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稚児岩(ちごいわ)

2021-03-06 18:27 作者:ki9503  | 我要投稿

 むかしむかし、深沢山(ふかざわやま)と呼ばれるあたりを、どこかの国の殿さまの行列が通りました。

 ちょうど秋晴れの気持ちの良い日だったので、殿さまは馬の背中であたりの景色を楽しんでいました。


 殿さまがふと上を見上げると、そばの崖っぷちの上の方に大きな岩があります。

 それを見て、殿さまが言いました。

「だれか、あの岩を登れる者はおらんか?」

「・・・・・・」

「うん? だれか、おらんか?」

「・・・・・・」

 家来たちはだまったまま下を向いているばかりで、誰一人名乗り出る者はいません。

 それもそのはず、もしあんな高いところから滑り落ちでもしたら、命がなくなるからです。

 するとその時、どこからか一人の子どもが現れて、殿さまに言いました。

「お殿さま。わたしが登ってみせますよ」

 子どもはみんなの見ている前で着物のすそをまくったかと思うと、まるでサルのように険しい岩をするすると登っていったのです。

 それを見た殿さまは、大喜びで言いました。

「見事、見事じゃ」

 殿さまはさっそく、子どもにたくさんのほうびをとらせました。


 この子どもは深沢山のお堂に住む稚児(ちご)だったので、それからはこの大岩を『稚児岩』と呼ぶようになったそうです。


おしまい


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