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【日本小4道德】15# “红蝉”

2021-11-14 19:22 作者:久我まさひ  | 我要投稿

「赤い蝉」(“红蝉”)

作者:福田 岩緒(ふくだ いわお)

国語のノートを買いに行った「橋本」で、消しゴムを盗んでしまった。電話で話しているおばちゃんを見た途端、持っていた赤い消しゴムをポケットに入れてしまったんだ。ノートを掴んで、おばちゃんのところへ行った。足がぷるぷる震えていた。

(我去“桥本”买国语笔记本,结果在店里偷了橡皮。一看到阿姨在打电话,我便将拿着的红色橡皮塞入了口袋。我拿着笔记本去了阿姨那里。腿颤抖不已。)

「いっちゃん、宿題全部終わったの?」

(“小一,作业都做完了?”

「ううん、まだ……。」

(“还没……”

僕は顔を上げられなかった。帰り道、何度も後ろを振り返った。違うノートを買っていた。

(我抬不起头。归途中,我回头望了数次。我买错了笔记本。

消しゴムがほしかったわけじゃない。真っ赤な消しゴムを見ていたら、段々怖くなってきた。そこへ、由美が浮き輪を抱えて部屋に入ってきた。慌てて消しゴムをポケットに入れた。

(我并非想要橡皮。看着红色的橡皮,我渐渐害怕了起来。这时,由美抱着游泳圈进屋了。我慌张地将橡皮塞入了口袋。

「お兄ちゃん、早くプールに行こうよ。」

(“哥哥,快去泳池吧。”

「行かない。」

(“我不去。”

「どうして?約束したのに。」

(“为什么?明明约好了。”

「うるさい!」

(“烦死了!”

由美の浮き輪を叩いた。落ちた浮き輪が、部屋の隅まで転がった。

(我击落了由美的游泳圈。掉落的游泳圈滚落到了房间角落。

次の日、浩ちゃんと蝉取りに公園へ行った。虫かごはすぐに蝉でいっぱいになった。鳴かない蝉を選んで逃がしていたら、いきなり浩ちゃんが言った。

(翌日,我和浩去公园抓蝉。虫笼里马上就抓满了蝉。在我们挑出不叫的蝉放走的时候,浩突然说道。

「宿題全部終わった?」

(“作业都做完了?”

同じことを「橋本」のおばちゃんも言っていた。赤い消しゴムのことを思い出して、途端に、嫌な気持ちになった。その時、つかもうとした一匹の蝉が羽をばたばたさせた。

(“桥本”的阿姨也说了同样的话。我一想起红色橡皮就很不愉快。这时,我正要抓住的一只蝉翅膀扑腾。

「なんだこいつ。羽ちぎってやる。」

(“这家伙怎么回事?把你翅膀撕下来。”

「いっちゃん!」

浩ちゃんが叫んだ。

(“小一!”浩喊道。

夜、寝ようとしても、赤い消しゴムのことが頭から離れない。

(夜晚,我就算想睡,红色橡皮的事也在脑海内挥之不去。

(消しゴムを返したい。でも、返せない。怖くて、恥ずかしくて、返せない。)

(我想把橡皮还回去。但是还不回去。因为害怕又羞耻,还不回去。

考えているうちに眠ってしまって、僕は夢を見たんだ。

(在考虑着的时候我睡着了,我做了一个梦。

そこには、「橋本」のおばちゃんがいた。ぎゅっと握った拳を僕に向けて、ゆっくり開いた。手のひらに、羽のない「赤い蝉」がいた。僕の盗んだ赤い消しゴムみたいだ。おばちゃんは、「ひどいね。」と言った。目が覚めたら、びっしょりと汗をかいていた。朝だった。

(梦里有“桥本”的阿姨。她向我伸出了紧握着的拳头,然后缓缓展开。她手掌上是没有翅膀的“红蝉”。像我偷的红色橡皮。阿姨说道:“好过分。”。我醒来后,汗流浃背。到早上了。

赤い消しゴムを盗んでから、由美との約束を破った。蝉の羽もちぎろうとした。僕は、どんどん悪い人間になっていく。お父さんやお母さんや由美に嫌われ、浩ちゃんにも嫌われてしまう。そんなの嫌だ。絶対に嫌だ。

(自从我偷了红色橡皮以来,我打破了和由美的约定。还打算撕掉蝉的翅膀。我渐渐成了坏人。我会被父母和由美以及浩所讨厌。我不想这样。绝对不想。

僕は、台所にいたお母さんに赤い消しゴムを見せた。

(我将红色橡皮拿给在厨房的母亲看。

「どうしたの?」

(“怎么了?”

「これ……、盗んだ……。」

(“这是……偷的……”

「『橋本』で?」

(“在‘桥本’?”

「うん……。」

(“嗯……”

お母さんがじっと僕を見つめた。そして、ゆっくりとしゃがんで、「戻しに行って、ちゃんと謝ろうね。」

(母亲静静地注视着我。然后,缓缓蹲下,“还回去,然后好好道歉。”

そう言って、僕をぎゅっと抱きしめてくれた。

(她如此说着,然后紧紧抱住了我。

おばちゃんに、ごめんなさいと謝った。

(我向阿姨道歉了。

「こら。」と、怒ったおばちゃんが、小指を立てた手を伸ばしてきた。

「もうしないよね。」

(“你啊。”生气的阿姨向我竖起了小拇指,“你不会再偷了吧。”

おばちゃんの目が優しく笑っていた。つられて、僕も小指を出した。

(阿姨的眼睛温柔地笑着。我受到她的影响也伸出了小拇指。

「指切りげんまん、嘘つかない。」

(“拉钩约定,不说谎。”

歌うように言ったおばちゃんの指は、太くて柔らかかった。

(阿姨像唱歌一样说道,她的手指又粗又柔软。

午前中、ずっと国語の宿題を頑張った。残りは明日、浩ちゃんとするんだ。夏休みはもうじき、終わる。

(我上午一直在努力做国语作业。剩下的明天和浩一起做。暑假也快要结束了。


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