に内側に入り込んでいたと考える方が自然か……」


“如果有足够数量的士兵成功地发动叛乱,他们不可能没有被发现……因此自然而然地考虑他们在封锁之前已经潜入内部。”


「恐らくは難民に紛れ込んで内部に入り込み、機を見て一斉に蜂起したのではと推察します」


“推测可能是通过潜入难民内部,等待机会后一起暴动的。”


「本願寺への補給路は今や水路のみ、それも海側から遡上は佐久間様が封鎖済みとなれば、残るは闇夜に紛れて上流から川を下るしかない……そこに多くの兵を載せる余裕はないよね」


“现在通向本愿寺的补给路只有水路,而且如果在海边逆行,佐久间桑已经封锁了,剩下的只有在黑夜中隐匿下来,顺流而下河流……可是没有足够容纳许多士兵的余地。”


「侵入路が何処にあったにせよ、本願寺にて武装蜂起が起きた。これは事実にございます」


“无论入侵路径在何处,武装起义在本愿寺已经发生,这是事实。”


どれだけ実現性が低く見えても、不可能を排除して残ったものが真実に近い。


无论看起来实现性有多低,排除不可能后剩下的就接近真相。


補給路の封鎖を担っていた佐久間が、信長から叱責されていない以上、信長自身も封鎖を潜り抜けて頼廉が本願寺に入ったとは考えていないのだろう。


据推测,由佐久间负责封锁补给路,既然他没有受到信长的责备,信长本人也不会认为他能够成功地绕过封锁,让绘图在本愿寺内。


更に言えば、静子が謀反の詳細について報告をした際も、信長は眉一つ動かすことなく淡々と聞き入っていた。


而且,当静子报告叛乱的详细信息时,信长一动不动地平静听取了报告。


(まさか……今回の謀反、裏で絵を描いていたのは……)


(难道……这次叛变背后描绘图画的人是……)


折しも降雪が多くなる一月中旬である。雪深い日本海側の陸路は殆どが使い物にならず、残された街道は織田家の手の者が厳重に警備をしている状況だ。


正值一月中旬,降雪越来越多。雪深的日本海侧陆路几乎无用武之地,剩下的街道正处于織田家的手下严密守卫的情况下。


本願寺で謀反が起こったと言う情報は、必然的に(・・・・)伝わりにくく(・・・・・・)なる。仮に情報が漏れたとしても、逆賊である頼廉を討伐しに軍を差し向ける事が出来ない。


“在本愿寺发生叛乱的消息必然会(・・・・)难以传达,即使消息泄漏,也无法派军队讨伐叛变者頼廉。”


「街道及び関所の人員を増員して。手が足りなければ、尾張の防衛に残してきた兵を動員しても構いません」


增加街道和关所的人员。如人手不足,可以动员留在尾张防御的士兵,也可以。


事件の黒幕を察した静子は、彼が望む結果を後押しすべく手を打った。即ち内部の情報を外部に漏らさぬよう封鎖するのと、外部からの干渉排除である。


想到事件的黑幕,静子采取行动来推动他所期望的结果。即封锁内部信息,防止泄漏,并排除外部干扰。


「誰が裏で糸を引いているにせよ、今回の謀反は我々にとって利となる。この流れを良しとしない勢力に情報が漏れると困るから、本願寺の武装解除が済むまで厳戒態勢を敷きます」


“不管背后是谁在操纵,这场叛变对我们来说是有利的。为了防止情报泄露给那些不赞同这种趋势的势力,我们在本愿寺的武装解除完成之前将实行严密的警戒状态。”


「はっ!」


"哈!"


「関所では女子供の出入りを厳重に確認するように。情報を持ったまま他国に逃げられるわけにはいかないから。真田さんは、間者狩りを徹底してください。誰の手の者かを確認する必要もありません、発見次第始末するよう命じてください」


“在关所严格确认女性和儿童的出入。不要让他们带着情报逃到其他国家。请彻底搜捕间谍。无需查明其雇主,只要发现立即处置。”


「ははっ」


"哈哈"


この時代の情報は人によって運ばれる。つまり人の出入りを制限してしまえば、情報の移動を封じる事が出来る。しかし、人員の限界から全ての情報を完全に遮断することはできない。


这个时代的信息是由人携带的。也就是说,如果限制人员进出,就可以封锁信息的传递。但是,由于人员的限制,不可能完全隔绝所有的信息。


通常人が通らないであろう山道などを、命懸けで駆け抜けられることまでは防げない。そこで静子はもう一計を案じることにした。


无法预防冒着生命危险穿越通常人无法通过的山道,因此静子想到了另一个计划。


「更に情報の攪乱(かくらん)もやりましょう」


"让我们进一步扰乱信息"


「攪乱……ですか?」


"搅乱……吗?"


「完全に情報を遮断してしまえば、そこに厳重に秘された何かがあると嗅ぎつけられる。それならばいっそ恣意的に情報を与えた人間を逃がせば、誤った情報を真実として喧伝してくれるでしょう? まあ荒唐無稽な話を吹き込んでも誰も信じないと思うから、真実を半分、共通の情報を3割、個別の嘘を2割混ぜて放ちます。真実と共通部分は全員が同じことを話すので、すぐに共有されるでしょう。最後の2割の嘘によって充分な精査が済むまで迂闊に動けなくなる楔(くさび)とします」


「完全阻断信息的话,就能嗅出那里面严密隐藏的一些东西。那不如就让信息得到任意处理的人逃脱吧,他们会把错误信息传播成真相吗?虽然觉得没人会相信胡言乱语,但是我会把真相掺杂一半,共同信息百分之三十,个别的谎言百分之二十混在一起放出去。因为真相部分和共通部分会被所有人说出来,所以很快就会共享了。最后的百分之二十的谎言将成为制约行动的楔子,直到进行充分审查为止。」


「なかなかにいやらしい手を使うな、静っちは」


“别用那么卑鄙的手法,静子。”


口笛を吹いて茶化す慶次だが、静子の策が有効であることは疑いようもない。人の口に戸は立てられぬし、いつまでも秘密を秘密のままにしておくことなど不可能だ。


吹口哨嘲笑慶次,然而靜子的策略無疑是有效的。人不能永遠保守秘密,如同門戶口難以被堵塞一樣。


ならば、真実の情報という真水に、嘘という名の毒を混ぜる。そこに致命の毒があると知った上で、その水を口にできる者は少ない。


如果将真实的信息比喻为清水,混入谎言所代表的毒药,那么混合后便会有致命的危险。知道这其中有毒的人自然会避免饮用。


可能な限り何度も確かめ、毒が含まれていないことを確認してから、ようやく飲めるようになる。しかし、水と同じく情報には鮮度があり、その頃には既に無価値となっている事も忘れてはならない。


尽可能多地确认没有毒素后才能饮用。但是,与水一样,信息也有其新鲜度,不要忘记到那时已经变得毫无价值。


「情報戦ってのは地味な努力を積み重ねた方が勝利するのよ。外部に流す話が出来たら、外見の良い人を選んで情報を流して下さい。情報は誰から聞いたかというのも信憑性を左右します。裕福そうなもの、身なりの良いものからの情報は比較的受け入れ易いですから」


"信息战需要通过地道的努力才能获胜。如果要向外界传播信息,选择外表好的人来传递信息。信息的可信度也受听取者对信息来源的认可程度影响。因此,来自有钱人或穿着整洁的人提供的信息相对容易被接受。"


「こちらの息が掛かった商人たちには伝えないのか?」


“不告诉那些与你有交情的商人吗?”


「今回は本願寺から逃げてきた人、またはそれに接触した人っていう建前が重要だからね。何度も同じ手を使うと、見破られ易くなるんだよ勝蔵君。真田さんは本当に本願寺から逃げ出してきた人にも接触してください。味方を装って保護を申し出、こちらの望む情報を吹き込んだら逃亡を援助してあげましょう」


「这次重要的是装成从本愿寺逃出来的人或与之接触的人。勝藏,使用相同的手段多次会容易被识破。真田先生请与逃离本愿寺的人接触,假装盟友提供保护,灌输我们需要的情报,最后帮助逃亡。」


「ははっ、承知しました」


“嗯,我知道了。”


昌幸の返事に静子は満足げに頷いた。


昌幸的回答使静子满意地点了点头。


静子達が開いた軍議から数日もすると、東国や西の毛利勢力下に於いて本願寺に関する様々な噂が飛び交う状態となっていた。


数天后,从静子等人召开的军议中,开始在东国和西国的毛利势力范围内传播各种与本愿寺有关的谣言。


中には真実を命懸けで持ち帰ったものも含まれているのだが、既に玉石混交状態となった中から真実のみを拾い上げることなど不可能に等しくなっていた。


其中也包括冒着生命危险带回真相的人,但已经混杂在真假参半的事实中,几乎无法仅拾取出真相。


世の人々は本願寺で何か大きな事件が起きたという事実を知り、その結果として「本願寺が崩壊に至る状況となった。否、織田家が頑なに隠そうとしているが、実は本願寺が包囲を突破して織田家に迫っている」などと言う真逆の内容の噂話が無責任に振りまかれるようになった。


人们得知在本愿寺发生了一些大事后,便开始传播毫无根据的谣言,“本愿寺正在走向崩溃,或是虽然织田家隐瞒,但实际上本愿寺已突破围攻并向织田家逼近”的相反说法也开始无法负责地散布开来。


「難しい任務を見事果たして下さり、ありがとうございます」


“您成功完成了困难的任务,非常感谢。”


「勿体なきお言葉」


"无谓之言"


静子は昌幸に感謝を告げた。どう転ぶか未知数の状況を見事制御しきると言うのは、口で言うのは容易いが、実行するとなると至難となる。


静子向昌幸表达了感激之情。在未知转折的情况下卓越地掌控局势,口头上说起来容易,但实行起来却是极其困难的。


昌幸が稼いでくれた時間は、本願寺が開放されるまでの安全を担保する値千金のものとなる。事がここに至れば、静子が手を打たずとも武装勢力としての本願寺崩壊は避けれなかったであろう。


昌幸赚取的时间将成为担保本愿寺开放期间安全的无价之宝。如果事态发展到这种程度,即使静子不采取行动,本愿寺作为武装力量的崩溃也无法避免。


しかし、この一手によって無用の損害を防ぎ、本願寺平定後の日ノ本統一に向けた勢いを保つことができるのだ。


但是,通过这一步可以防止不必要的损失,并保持统一日本的势头,使本愿寺得以稳定。


(敵を欺(あざむ)くには、まず味方から。本当に出し抜かれるとは思いませんでしたよ、上様)


(欺敌先欺友。我没想到您会被出卖,上大人)


静子は、頼廉の謀反を成功に導いた黒幕を信長だと確信していた。信長に裏を取った訳でも、本願寺側から情報が入った訳でもないが、事態が収束するまでは下手に動く訳にはいかない。


静子坚信信长是引导依赖廉叛乱成功的幕后黑手。虽然她既没有从信长那里获取内幕信息,也没有从本愿寺方面得到情报,但在事态得到解决前,她不能冒冒失失地行动。


全てが終わった後、信長に確認すれば良いと考え、今は我慢することにした。


在一切都结束之后,我认为可以向信长确认,所以现在决定忍耐。


「それで、本願寺の状況はどう?」


“那么,本愿寺的情况怎么样?”


「未だ山門は固く閉ざされておりますが、雑賀衆を乗せた船が川を下ったと聞き及んでおります」


“虽然山门仍然紧闭,但据说载有杂贺众人的船已经下了河。”


「……傭兵を解放したってことは、武装解除は着実に進んでいるようだね。頼廉は何故謀反を起こしたんだろう? 下剋上の野心があったなら、今までにも幾度となく機会はあったはずだし……」


"释放雇佣兵的意思是武装解除稳步进行。为什么姜廉要发动叛变呢?如果他有颠覆上层的野心,以前应该已经有很多机会了吧……"


頼廉にその気があったのなら、軍を事実上把握していた彼ならばもっと早い段階で実権を握れたはずなのだ。


如果蕭銑真心想掌握军队的话,作为几乎实际掌握军队的人,他本来就应该在更早的时候掌握实权。


状況がこれほど悪くなってから権力を握ったところで旨みなど皆無であり、むしろ戦後処理に於いて割を食う可能性の方が高い。


情况变得如此糟糕时掌权并没有好处,相反在战后处理中将面临更高的风险。


「推測ではありますが、目星はついております。裏取りをしておりますゆえ、今しばらくお待ちくだされ」


「虽然只是猜测,但已经有点眉目了。我们正在进行调查核实,因此请稍等一下。」


「苦労を掛けます。でも、無茶はしないでくださいね。ここで無理をして有能な味方を失う愚は避けたいですから」


“可能会给您带来些许不便,请不要勉强自己。因为我们不想因为过度劳累而失去重要的帮手。”


信長から明確な指示が無い以上、リスクを承知で深追いするよりも、リスクを抑えた上で可能な限りの情報を拾う方が上策と言える。


若没有明确指示从信长,与其冒险深入而知晓风险,不如在控制风险的前提下,尽可能收集信息为上策。


「高札の内容が事実なら、もうそろそろ結果が出る頃合いでしょう。恐らくは僧兵辺りが僧房に籠って抗戦してるんでしょうね。下手に蜂の巣を突く訳にもいきませんし、ここは静観しつつ情報を探りましょう」


「如果告示内容是事实的话,现在应该快到出结果的时候了。可能僧兵们正在僧房里进行抗战。我们不能轻易地去冒险,此时应该观察并搜集情报。」


「承知しました」


"我知道了"


物見役からの報告では、時折山の中腹辺りから煙が立ち上っているのが目撃されている。


据巡视员报告,偶尔有人目击到烟雾从山中间部分升起。


中央集権化されているとはいえ、特殊な社会構造を持つ宗教結社特有の問題が立ちふさがり、そう易々とは武装解除できないのだろう。


即使是高度集中控制的中央政府,由于宗教结社具有特殊的社会结构和问题,因此武装解除并不是容易的事情。


しかし、静子としても本願寺だけにかまけてはいられない。


然而,身为静子也不能只顾着本愿寺。


(与吉君はそろそろ安土城の落成によって手が空くことになる。築城に関する引く手は数多(あまた)あるけれど、安土城の内情を知る人間を易々と動かすわけにはいかない。それに昌幸殿も充分に実績と存在感を示せたから、そろそろ判り易い手柄を立てさせてあげたい。となると、少し癪(しゃく)だけれど、秀長殿の思惑に乗るしかないかな)


(与吉君很快就会有空闲时间,因为安土城即将竣工。虽然有许多人参与了城堡的建设,但很难轻易地动摇知晓安土城内情的人。此外,由于昌幸大人已经充分展示了自己的能力和存在感,现在我们需要让他取得更明显的功绩。因此,虽然有些不情愿,但我们只能顺应秀长大人的意愿。)


現状、織田家家臣団に於いて大きく面目を潰してしまったのが秀吉である。毛利を抑える橋頭保を築くという難行だが、それだけに見事果たせば一躍家臣筆頭に躍り出る可能性すらあった。


目前,在织田家家臣团中,破坏形象最严重的是秀吉。建立抑制毛利的桥头堡是一项困难的任务,但如果能成功完成,他甚至有可能一跃成为家臣团的首领。


しかし毛利の守りは固く、別所を始めとした織田方に与する国人の裏切りを許してしまった。最終的に別所の調略に靡(なび)くことなく、織田方に付くと明言した東播磨の国人は僅か二人となっていた。


然而,毛利家的防御措施非常牢固,即使兼任織田方的国人如別所等人背叛,也无法渗透。最终,东播磨的国人们明确表示要站在織田方一边,而没有被別所的谋略所动摇的只有两个人。


「羽柴殿は兵数で他所(よそ)に劣るのよねえ……」


“羽柴殿的兵力比其他地方要差些呢……”


静子の軍も兵数で言えば中規模であるが、高い練度と充実した最新式の装備という優位性がある。それゆえ、少々の兵力差は力技で覆すことができるのだが、これは誰にでもできる訳ではない。


静子的军队虽然规模中等,但具有高度的训练水平和最先进的装备,这是一个优势。因此在少量兵力差的情况下也可以通过技巧获胜,但这并非人人都能做到。


特に秀吉軍は兵数の割に率いる将が少なく、兵自体も武装農民や地侍、牢人などが多い。その為、秀吉に対する忠誠心ではなく、金銭欲に支配された軍隊となっている。


特别是秀吉军队,尽管兵力众多,但指挥官却很少,士兵主要由武装的农民、乡侍和囚犯组成。因此,该军队成为了由贪婪所主导的,不具有对秀吉的忠诚心的军队。


これは秀吉軍特有の事情と言う訳ではなく、この時代の武将がもつ普遍的な問題だ。ここで問題となってくるのは、秀吉自体が成り上がり途中の人物であることに起因する譜代の家臣不足である。


这并不是秀吉军团独有的情况,而是这个时代武将普遍面临的问题。问题在于,秀吉本人是一个处于晋升过程中的人物,他所面临的是家臣缺乏的问题。


明智光秀や、柴田勝家、佐々成政や前田利家などは武家の出自であるため、代々家に仕える老将や側近などが揃っている。


明智光秀、柴田胜家、佐々成政和前田利家等人都出身于武家世家,因此家中代代都有老将和近臣等。


しかし、足軽または百姓上がりと言われる秀吉には、そうした脇を固める人材が圧倒的に不足していた。


然而,被称为足轻或农民出身的丰臣秀吉,缺乏这些支持他的人才。


「……しがらみを持たないのはメリットでもあるけど、デメリットも大きいよね」


「虽然没有任何束缚是个优点,但缺点也很大呢。」


己の力のみで人を集める必要があったからこそ、人たらしとさえ呼ばれる秀吉の才能が開花したのだろう。


只有通过自己的力量来吸引人们,才能让被称为“人见机”的丰臣秀吉的才能得以开花。


「さて……どう動かしたものか」


“那么……该如何移动它呢?”


大判の紙に写し取った地図を広げ、各陣営の状況を整理する。頼廉の謀反によって毛利側は若干劣勢へと変化していた。


将复制在大纸上的地图展开,整理每个阵营的情况。由于依赖伦的叛乱,毛利一方变得略微劣势。


今までは間に本願寺を挟んでいたからこそ、直接対決を避けられていたという状況だったが、本願寺が織田方へと転んでしまえば、真正面から織田家と対決せねばならない。


过去是因为夹在本愿寺中间,所以才能避免直接对决的情况,但如果本愿寺转向织田方,就必须直接面对织田家的对抗了。


対する織田家は、東国に若干不安はあるものの、中部地方から近畿一帯を完全に抑え毛利のみに注力できるようになる。


对于织田家来说,在东国还有一些不安,但已经完全控制了中部地区和近畿一带,可以把重心放在毛利身上。


一方毛利は、虎視眈々と機会を窺う九州勢を背後に抱え、南には織田家と手を組んだ長宗我部が居座っている。


一方毛利则拥有着地理优势,其背后有着虎视眈眈等待机会的九州势力,南面则有与織田家联手的长宗我部家占据一席之地。


如何に毛利といえども、三方面から同時に攻められては一たまりもない。ここに汚名返上、捲土重来(けんどちょうらい)を狙う秀吉を一枚噛ませねばならない。


即使是毛利,同时从三个方面受到攻击也无济于事。现在必须让秀吉有机会翻身,并让他重新崛起。


「羽柴殿が播磨の別所と丹波の波多野を討てば、再び毛利対織田の直接対決に持ち込める」


如果羽柴殿能够征服播磨的别所和丹波的波多野,就可以将毛利与織田再次直接对战。


秀吉を毛利攻めに噛ませようとすると、彼に期待される役割は余りにも過酷となる。決して失敗が許されず、毛利攻めの要とも言える立ち位置にあるため、秀長が密かに静子へと協力要請を打診してきている。


试图让秀吉攻打毛利,他所期望的角色太过艰巨。他身处攻打毛利的关键位置,绝不能失败,因此秀长秘密向静子提出了合作请求。


自らの立身出世の為とは言わず、織田家の為というのを前面に押し出してくるところが小賢しい。


自己不说是为了自己的出人头地,而是把为织田家着想放在最前面,这样做有点小聪明。


「そうは言っても私の軍を大量に動員されても困ると、我が侭まで言われるんだから面倒だよね」


“虽然这么说,如果要动员大量我的军队,我也会感到困扰。说我任性也很麻烦啊。”


静子軍を大量に引き込み、最新式の武装で以て役割を果たしたとして、それは果たして秀吉の手柄と認識されるだろうか?


如果将大量的静子军引入并使用最新的武装来发挥作用,那么这是否被认为是秀吉的功劳呢?


それならばいっそ、最初から静子に任せて秀吉は引っ込んでおれば良いと言われてしまえば反論できなくなってしまう。


如果是这样的话,如果被说出「那就一开始就让静子负责,秀吉就可以退缩了」,我就无法反驳了。


ゆえにあくまでも主役は秀吉軍でありつつ、突破力に優れる『程よい軍勢』の派遣を秀長から望まれていた。


因此,尽管主角仍然是秀吉军,但由于秀长希望派遣一支拥有很强突破力的“适当军队”,以此来支援秀吉军。


選り好みをしている状況では無いのだろうが、今後の展開を考えるなら静子に借りを作ってでも手柄を立てねばならないのだろうと静子は察していた。


虽然她并不太挑剔,但静子意识到,为了考虑未来的发展,即使要欠下静子的人情,也必须立功。


「うん、相談しよう!」


“嗯,让我们商量一下!”


自分一人で考えたところで良い案が浮かばない。それを自覚した静子は足満、慶次、昌幸の三人を呼び出した。


即使自己思考,也想不出一个好的想法。认识到这一点后,静子叫来足满、慶次和昌幸三人。


「と言う訳で、みんなの意見を聞きたいな」


“所以,我想听大家的意见。”


「向こうの要望通り、新式銃部隊だけを送れば良いんじゃないのか?」


“按对方的要求,我们只需要派新式枪支部队就可以了,不是吗?”


経緯を説明した上で、静子が三人に意見を求めると、真っ先に慶次が投げやりに返す。


在解释了经过之后,当静子向三个人征求意见时,景次第一个不屑回答。


明らかに気乗りしない態度を隠そうともしない処を見るに、慶次にとって気に入らない点があるのだろうと静子は察した。


静子看到他明显不感兴趣的态度,没有掩饰,因此可以推测出景次有令她不满的地方。


「羽柴殿の要求は、我らを矢面に立たせると言うのに、手柄は自分達が頂くと宣言しているに等しい。他人の褌(ふんどし)で角力(すもう)をとろうとする輩は好かんな!」


“羽柴殿的要求相当于让我们冒着生命危险,但却声称功劳会由他们领取。这些人试图在别人的裤子里摔跤,这种人我们不喜欢!”


「まあ好き嫌いは別としても、此度のいくさ我らに『旨み』が無いのが気にかかる」


"虽然不考虑喜好,但这次的战斗让我们感到缺少「旨味」,有些不舒服。"


慶次の意見を受けて足満が実利面を強調する。足満にとって静子が出陣すると言うリスクを取るのに、それをするだけのメリットを得られないことが不満であった。


在庆次的看法下,足满强调实际利益方面。足满认为,为了冒险让静子出征,却得不到足够的利益,这让他十分不满。


「確かに明確に何かを得られると約束して貰った訳ではないね。ただ、毛利に関しては上様も気を揉んでおられるからねえ」


“确实并没有得到过明确的承诺能得到什么。但是,关于毛利,因为上位者也在担心,所以嘛。”


「本当にどうにかしたいなら、直接静子に命があるだろう?」


"如果你真的想彻底解决这个问题,直接从静子入手不是更好吗?"


「お二方と同意見です。上様が毛利攻めに静子様を指名されないのには、それ相応の理由がおありの筈。現状、何らご指示が無い状態で動くことに理があるとは思えませぬ」


“我和另外两位持相同观点。上様没有选择静子様参与毛利攻略,一定有相应的理由。在目前没有任何指示的情况下行动是没有道理的。”


慶次に続き足満も否定的な意見を述べ、最終的に昌幸もそれに同意した。静子としても元より多くの兵を送るつもりはなく、戦況が優位になれば早々に引き上げるつもりだった。


继庆次之后,足满也表达了否定的意见,最终昌幸也同意了。静子从一开始就没有打算派更多的军队,如果战局优势不明显,他们会尽快撤回。


しかし、こうも否定的な意見が揃う以上、兵を送ること自体に良い感情を抱かないものが多いと思われる。


然而,既然有这么多否定的意见,许多人可能对派遣军队本身并没有良好的感情。


「あ、そうだ!」


"哦,对了!"


協力要請を断ろうかと思いかけた静子だが、一つ気にかかることが思い浮かんだ。


静子本想拒绝请求协作,但突然想起了一件事情让她有些担忧。


「足満おじさん、狙撃兵を訓練してるって言ってたけれど、どんな状況?」


“足满大叔说他正在训练狙击手,情况怎么样?”


「現状で狙撃と言える成果を出せるのは五名ほどだな。銃弾を金属ガイドで連結した五連装弾は完成したが、装填する度に遊底(ボルト)を操作する必要があるため、再度照準を定めるのに時間がかかる。まあ、一分に二、三発撃てれば上等だ」


“目前能够获得狙击成果的人数大约只有五个。虽然完成了用金属导轨连接的五联装弹,但每次装填时都需要操作滑块,因此需要花费时间重新对准目标。不过,如果每分钟能开两三枪就可以了。”


「それでも相手に発見されない距離から先手を打てるなら上出来だよ。じゃあ、ここで実戦での最終調整をしてみない?」


"如果你可以在对手发现不了你的距离打出先手的话,那就很不错了。那么,现在在这里试着做最终的实战调整怎么样?"


静子の言わんとするところを理解した足満は、一瞬考え込む素振りをみせたが、すぐに表情を引き締めた。


听懂了静子的意思后,足满微微沉思了一下,但随后脸上露出了坚定的表情。


「どうやら侍の出番じゃなさそうだ。んじゃ、俺は東国征伐でお声が掛かるまで英気を養うとするよ」


“看起来武士似乎不需要出场了。那么,我会鼓舞士气,直到接到征东国的任务为止。”


元よりやる気のない慶次は、自分の出番がないと判断するや興味を失って席を立った。


自始至终都没什么干劲的慶次,判断自己没有出场机会后,便失去了兴趣,站起身来离开了座位。


昌幸も同じく席を立とうとしたが、それを静子が手で制する。


昌幸也试图离开座位,但是静子用手制止了他。


「今回、狙撃兵の部隊を真田さんに率いて欲しいのです」


“我希望由真田先生率领狙击手部队这次行动。”


「某がですか!? しかし、率いようにも某は狙撃というもの自体を存じ上げませぬ。実情を良くご存知の足満殿が率いられるのが筋では?」


“难道我会是吗?!但是,就算要领导,某也不了解狙击这种事情。更符合情况的是,由了解实际情况的足满大殿来领导吧?”


「足満おじさんだと、他人に理解を求めないからダメなの。一応協力要請に応じて派兵する以上、受け入れ先の部隊と連携も取れないといけないし、相手の反応を見ながら腹芸もこなせないとね?」


“因为足满先生并不寻求他人的理解,所以这是不好的。考虑到我们派兵作战的要求,我们必须与受援部队协调并根据对方的反应灵活应对。”


「なるほど、確かにそちらは某の得意とする処。狸の面目躍如(やくじょ)ですな」


“嗯,确实那里是某人擅长的地方。狸的面目得以显扬。”


静子の言葉に昌幸が笑みを浮かべる。釣られて静子も笑みを浮かべるが、社会不適合者のように言われた足満は仏頂面である。


静子的话让昌幸浮现出了笑容。静子也跟着笑了起来,但足满却板着脸,被称作社交不适合者。


「私から言えるのは、接敵するような戦闘は避けてかな?」


“我能说的是,尽量避免接触战斗吧?”


「それでは静子様が臆病者と呼ばれ、顔に泥を塗ることになりましょう」


“那么静子桑就会被称为懦夫,并且被泼上脸泥。”


「そもそも狙撃ってのはそういうものなんです。見つかった時点で負けと言っても過言じゃない、優秀な狙撃兵は臆病でないといけない。蛮勇を誇るために手塩にかけて育て上げた狙撃手を失う訳にはいきませんから」


“要知道,狙击本来就是个这样的东西。被发现就是输,这绝不是过分的夸张。优秀的狙击手必须要有胆怯的一面。我们不能为了虚张声势而失去经过精心培育的狙击手。”


「承知しました。それ以外の運用は某に一任頂けると?」


"了解。其他的运营可以委托给某吗?"


静子の覚悟を試すように昌幸が訊ねる。武士にとって不名誉とされる行為であろうと、必要とあれば実行するぞという内容が込められていると察した静子は応える。


试探着问静子是否已做好准备,昌幸传达了一份即便在武士道上也可能被视为不名誉的任务必要性,并得到了静子的回应。


「構いません。狙撃兵の性質を考えた上で、真田さんが一番上手く扱えると私は判断しました」


"没关系。我考虑了狙击手的特性,我判断真田先生是最能熟练地处理它的人。"


静子は昌幸の問いに対して、責任は自分が取ると請け合った。昌幸は表情を引き締めると、足満に向かって頭を下げた。


静子向昌幸提出的责任问题,她承诺自己会负责。昌幸紧了紧嘴唇,向足满低头致歉。


「某は狙撃と言うものを知りませぬ。今の某が狙撃兵を率いたとて、彼らの真価を発揮させてやることは叶わぬでしょう。そこで某に狙撃の『いろは』をご教示頂きたい」


「某不知道什麼是狙擊。即使現在某帶領狙擊手,也無法發揮他們的真正價值。因此,某想請教您關於狙擊的基本知識。」


「……付け焼刃は鈍(なま)り易い。誰であろうと容赦せず厳しく仕込むが、構わんな?」


「……匆忙行事常易失误。不管是谁,都要严厉指导,不容有失,你没问题吧?」


昌幸は静子にとって不名誉となる行為も辞さない己を、足満が良く思わない事を承知で彼に教えを請うた。


昌幸毫不介意自己的行为可能会给静子带来不光彩的影响,他明知道足满对此不满,仍向他请教。


手加減されては意味がない。狙撃とは何なのかを短期間で体得するためには必要な措置であった。


手加減是没有意义的。这是为了在短时间内掌握狙击技巧而必须采取的措施。


更に数日が経ち、石山本願寺に掲げられていた高札は下ろされた。それと同時に各門前に武器が箱詰めされた状態で山と積まれ、武装解除が為されたことを示す一方、引き続き門は閉ざされたままであった。


几天过去了,石山本愿寺上的告示已经被撤下。同时,各个门前的武器也被装进箱子,展示了解除武装的状态,然而门仍然紧闭。


本願寺は戦力を放棄したものの、明確に織田の軍門に降る訳でもなく、かと言って毛利側と連絡を取ろうとするでもなく、沈黙を守り続けている。


本愿寺放弃了战斗力,但并没有明确地降服于织田方,也没有与毛利方保持联系,而是保持了沉默。


頼廉の思惑が読めない各勢力は、それぞれに本願寺に対して使者を送るが、全てが門前払いされる結果となっていた。


各势力都不明白依赖廉的想法,因此各自派人前往本愿寺,但最终所有人都被拒之门外。


武装解除を契機に、信長は佐久間に対して封鎖を解くように命じており、積荷を検められはするが物資の補給が再開された。


在解除武装的契机下,信长命令解除了对佐久间的封锁,尽管货物被检查,但物资的补给得以恢复。


「どの事業も順調に成績を上げているね」


“每个业务都取得了良好的业绩呢。”


本願寺のことは一旦脇へ置いて、静子は自分が関与する各事業の定期報告書を読んでいた。事業を継続する以上、日々色々な問題が発生するが、それらは適切に処理され致命的な問題は起きていない。


暂时放置了关于本愿寺的事情,静子正在阅读与自己有关的各项业务的定期报告。由于业务需要持续进行,每天都会出现各种问题,但都被妥善处理了,没有发生致命的问题。


「だいぶ経営を任せられるようになってきたね」


「已经能够托付相当多的经营任务了呢」


組織とはある目的に向かって取り組む秩序ある集団を指す。こう定義されるように組織に於いては、目的が非常に重要視される。


组织指的是为了某个目的而形成有秩序的群体。正如这样的定义,组织中的目的非常重要。


目指すべき明確な目標があり、それに向けて道筋をつけるのが戦略であり、より効率的な順路を決定するのが戦術と言える。


应该设定明确的目标,并为实现这一目标制定战略,确定更有效的路径是战术。


組織にとって目指すべき目的が明示され、組織員全員がそれを意識し、日々進捗状況を見ながら邁進する組織は強い。


一个明确设定了组织目标,所有成员都有意识地朝着这个目标不断努力,每天都关注进展的组织是强大的。


逆に目的が定まっておらず、漠然と業務に取り組んでいる組織は、組織員の力を充分に発揮できず、組織全体が徐々に腐ってしまう。


相反,没有明确目标,对工作进行笼统处理的组织无法充分发挥组织成员的力量,整个组织逐渐腐败。


「高い研修費を払ってMG研修に参加させてくれたお爺ちゃんに感謝だな。何が人生で役に立つかは判らないもんだね」


“感谢那位支付昂贵培训费让我参加MG培训的老爷爷。生活中有哪些东西具有实用价值,有时我们自己并不知道。”


MGとはマネジメントゲームと呼ばれ、元ソニー社員であった西順一郎氏が1976年(昭和51年)に世に出した、経営者育成ゲームである。


"MG被称为管理游戏,是由曾任职于索尼公司的西顺一郎于1976年(昭和51年)创造的培养企业家的游戏。"


ソニーが開発したゲームであるため、ソニーの思想や理念を受け継いだソニーマンを育成することを主眼に置いてデザインされている。


由于这是由索尼开发的游戏,因此它的设计主要侧重于培养继承索尼的思想和理念的“索尼人”。


このゲームの優れている点は、経営とは何かを全く知らなくても、四則演算さえできればゲームを通して企業運営の勘所を押さえられることにある。


这个游戏的优点在于即使完全不懂管理,只要会简单的四则运算,通过游戏就可以掌握企业运营的要点。


田舎の豪農とは言え、一国一城の主となる事が内定している静子は、祖父の紹介で14歳からMG研修に参加することになった。


虽然是农村的富豪,但是静子已经确定成为一国一城的主人了。通过祖父的介绍,她从14岁开始参加了管理培训。


経営の「け」の字すら知らない静子は、祖父から純粋にゲームと思って楽しんでおいでと送り出され、2日間の研修を終えて帰宅した頃には疲労困憊という様子だった。


连「经营」这个字的含义都不懂的静子,被祖父纯粹当做游戏来玩,经过两天的培训后回家时看上去已经疲惫不堪。


しかし、回数を重ねるにつれ理解が深まり、参加者との交流も増え、楽しんで自発的に取り組むようにすらなった。


然而,随着次数的增加,理解也加深了,与参与者的互动也增加了,甚至开始自愿参与和享受。


研修の性格上、この研修を受ける対象は新入社員や経営者及び幹部社員であることが多い。そこに女子中学生が交じるのだ、皆が静子を可愛がった結果、取引のある銀行と経営について具体的な数字を使って語れる女子中学生が出来上がった。


考虑到培训的性质,接受此培训的对象通常是新员工、企业家和高层管理人员。然而,这里混杂着一些女中学生。结果大家都喜欢上了静子,这位女中学生明确地运用数字谈论银行业务和经营管理,成为了培训的一份子。


MG研修を通じて知り合った著名な経営者たちの入れ知恵もあって、経営計画に銀行員を巻き込み融資利率の引き下げを実現するまでになった静子の姿があった。


通过MG研修认识的知名企业家的建议,静子成功地让银行家参与到其经营计划中,从而实现了贷款利率的降低。


MG研修を勧めた祖父としては、ゲーム形式で経営を学べるなら静子にも出来るかもしれない。異例の抜擢を受けて当主となることが内定した静子にとって、箔が付けられれば御の字だと思って申し込んだのだが、本人に予想以上の適性があったのは嬉しい誤算だと言える。


作为推荐MG培训的祖父,如果可以通过游戏形式学习管理,静子也可能会做到。静子已经接受了不寻常的选拔并内定为当家主,如果她能够获得认可,那将是一件好事。我认为她只是想给自己加上一些银子,但她的适应能力超出了我的预期,这是一个令人高兴的意外。


因みに初回MG研修から帰った静子の疲労ぶりを見た静子の祖母をはじめとした女性陣からは、自分達の都合で静子に無理をさせていると詰(なじ)られ、静子に笑顔が戻るまで針の筵(むしろ)状態を余儀なくされた。


顺便提一下,静子从首次MG培训回来后疲劳不堪,她的祖母和其他女性们看到后都责备自己让静子勉强自己。静子被迫忍受针刺般的痛苦,直到笑容重现为止。


「アレのお陰で経営を判り易く他人に伝えられるし、自分と同じ視点で経営を見られる人を育てられる。著作権的にはアウトなんだけど、一応西先生の名前は入れているからお目こぼしして貰おう」


「多亏了那个,我们能更轻易地向他人传达经营理念,并培养出与我们相同视角的经营者。虽然从版权角度来看是不允许的,但我们加上了西先生的名字,希望可以得到谅解。」


静子は自分が全ての経営を見ている状態はダメだと考え、自分以外にも経営者を育成しようと文官候補から数字に強い面々を抜擢して簡易版MG研修を仕立てて一緒に取り組んだ。


静子认为自己独自掌管经营并不可行,因此想要培养其他经营者。她选中了一些数字能力较强的文官候选人,并组织了一次简易版的经营管理培训,一同合作完成。


アラビア数字はおろか、アルファベットにすら拒否感を示す彼らをなだめ、一緒にゲームをやった。どうやればもっと良い成績が出るのかを互いに語り合い、やがて各々が独自の戦術を編み出すようになった。


哄好了对阿拉伯数字甚至连字母都感到不舒服的他们,一起玩游戏。他们互相探讨如何获得更好的成绩,最终每个人都制定了自己的策略。


やがて彼らと数字を交えて経営計画を語れるようになり、彼らは更に部下へとMGの和を広げていくという好循環が始まった。


不久之后,他们能够和数字一起讨论经营计划,并且开始了推广全员管理理念的良性循环。


いずれは静子の学校でもカリキュラムに組み込もうかと思う程に設備も充実し始めている。


学校的设备日益充实,有望将来能够纳入静子的课程计划中。


こうして事業の運営を配下に任せる事ができ、静子に余裕ができる体制が整った途端に飛び込みの依頼が入るのは、運命のいたずらと諦めるしかない。


这样一来,可以把业务运营交给手下,静子可以有自己的空间和时间,但一旦形成这种机制,就只能无奈地接受突然的请求,这是命运的恶作剧。


「四国は長宗我部氏が頑張っているから、裏から少しサポートすれば十分だね。雑賀衆は結局殆どが商売に戻ったから、傭兵集団としての雑賀衆は店じまいかな」


"因为长宗我部氏在四国很努力,所以从背后稍微支持一下就足够了。随着雑贺众中的大部分人最终回到了生意中,所以作为雇佣军集团的雑贺众可能会解散。"


本願寺を脱した雑賀衆は、信長の斡旋もあって真っ当な商売へと舵を切った。


脱离本愿寺的赞贺一族,在信长的斡旋下转向了正当的商业。


いくら傭兵稼業に固執したがったところで、武装を整えるための銭すらないのでは話にならない。そんな状況であっても生きていくには飯を食わねばならず、信長は彼らに初期費用の融通さえ申し出た。


即使他们执着于当雇佣兵的职业,但是没有足够的钱来准备武装装备,这是不现实的。即使处于这种境况,为了生存也必须吃饭。信长甚至提出了资金的初始支出来帮助他们。


雑賀衆と織田家の確執は命のやり取りをしただけに簡単には拭えないが、それでもこの融資を恩義と感じる人々は多い。


赤砦城是一個相當有名的城市,它位於愛知縣,是日本歷史上的一個戰略重要城鎮。在這裡,雜賀眾和織田家的衝突只是一場生死攸關的戰爭,不容易被抹去,但仍有很多人認為這種融資是一種恩情。


彼らが雑賀衆の主流派となっていけば、いずれ織田家との確執も取りざたされることは無くなるだろう。


如果他们成为雑贺众的主流派,那么与织田家的冲突也将最终被消除。


「混乱時に関所で紀州有田のみかん(紀州ミカン)を手に入れたけれど、本格栽培にはまだまだ苗が必要だなあ。どうせなら種なしミカンにしたいんだけど、この時代だと縁起が悪いしなあ……」


「混乱期间在关所买到了紀州有田的橘子(紀州ミカン),但要想进行正宗的栽培还需要很多苗。说到底还是想要无核橘子,可这个时代讲究縁起,这可不好办啊!」


この時代では種なしだと子宝に恵まれないという迷信が根付いており、明治期に入るまで種ありのミカンが喜ばれ、種なしのミカンは忌避された。


现在这个时代,根深蒂固地存在一种迷信,即没有种子的柑橘不能生儿育女,直到明治时期,有种子的蜜柑才受欢迎,而无种子的蜜柑则被忽视。


因みに種なしミカンもバナナの時と同様、最初は偶然の突然変異によって誕生したものである。


顺便提一下,无子橘和香蕉一样,最初是由偶然的突变所产生的。


根強い迷信もあって甘くて種の無い温州ミカンの栽培は難しい。試験的な栽培は可能だろうが、本格的に営利栽培をするとなれば紀州ミカンを選んだ方が実入りが見込める。


根深的迷信也使得甜而无籽的温州蜜柑种植变得困难。虽然试验性的种植是可能的,但如果要进行正式的盈利种植,选择纪州蜜柑才能有可观的收益。


「九州となると……また久次郎さんにお願いするしかないか……」


"如果关乎九州的话......似乎只能再次拜托久次郎先生了......" 

【GPT机翻】战国小町苦劳谭 (戦国小町苦労譚)- 138 [千五百七十六年 一月中旬]的评论 (共 条)

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