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日本小5课文:大造爷爷与雁【久我Masahi的日语课堂】#64

2020-09-19 13:26 作者:久我まさひ  | 我要投稿

大造じいさんと鴈(大造爷爷与雁)

作者:椋 鳩十(むく はとじゅう)

知り合いの狩人(かりゅうど)に誘われて、私は、猪狩り(イノシシがり)に出かけました。猪狩りの人々は、皆栗野岳(くりのだけ)の麓の、大造(だいぞう)爺さんの家に集まりました。(受到认识的猎人所邀,我前去狩猎野猪。狩猎野猪的人们聚集在栗野岳山脚,大造爷爷的家中。)

爺さんは、七十二歳だというのに、腰一つ曲がっていない、元気な老狩人でした。そして、狩人の誰もがそうであるように、なかなか話し上手の人でした。血管の膨れた頑丈な手を、囲炉裏の焚火に翳しながら、それからそれと、愉快な狩りの話をしてくれました。その話の中に、今から三十五、六年も前、まだ栗野岳の麓の沼地に、鴈が盛んに来た頃の、鴈狩りの話もありました。私は、その折の話を土台として、この物語を書いてみました。(爷爷是个健康的老猎人,虽然七十二岁,然而腰不弯。并且,和所有的猎人都一样,是个很会说话的人。他一边用地炉的篝火哄着血管突起的结实的手,一边讲述着各种各样愉快的狩猎的话题。在话题之中,还讲到了迄今35、6年前,栗野岳山脚还是沼泽地,有很多雁来的时候猎雁的事。我将当时的事为基础写下了这则故事。)

さあ、大きな丸太がパチパチと燃え上がり、障子には自在鉤と鍋の影が映り、清々しい木の匂いのする煙の立ち込めている、山家の炉端を想像しながら、この物語をお読みください。(那么,请一边想象着山中人家的炉边,大圆木熊熊燃烧,纸拉门上映衬着吊钩和锅子的影子,带着清爽树木气味的烟雾弥漫,一边读这则故事吧。)

1

今年も、残雪は、鴈の群れを率いて、沼地にやって来ました。(残雪今年也带领着雁群来到了沼泽地。)

残雪というのは、一羽の鴈に付けられた名前です。左右の翼に一箇所ずつ、真っ白な交じり毛をもっていたので、狩人達からそう呼ばれていました。(残雪是一只雁的名字。因为它的左右翼各有一处混杂着雪白的羽毛,因此被猎人们称为残雪。)

残雪は、この沼地に集まる鴈の頭領らしい、なかなか利口なやつで、仲間が餌を漁っている間も、油断なく気を配っていて、猟銃の届く所まで、決して人間を寄せ付けませんでした。(残雪似乎是聚集在这片沼泽地的雁的首领,非常聪明,在同伴们寻找食物的时候,也很警惕,绝对不让人类接近猎枪的射程范围之内。)

大造爺さんは、この沼地を狩場にしていたが、何時頃からか、この残雪が来るようになってから、一羽の鴈も手に入れることができなくなったので、忌々しく思っていました。(大造爷爷将这片沼泽地当成狩猎场,然而从何时开始,自从残雪来了之后,再也抓不到一只雁了,真是可气。)

そこで、残雪がやって来たと知ると、大造爺さんは、今年こそはと、かねて考えておいた特別な方法に取り掛かりました。(于是,大造爷爷知道残雪来了后,想着今年一定要成功,他早已实施了考虑好的特别的方法。)

それは、いつも鴈の餌を漁る辺り一面に杭を打ち込んで、タニシを付けた鰻釣り針を、畳糸で結び付けておくことでした。爺さんは、一晩中かかって、沢山の鰻釣り針を仕掛けておきました。今度は、何だかうまくいきそうな気がしてなりませんでした。(方法是将雁寻找食物的周围一圈打入桩子,然后将装有田螺的鳗鱼钩用榻榻米线系起来。爷爷花了一整晚的时间,在众多的鳗鱼钩上装上了饵。总觉得这次没有会顺利的感觉。)

翌日の昼近く、爺さんは胸をわくわくさせながら、沼地に行きました。(翌日将近午时,爷爷难以平静地前往了沼泽地。)

昨晩釣り針を仕掛けておいた辺りに、何かバタバタしているものが見えました。(昨晚设下的鱼钩周围,看到了什么吧嗒吧嗒动着的东西。)

「しめたぞ。」爺さんは呟きながら、夢中で駆け付けました。(“太好了。”爷爷一边嘟哝着,一边忘我地奔去。)

「ほほう、これは素晴らしい。」爺さんは、思わず子供のように声を上げて喜びました。一羽だけであったが、生きている鴈がうまく手に入ったので、爺さんは嬉しく思いました。(“吼吼,这太棒了。”爷爷不禁像孩子一样高声喜悦道。虽然只有一只,但是活着的雁顺利地到手了,爷爷非常高兴。)

盛んにばたついたと見えて、辺り一面に羽が飛び散っていました。(看到它不断振翅,周围一圈羽毛飞散。)

鴈の群れは、これに危険を感じて餌場を変えたらしく、付近には一羽も見えませんでした。しかし、大造爺さんは、たかが鳥のことだ、一晩経てば、また忘れてやって来るに違いないと考えて、昨日よりも、もっと沢山の釣り針をばら撒いておきました。(雁群似乎感觉到了此处的危险,更换了觅食场所,附近没有看到一只雁。不过,大造爷爷觉得区区鸟类,经过一晚上,肯定又忘了还会再来,于是比起昨日,撒了更多的鱼钩。)

その翌日、昨日と同じ時刻に、大造爺さんは出掛けて行きました。(翌日,大造爷爷和昨日同一时刻出发了。)

秋の日が、美しく輝いていました。(秋日璀璨。)

爺さんが沼地に姿を現すと、大きな羽音とともに、鴈の大群が飛び立ちました。爺さんは、「はてな。」と首を傾げました。(爷爷来到沼泽地后,伴随着巨大的振翅音,一大群雁起飞了。爷爷疑惑道:“怎么回事?”)

釣り針を仕掛けておいた辺りで、確かに、鴈が餌を漁った形跡があるのに、今日は一羽も針にかかっていません。一体、どうしたというのでしょう。(设下鱼钩的周围确实有雁觅食的痕迹,不过今天没有一只上钩。到底是怎么回事啊?)

気をつけて見ると、釣り針の糸が、みなぴいんと引き伸ばされています。(仔细看了一下,鱼钩的线都被拉长了。)

鴈は、昨日の失敗に懲りて、餌をすぐには飲み込まないで、まず、喙の先に咥えて、ぐうと引っ張ってみてから、異常なしと認めると、初めて飲み込んだものらしいのです。これも、あの残雪が、仲間を指導してやったに違いありません。(雁似乎从昨日的失败中吸取了教训,不马上吞食饵,首先用喙尖叼住饵,然后试着一下子拉拽,确认了没有异常后,再吞食。这也一定是那只残雪指导同伴的。)

「ううむ。」大造爺さんは、思わず感嘆の声を漏らしてしまいました。(“唔。”大造爷爷不由得发出了感叹声。)

鴈とか鴨とかいう鳥は、鳥類の中で、あまり利口なほうではないと言われていますが、どうしてなかなか、あの小さい頭の中に、大した知恵をもっているものだなということを、今更のように感じたのでありました。(雁啊野鸭啊是鸟类中不怎么聪明的,然而现在才感觉到为什么那个小小的脑袋中装了大大的智慧。)

2

その翌年も、残雪は、大群を率いてやって来ました。そして、例によって、沼地のうちでも見通しのきく所を餌場に選んで、餌を漁るのでした。(翌年,残雪带着一大群雁来了。并且和此前一样,选择了沼泽地内也能一眼望尽的地方作为觅食区进行觅食。)

大造爺さんは、夏のうちから心掛けて、タニシを五俵ばかり集めておきました。そして、それを、鴈の好みそうな場所にばら撒いておきました。どんな塩梅だったかなと、その夜行ってみると、案の定、そこに集まって、盛んに食べた形跡がありました。(大造爷爷从夏天开始就努力收集了五袋田螺。然后,将此撒在了雁可能会喜欢的场所。想着会怎么样呢,当晚去看了一下,果然,那里有聚集地吃了很多的痕迹。)

その翌日も、同じ場所に、うんとこさと撒いておきました。その翌日も、そのまた翌日も、同じようなことをしました。(翌日也在同样的地方撒了很多饵。之后几天也同样如此。)

鴈の群れは、思わぬご馳走が四、五日も続いたので、沼地のうちでも、そこが、一番気に入りの場所となったようでありました。(雁群没想到持续吃了四、五天,因此在沼泽地中,那里似乎成为了它们最喜欢的地方。)

大造爺さんは、上手くいったので、会心の笑みを漏らしました。(由于进展顺利,大造爷爷露出会心一笑。)

そこで、夜の間に、餌場より少し離れた所に小さな小屋を作って、その中に潜り込みました。そして、ねぐらを抜け出して、この餌場にやって来る鴈の群れを待っているのでした。(于是,爷爷趁夜在稍微远离觅食场的地方造了小屋,然后潜入其中。接着等待离开鸟巢来到觅食场的雁群。)

暁の光が、小屋の中に清々しく流れ込んできました。(黎明的阳光照入小屋,令人神清气爽。)

沼地にやって来る鴈の姿が、彼方(かなた)の空に黒く点々と見え出しました。先頭に来るのが、残雪に違いありません。(可看到那边的天空中,前来沼泽地的雁的点点黑影。最先而来的肯定是残雪。)

その群れは、ぐんぐんやって来ます。(雁群迅速而来。)

「しめたぞ。もう少しの辛抱だ。あの群れの中に一発打ち込んで、今年こそは、目にもの見せてくれるぞ。」猟銃をぐっと握り締めた大造爺さんは、頬がびりびりする程引き締まるのでした。(“太好了。再稍微忍耐一下。打一枪到雁群之中,今年一定要给它们点颜色看看。”大造爷爷一下子握紧猎枪,脸颊紧绷。)

ところが、残雪は、油断なく地上を見下ろしながら、群れを率いてやって来ました。そして、ふと、いつもの餌場に、昨日までなかった小さな小屋を認めました。(然而,残雪一边警惕地俯视着地面,一边率领着雁群来了。然后,一下子看到了一直觅食的地方多出了昨日还没有的小屋。)

「様子の変わった所には、近付かぬが良いぞ。」彼の本能は、そう感じたらしいのです。ぐっと、急角度に方向を変えると、その広い沼地のずっと西側の端に着陸しました。(它的本能似乎感觉到了“不要接近变了样的地方比较好。”它一下转变了方向,在辽阔的沼泽地更加西面的地方着落了。)

もう少しで弾の届く距離に入ってくる、というところで、またしても、残雪のためにしてやられてしまいました。(再稍微飞一点距离就能飞进子弹的射程范围内了,然而又因为残雪失败了。)

大造爺さんは、広い沼地の向こうをじっと見詰めたまま、「ううん。」と、唸ってしまいました。(大造爷爷注视着辽阔的沼泽地的那一面,低哼道:“唔。”)

3

今年もまた、ぼつぼつ、例の沼地に鴈の来る季節になりました。(今年又迎来了点点雁来到沼泽地的季节。)

大造爺さんは、生きた泥鰌を入れた丼(どんぶり)を持って、鳥小屋の方に行きました。爺さんが小屋に入ると、一羽の鴈が、羽をばたつかせながら、爺さんに飛び付いてきました。(大造爷爷拿着装了生泥鳅的大碗,朝养鸟小屋的方向走去。爷爷进入小屋后,一只雁振翅朝爷爷飞来。)

この鴈は、二年前、爺さんが釣り針の計略で生け捕ったものだったのです。今では、すっかり爺さんに懐いていました。時々、鳥小屋から運動のために外に出してやるが、ヒュー、ヒューと口笛を吹けば、どこにいても爺さんの所に帰ってきて、その肩先に止まる程に慣れていました。(这只雁是两年前,爷爷用鱼钩策略生擒的。现在已经很亲近爷爷了。偶尔,让它运动将其放出养鸟小屋,已经熟练到只要嘘嘘地吹口哨的话,无论身在何处,都会回到爷爷的身边,然后停留在爷爷的肩头上。)

大造爺さんは、鴈が丼から餌を食べているのを、じっと見詰めながら、「今年はひとつ、これを使ってみるかな。」と、独り言を言いました。(大造爷爷一边注视着雁从大碗里吃饵,一边自言自语道:“今年试试看这家伙吧。”)

爺さんは、長年の経験で、鴈は、一番最初に飛び立ったものの後ろに付いて飛ぶ、ということを知っていたので、この鴈を手に入れた時から、ひとつ、これをおとりに使って、残雪の仲間を捉えてやろうと、考えていたのでした。(爷爷根据长年的经验,知道雁会追随着最先起飞的雁飞起,自从当时抓到这只雁的时候起,就考虑把它当成诱饵,抓住残雪的同伴。)

さて、いよいよ残雪の一群が今年もやって来たと聞いて、大造爺さんは、沼地へ出掛けて行きました。(好了,听闻残雪带领的雁群今年也终于来了,大造爷爷出门前往沼泽地。)

鴈達は、昨年爺さんが小屋掛けした所から、弾の届く距離の三倍も離れている地点を、餌場にしているようでした。そこは、夏の出水(しゅっすい)で大きな水溜りができて、鴈の餌が十分にあるらしかったのです。(雁们把距离去年爷爷搭的小屋,子弹射程范围的三倍之远的地方当作了觅食场。那里因为夏天的洪水形成了巨大的水塘,对雁来说似乎有充足的食物。)

「うまくいくぞ。」大造爺さんは、青く澄んだ空を見上げながら、にっこりとしました。(“要顺利啊。”大造爷爷仰望着清澈的天空微微笑道。)

その夜のうちに、飼い慣らした鴈を例の餌場に放ち、昨年建てた小屋の中に潜り込んで、鴈の群れを待つことにしました。「さあ、いよいよ戦闘開始だ。」(爷爷趁这夜,把驯服的雁放入雁的觅食场,然后潜入去年搭建的小屋之中,等待雁群。“好,终于战斗要开始了。”)

東の空が真っ赤に燃えて、朝が来ました。(早晨到了,东方的天空燃起了红色。)

残雪は、いつものように群れの先頭に立って、美しい朝の空を、真一文字に横切ってやって来ました。(残雪一如既往在雁群的最前面,笔直地横穿过美丽的朝空。)

やがて、餌場に下りると、グワア、グワアという喧しい声で鳴き始めました。大造爺さんの胸は、わくわくしてきました。暫く目を瞑って、心の落ち着くのを待ちました。そして、冷え冷えする銃身をぎゅっと握り締めました。(不久,雁群降落到觅食场,发出了呱呱的喧闹声。大造爷爷开始激动起来。他暂时闭上眼,等待心情恢复平静。然后一下握紧了冰凉的枪管。)

爺さんは目を開きました。「さあ、今日こそ、あの残雪めに一泡吹かせてやるぞ。」(爷爷睁开眼道:“好,今天一定要让可恶的残雪吓一跳。”)

唇を二、三回静かに濡らしました。そして、あのおとりを飛び立たせるために口笛を吹こうと、唇をとんがらせました。と、その時、物凄い羽音とともに、鴈の群れが一度にバタバタと飛び立ちました。(爷爷静静地舔了两三下嘴唇。然后正要撅起嘴唇吹口哨让那只诱饵飞起来的时候。伴随着惊人的振翅声,雁群同时扑簌起飞。)

「どうしたことだ。」爺さんは、小屋の外に這い出してみました。(“怎么回事?”爷爷爬出了小屋。)

鴈の群れを目掛けて、白い雲の辺りから、何か一直線に落ちてきました。(白云边有什么笔直地朝雁群飞来。)

「隼だ。」(“是隼。”)

鴈の群れは、残雪に導かれて、実に素早い動作で、隼の目を暗ましながら飛び去っていきます。(雁群在残雪的引领下,非常迅速地躲着隼飞走。)

「あっ。」一羽、飛び遅れたのがいます。(“啊。”有一只飞晚了。)

大造爺さんのおとりの鴈です。長い間飼い慣らされていたので、野鳥としての本能が鈍っていたのでした。(是大造爷爷的诱饵雁。由于被长时间饲养,作为野鸟的本能迟钝了。)

隼は、その一羽を見逃しませんでした。(隼没有看漏这一只。)

爺さんは、ピュ、ピュ、ピュと口笛を吹きました。(爷爷嘘嘘嘘地吹着口哨。)

こんな命懸けの場合でも、飼い主の呼び声を聞き分けたとみえて、鴈は、こっちに方向を変えました。(哪怕是拼命的时候,听出的饲主的呼叫声,雁改变方向朝这里飞来。)

隼は、その道を遮って、パーンと一蹴り蹴りました。(隼挡住了去路,一下踢向雁。)

ぱっと、白い羽毛が暁の空に光って散りました。鴈の体は斜めに傾きました。(啪,白色的羽毛在晓空中一闪而散。雁的身体倾斜。)

もう一蹴りと、隼が攻撃の姿勢を取った時、さっと、大きな影が空を横切りました。(隼准备再来一踢的时候,巨大的身影刷地一下横穿天空。)

残雪です。(是残雪。)

大造爺さんは、ぐっと銃を肩に当て、残雪を狙いました。が、なんと思ったか、再び銃を下ろしてしまいました。(大造爷爷一下把枪举到肩上,瞄准残雪。然而,不知想了什么,再次放下了枪。)

残雪の目には、人間も隼もありませんでした。ただ、救わねばならぬ仲間の姿があるだけでした。(残雪的眼中既没有人类也没有隼,有的只是不得不救的同伴的身影。)

いきなり、敵にぶつかっていきました。そして、あの大きな羽で、力いっぱい相手を殴りつけました。(残雪一下子撞向敌人,并且用那大翅膀用力打向对方。)

不意を打たれて、流石の隼も、空中でふらふらとよろめきました。が、隼も、然る者です。さっと体勢を整えると、残雪の胸元(むなもと)に飛び込みました。(就算是隼,也因突如其来的打击在空中摇摇晃晃。不过,隼也不是好惹的。一下调整了姿势,朝残雪的胸口飞扑而去。)

ぱっ(啪)

ぱっ(啪)

羽が、白い花弁のように、澄んだ空に飛び散りました。(羽毛像雪白的花瓣一样飞散于清澈的空中。)

そのまま、隼と残雪は、もつれ合って、沼地に落ちていきました。(就这样,隼和残雪纠缠着落入了沼泽地。)

大造爺さんは駆け付けました。(大造爷爷奔赶过去。)

二羽の鳥は、尚も地上で激しく戦っていました。が、隼は、人間の姿を認めると、急に戦いをやめて、よろめきながら飛び去っていきました。(两只鸟仍在地面上激烈地战斗。不过隼一看到人类的身影,突然停下争斗,摇摇晃晃地飞走了。)

残雪は、胸の辺りを紅に染めて、ぐったりとしていました。しかし、第二の恐ろしい敵が近付いたのを感じると、残りの力を振り絞って、ぐっと長い首を持ち上げました。そして、爺さんを正面から睨みつけました。(残雪的胸口被染红了,已经精疲力尽了。然而,当它感觉到第二个可怕的敌人接近的时候,用尽剩下的力气,一下子抬起了长长的脖颈。然后从正面瞪着爷爷。)

それは、鳥とは言え、いかにも頭領らしい、堂々たる態度のようでありました。(虽说是鸟类,态度威严,非常有头领的样子。)

大造爺さんが手を伸ばしても、残雪は、もうじたばた騒ぎませんでした。それは、最後の時を感じて、せめて頭領としての威厳を傷つけまいと努力しているようでもありました。(大造爷爷就算伸出了手,残雪已经不再挣扎了。它似乎是感觉到了生命的最后一刻,至少要努力不损害身为头领的威严。)

大造爺さんは、強く心を打たれて、ただの鳥に対しているような気がしませんでした。(大造爷爷被深深地打动了,觉得面对的不仅仅是鸟类。)

4

残雪は、大造爺さんの檻の中で、一冬(ひとふゆ)を越しました。春になると、その胸の傷も治り、体力も元のようになりました。(残雪在大造爷爷的笼中度过了一个冬天。入春后,胸口的伤也痊愈了,体力也恢复了。)

ある晴れた春の朝でした。(某个晴朗的春日早晨。)

爺さんは、檻の蓋をいっぱいに開けてやりました。(爷爷打开了笼的盖子。)

残雪は、あの長い首を傾けて、突然に広がった世界に驚いたようでありました。が、バシッ。(残雪歪着长长的脖颈,似乎惊讶于突然变辽阔的世界。不过,扑簌。)

快い羽音一番、一直線に空へ飛び上がりました。(愉快的振翅声响起,它笔直飞上了云霄。)

爛漫と咲いた李の花が、その羽に触れて、雪のように清らかに、はらはらと散りました。(烂漫盛开的李花被羽毛触及,如纯洁的雪般簌簌飘落。)

「おうい、鴈の英雄よ。お前みたいな豪物(えらぶつ)を、俺は、卑怯なやり方でやっつけたかあないぞ。なあ、おい。今年の冬も、仲間を連れて沼地にやって来いよ。そうして、俺達は、また堂々と戦おうじゃあないか。」大造爺さんは、花の下に立って、こう大きな声で鴈に呼びかけました。そうして、残雪が北へ北へと飛び去っていくのを、晴れ晴れとした顔付きで見守っていました。(“喂,雁英雄啊。像你这样伟大的雁,我不想对你使用卑鄙的做法。喂。今年冬天也带着同伴们来沼泽地吧。然后,我们要堂堂正正与你对决。”大造爷爷站在花下,大声对雁喊道。然后爷爷面带爽朗的表情,注视着残雪渐渐朝北飞去。)

いつまでも、いつまでも、見守っていました。(一直一直注视着。)

词汇

その折(そのおり):当时、那时

囲炉裏(いろり):日本农家取暖和焼煮用的地炉、坑炉

自在鉤(じざいかぎ):炉、灶上用以吊锅、壶等可自由伸缩的吊钩

立ち込める(たちこめる):(烟,云等)笼罩、覆盖

山家(やまが):山中的房屋、山中的人家;山村、乡间

率いる(ひきいる):率领、带领

漁る(あさる):寻找食物;捞取鱼类、打渔;搜求、寻找

気を配る(きをくばる):留神、注意、警惕;关心

寄せ付ける(よせつける):使……靠近、使……接近

忌々しい(いまいましい):可恨的、讨厌的、可气的;该敬而远之的、该避免的;不吉利、不幸运

かねて:早已、早先

取り掛かる(とりかかる):着手、开始

懲りる(こりる):接受了……的教训、从……吸取教训、因为吃过苦头不敢再尝试

認める(みとめる):看见、看到;认为、断定;承认;准许、同意;重视、赏识

塩梅(あんばい):咸淡、味道;情形、情况;程度;(身体的)健康状况;方法

生け捕る(いけどる):生擒、活捉

懐く(なつく):接近、喜欢;驯服

飼い慣らす(かいならす):饲养、驯顺

振り絞る(ふりしぼる):用尽、竭尽

作业

1.读课文

2.思考课文相关问题:

3.参照例句看图写话:

4.完成图片上的练习:

5.阅读并完成图片上关于和语、汉语、外来语的练习:


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