《春与修罗》个人翻译及修整思路,《真空溶媒》部分。(3)

童话,茶番与戏言,力竭的戏谑,或真或假。
ps:本期收录《真空溶媒》这个篇章的全部诗文。

《真空溶媒》

真空溶媒
(Eine Phantasie im Morgen)
真空溶媒
(晨间绮想)
融銅はまだ眩(くら)めかず
融铜尚未被点亮
白いハロウも燃えたたず
白色的日晕还未燃烧
地平線ばかり明るくなつたり陰(かげ)つたり
只有地平线附近明暗不定
はんぶん溶けたり澱んだり
介于融化与沉淀之间
しきりにさつきからゆれてゐる
不断的倾斜与摇摆
おれは新らしくてパリパリの
那些是焕然一新生机勃发的
銀杏(いてう)なみきをくぐつてゆく
银杏树列
その一本の水平なえだに
其中一枝横在我眼前
りつぱな硝子のわかものが
探出玻璃般青嫩透亮的新芽
もうたいてい三角にかはつて
那拱起的三角已近成形
そらをすきとほしてぶらさがつてゐる
穿过天空又垂下头来
けれどもこれはもちろん
不过那是当然
そんなにふしぎなことでもない
这并不是什么稀奇的事情
おれはやつぱり口笛をふいて
我还是继续吹着口哨
大またにあるいてゆくだけだ
大步向前走罢
いてふの葉ならみんな青い
银杏树上清一色的绿叶
冴えかへつてふるえてゐる
清冽地颤动着
いまやそこらは alcohol 瓶のなかのけしき
如同透过酒精瓶所看见的光景一般
白い輝雲(きうん)のあちこちが切れて
白色的辉云将此与彼分割开来
あの永久の海蒼(かいさう)がのぞきでてゐる
露出那永恒的海沧
それから新鮮なそらの海鼠(なまこ)の匂
之后还传来新鲜的天空海参的味道
ところがおれはあんまりステツキをふりすぎた
然而我挥舞手杖太过卖力
こんなににはかに木がなくなつて
怎想树木却这般快的消失
眩ゆい芝生(しばふ)がいつぱいいつぱいにひらけるのは
只余得望不到头的炫目草原
さうとも 銀杏並樹(いてふなみき)なら
方才所见 那些银杏树列
もう二哩もうしろになり
已落在两英里开外了
野の緑青(ろくせう)の縞のなかで
在原野绿青相间的条纹中
あさの練兵をやつてゐる
士兵们正在晨练
うらうら湧きあがる昧爽(まいさう)のよろこび
弛张的涌动带来清晨的喜悦
氷ひばりも啼いてゐる
冰云雀也在蹄鸣
そのすきとほつたきれいななみは
这一切所掀起的晶莹浪潮
そらのぜんたいにさへ
甚至对天空整体
かなりの影(えい)きやうをあたへるのだ
都施加了影响
すなはち雲がだんだんあをい虚空に融けて
换而言之 使云渐渐溶解于苍蓝的虚空中
たうたういまは
现在终于
ころころまるめられたパラフヰンの団子(だんご)になつて
变成滚圆的石蜡团子
ぽつかりぽつかりしづかにうかぶ
轻柔的静静漂浮
地平線はしきりにゆすれ
地平线不住地晃动
むかふを鼻のあかい灰いろの紳士が
有个红鼻子灰衣绅士
うまぐらゐあるまつ白な犬をつれて
牵着条如马般高大的白狗
あるいてゐることはじつに明らかだ
健硕壮朗地向前走来
(やあ こんにちは)
(哟 您好啊)
(いや いゝおてんきですな)
(今儿 天气不错啊)
(どちらへ ごさんぽですか
(是要去哪儿啊 搁这儿散步
なるほど ふんふん ときにさくじつ
这样啊 嗯嗯 不过昨天
ゾンネンタールが没(な)くなつたさうですが
宗楠塔尔去世了
おききでしたか)
不知您听说了没有)
(いゝえ ちつとも
(不 连风声都没收到
ゾンネンタールと はてな)
宗楠塔尔吗 此话怎讲)
(りんごが中(あた)つたのださうです)
(听说是着了苹果的道)
(りんご、ああ、なるほど
(苹果 啊 原来如此
それはあすこにみえるりんごでせう)
就是那边的苹果吧)
はるかに湛(たた)える花紺青の地面から
远处明澈的花青地面上
その金いろの苹果(りんご)の樹が
有一颗金苹果树
もくりもくりと延びだしてゐる
正蓬勃地伸展着
(金皮のまゝたべたのです)
(他连着金皮一起吃下去了)
(そいつはおきのどくでした
(那可毒啦
はやく王水をのませたらよかつたでせう)
得赶紧喝王水才行)
(王水、口をわつてですか
(王水、拿来漱口吗
ふんふん、なるほど)
嗯嗯、原来如此)
(いや王水はいけません
(不对,喝王水也不行
やつぱりいけません
怎么说也没用
死ぬよりしかたなかつたでせう
终归只有一死了
うんめいですな
这就是命啊
せつりですな
天意如此
あなたとはご親類ででもいらつしやいますか)
请问您是他的亲戚吗)
(えゝえゝ もうごくごく遠いしんるいで)
(啊~啊 是很远的远亲)
いつたいなにをふざけてゐるのだ
到底在胡闹些什么嘛
みろ、その馬ぐらゐあつた白犬が
快看,那马一样的白狗
はるかのはるかのむかふへ遁げてしまつて
屁颠屁颠的偷偷跑远了
いまではやつと南京鼠(なんきんねずみ)のくらゐにしか見えない
现在看上去就像一只小白鼠一样
(あ、わたくしの犬がにげました)
(啊,我的狗跑了)
(追ひかけてもだめでせう)
(追也来不及了吧)
(いや、あれは高価(たか)いのです
(不是,那条狗可贵着呐
おさへなくてはなりません
我得赶紧去追
さよなら)
再见)
苹果(りんご)の樹がむやみにふえた
苹果树还在不断的增殖
おまけにのびた
不停的生长
おれなどは石炭紀の鱗木(りんぼく)のしたの
相比之下我不过是石炭纪鳞木树下的
ただいつぴきの蟻でしかない
一只蝼蚁而已
犬も紳士もよくはしつたもんだ
狗也好绅士也罢 都已经跑远了
東のそらが苹果林(りんごばやし)のあしなみに
苹果林蔓延至东边天空的脚下
いつぱい琥珀をはつてゐる
看上去就像一大块琥珀
そこからかすかな苦扁桃(くへんたう)の匂がくる
散发着苦杏仁的味道
すつかり荒(す)さんだひるまになつた
这还真是个炎热的正午啊
どうだこの天頂(ちやう)の遠いこと
那高远的天际
このものすごいそらのふち
展现出惊人的深度
愉快な雲雀(ひばり)もたうに吸ひこまれてしまつた
连愉快的云雀都被其所吸入
かあいさうにその無窮遠(むきうゑん)の
可怜的小鸟在那无穷远的
つめたい板の間(ま)にへたばつて
冰冷的夹板间隙内
瘠せた肩をぷるぷるしてるにちがひない
瑟瑟地颤动着贫弱的肩膀
もう冗談ではなくなつた
这已不是玩笑的程度了
画かきどものすさまじい幽霊が
只存在于画中的可怕幽灵
すばやくそこらをはせぬけるし
飞速地从那里面扑出
雲はみんなリチウムの紅い焔をあげる
云层都迸发出锂红色的烈焰
それからけわしいひかりのゆきき
随后落下光的雪华
くさはみな褐藻類にかはられた
草都变成了褐藻类
こここそわびしい雲の焼け野原
何等可怕的云火燎原
風のヂグザグや黄いろの渦
飓风卷起黄色的旋涡
そらがせわしくひるがへる
天空被鼓捣的七荤八素
なんといふとげとげしたさびしさだ
这是多么刺痛的寂寞啊
(どうなさいました 牧師さん)
(您怎么了 牧师先生)
あんまりせいが高すぎるよ
这个子也太高了吧
(ご病気ですか
(是生病了吗
たいへんお顔いろがわるいやうです)
看上去脸色不太好啊)
(いやありがたう
(没事 谢谢关心
べつだんどうもありません
没什么大问题
あなたはどなたですか)
请问您是哪位)
(わたくしは保安掛りです)
(我就是个穿保安服的小保安而已)
いやに四かくな背(はい)嚢だ
他背着个四方行囊
そのなかに苦味丁幾(くみちんき)や硼酸(ほうさん)や
里头都是些苦味酊啊硼酸之类的
いろいろはいつてゐるんだな
各种不明的杂物
(さうですか
(这样啊
今日なんかおつとめも大へんでせう)
今天的工作真是辛苦了)
(ありがたう
(谢谢
いま途中で行き倒(だほ)れがありましてな)
刚才路上有人倒地了)
(どんなひとですか)
(是什么样的人呢)
(りつぱな紳士です)
(是个体面的绅士)
(はなのあかいひとでせう)
(他长着红色的鼻子对吗)
(さうです)
(是的)
(犬はつかまつてゐましたか)
(狗抓住了吗)
(臨終(りんじふ)にさういつてゐましたがね
(临终前他是这样说的
犬はもう十五哩もむかふでせう
狗已经跑到十五英里开外了
じつにいゝ犬でした)
真是条优秀的狗)
(ではあのひとはもう死にましたか)
(那么他最后死了吗)
(いゝえ露がおりればなほります
(没 若是降下露水就还可以活过来
まあちよつと黄いろな時間だけの仮死(かし)ですな
现在还只是黄昏时刻的假死而已
ううひどい風だ まゐつちまふ)
唔 好大的风 真吃不消啊)
まつたくひどいかぜだ
这风还真是大
たほれてしまひさうだ
人都快被吹倒了
沙漠でくされた駝鳥(だてう)の卵
在沙漠中腐败的鸵鸟蛋
たしかに硫化水素ははいつてゐるし
也确实会产生硫化氢 (注释:明明是沙漠,却也有水的元素,指氢原子)
ほかに無水亜硫酸
还有无水亚硫酸 (注释:明明是无水,却也有水的元素,指氧和氢原子,这两句的意思是元素竟然可以无中生有,虽然这是一种诡辩,但诗人想指代的就是这种戏谑)
つまりこれはそらからの瓦斯の気流に二つある
也就是说,这里有从天而降的两股瓦斯气流
しやうとつして渦になつて硫黄華(くわ)ができる
要如何对流才能生成硫磺蒸汽呢
気流に二つあつて硫黄華ができる
两股气流混合生成硫磺蒸汽
気流に二つあつて硫黄華ができる
两股气流混合生成硫磺蒸汽
(しつかりなさい しつかり
(振作点啊 振作起来
もしもし しつかりなさい
喂喂 振作一点啊
たうたう参つてしまつたな
看来还是不行
たしかにまゐつた
怕是没救了
そんならひとつお時計をちやうだいしますかな)
既然如此那就拿你一块表走好了)
おれのかくしに手を入れるのは
他的手伸入我的口袋
なにがいつたい保安掛りだ
这哪是什么小保安啊
必要がない どなつてやらうか
明知没必要 但就是想吼他
どなつてやらうか
就是想吼他
どなつてやらうか
是想吼他
どなつ……
想吼他……
水が落ちてゐる
忽然有水降下
ありがたい有難い神はほめられよ 雨だ
感激不尽,向有难必应的神献上颂词 是降雨啊
悪い瓦斯はみんな溶けろ
将恶毒的瓦斯全部溶去
(しつかりなさい しつかり
(振作起来 振作点
もう大丈夫です)
已经没事了)
何が大丈夫だ おれははね起きる
什么没事了啊 我猛地起身
(だまれ きさま
(闭嘴 你这家伙
黄いろな時間の追剥め
在黄昏之刻里的行抢劫之事
飄然たるテナルデイ軍曹だ
还洋洋自得的德纳第中士(注释:悲惨世界里的一个反派)
きさま
你这家伙
あんまりひとをばかにするな
别愚弄人了
保安掛りとはなんだ きさま)
什么穿保安服的小保安啊 混蛋)
いゝ気味だ ひどくしよげてしまつた
真是痛快 骂他个狗血淋头
ちゞまつてしまつたちいさくなつてしまつた
他缩起身子越来越小
ひからびてしまつた
小到看不见便消失了
四角な背嚢ばかりのこり
留下四方的行囊
たゞ一かけの泥炭(でいたん)になつた
化作一坨泥炭
ざまを見ろじつに醜(みにく)い泥炭なのだぞ
真是活该 如此丑陋的泥炭
背嚢なんかなにを入れてあるのだ
让我看看这行囊里都有啥
保安掛り、じつにかあいさうです
还真是个穷酸的小保安
カムチヤツカの蟹の缶詰と
勘察加半岛的蟹肉罐头和
陸稲(をかぼ)の種子がひとふくろ
一包旱稻的种子
ぬれた大きな靴が片つ方
一只湿透了的大靴
それと赤鼻紳士の金鎖
还有红鼻子绅士的金链
どうでもいゝ 実にいゝ空気だ
着实畅快 连空气都变得美好了
ほんたうに液体のやうな空気だ
真是液体般澄澈的空气
(ウーイ 神はほめられよ
(呼 赞颂神明吧
みちからのたたふべきかな
应当敬仰它的伟力
ウーイ いゝ空気だ)
呼 多好的空气啊)
そらの澄(ちやう)明 すべてのごみはみな洗はれて
天空澄明 一切的尘屑都被清洗
ひかりはすこしもとまらない
连光也丝毫不剩
だからあんなにまつくらだ
所以才如此的黑暗
太陽がくらくらまはつてゐるにもかゝはらず
太阳自转不休周而复始
おれは数しれぬほしのまたたきを見る
我看见无数星辰在闪烁
ことにもしろいマヂエラン星雲
里面也有白色的麦哲伦星云
草はみな葉緑素を恢復し
所有草中的叶绿素都恢复了
葡萄糖を含む月光液(げつくわうえき)は
蕴含葡萄糖的月光琼汁
もうよろこびの脈さへうつ
涌动起喜悦的脉搏
泥炭がなにかぶつぶつ言つてゐる
泥炭不知为何嘟囔着话语
(もしもし 牧師さん
(喂喂 牧师先生
あの馳せ出した雲をごらんなさい
您看那飞驰的云朵
まるで天の競馬のサラアブレツドです)
就像匹纯种的天上赛马)
(うん きれいだな
(嗯 真美啊
雲だ 競馬だ
是云 是赛马
天のサラアブレツドだ 雲だ)
是天上的纯种马 是云)
あらゆる変幻の色彩を示し
展现出斑斓的色彩变幻
……もうおそい ほめるひまなどない
……无法跟上它的速度 连赞美的余裕都没有
虹彩はあはく変化はゆるやか
彩虹的变幻逐渐变慢
いまは一むらの軽い湯気(ゆげ)になり
如今化作了一缕轻盈的热气
零下二千度の真空溶媒(しんくうようばい)のなかに
在零下两千度的真空溶媒之中
すつととられて消えてしまふ
條然忽而消逝
それどこでない おれのステツキは
暂且不论这些 我的拐杖呢
いつたいどこへ行つたのだ
到底落在哪儿了
上着もいつかなくなつてゐる
上衣也不知道什么时候不见了
チヨツキはたつたいま消えて行つた
背心也正在逐渐消失
恐るべくかなしむべき真空溶媒は
恐怖又死寂的真空溶媒
こんどはおれに働きだした
竟开始对我动手了
まるで熊の胃袋のなかだ
宛如坠入熊的胃袋里一般
それでもどうせ質量不変の定律だから
不过就算这样,也必然遵守质量守恒定律
べつにどうにもなつてゐない
并不会对我造成什么影响
といつたところでおれといふ
刚想到这里 我便
この明らかな牧師の意識から
从这个明晰的牧师的意识中
ぐんぐんものが消えて行くとは情ない
失去共感的猛地消失脱离开来
(いやあ 奇遇ですな)
(哟 真巧啊)
(おお 赤鼻紳士
(哦哦 红鼻子绅士
たうたう犬がおつかまりでしたな)
终于逮到狗了呐)
(ありがたう しかるに
(谢了 正是这般
あなたは一体どうなすつたのです)
不过您这是怎么回事)
(上着をなくして大へん寒いのです)
(上衣没了觉得很冷而已)
(なるほど はてな
(原来如此 不对
あなたの上着はそれでせう)
这不就是您的上衣吗)
(どれですか)
(在哪儿)
(あなたが着ておいでになるその上着)
(就是您穿在身上的这件上衣啊)
(なるほど ははあ
(原来是这样 哈啊
真空のちよつとした奇術(ツリツク)ですな)
看来只是真空的一个小把戏而已)
(えゝ さうですとも
(额 是这样的啊
ところがどうもおかしい
总觉得哪里怪怪的
それはわたしの金鎖ですがね)
话说那是我的金链吧)
(えゝどうせその泥炭の保安掛りの作用です)
(呃,绝对是泥炭保安搞的鬼)
(ははあ 泥炭のちよつとした奇術(ツリツク)ですな)
(哈啊 泥炭使的一个小把戏吗)
(さうですとも
(可不是嘛
犬があんまりくしやみをしますが大丈夫ですか)
狗一直在打喷嚏没问题吧)
(なあにいつものことです)
(家常便饭了)
(大きなもんですな)
(体型还真是大啊)
(これは北極犬です)
(这是北极犬)
(馬の代りには使へないんですか)
(能当马用么)
(使へますとも どうです
(也行 怎么样
お召しなさいませんか)
要不要试试看)
(どうもありがたう
(那还真是多谢了
そんなら拝借しますかな)
容我不客气的借用一下咯)
(さあどうぞ)
(那请吧)
おれはたしかに
我确确实实地
その北極犬のせなかにまたがり
骑在北极犬的背上
犬神のやうに東へ歩き出す
如犬神般往东而去
まばゆい緑のしばくさだ
踏过绿油油的草地
おれたちの影は青い沙漠旅行(りよかう)
我们此趟如一场绿色的沙漠旅行
そしてそこはさつきの銀杏(いてふ)の並樹
随后遇上了之前的银杏树列
こんな華奢な水平な枝に
在那华美探出的枝丫上
硝子のりつぱなわかものが
玻璃般闪亮可人的嫩芽
すつかり三角になつてぶらさがる
已经完全成三角状破出来了
2020.4.20 一之上调和 译

蠕虫(アンネリダ)舞手(タンツエーリン)
蠕虫舞手
(えゝ 水ゾルですよ
(欸 是水溶胶
おぼろな寒天(アガア)の液ですよ)
是黏糊糊的琼脂液呢)
日は黄金(きん)の薔薇
太阳是黄金蔷薇
赤いちいさな蠕虫(ぜんちゆう)が
赤红的小蠕虫
水とひかりをからだにまとひ
集水与光于一体
ひとりでをどりをやつてゐる
孤身起舞
(えゝ、8(エイト) γ(ガムマア) e(イー) 6(スイツクス) α(アルフア)
(嘿 8 γ e 6 α)
ことにもアラベスクの飾り文字)
特别的阿拉伯饰文)
羽むしの死骸
昆虫的尸骸
いちゐのかれ葉
银杏的枯叶
真珠の泡に
珍珠的泡沫
ちぎれたこけの花軸など
断裂的茎杆
(ナチラナトラのひいさまは
(自然的公主
いまみづ底のみかげのうへに
潜藏于海底
黄いろなかげとおふたりで
与黯影为伴
せつかくおどつてゐられます
堪堪起舞
いゝえ、けれども、すぐでせう
非也 不过 就快了
まもなく浮いておいででせう)
很快就将再次浮起了)
赤い蠕虫(アンネリダ)舞手(タンツエーリン)は
赤红的蠕虫舞手
とがつた二つの耳をもち
长着两只尖耳朵
燐光珊瑚の環節に
荧光珊瑚的关节上
正しく飾る真珠のぼたん
装饰着珍珠的纽扣
くるりくるりと廻つてゐます
来回地转个不停
(えゝ8(エイト) γ(ガムマア) e(イー) 6(スイツクス) α(アルフア)
(嘿 8 γ e 6 α
ことにもアラベスクの飾り文字)
特别的阿拉伯饰文)
脊中きらきら燦(かがや)いて
脊背上璀璨闪耀
ちからいつぱいまはりはするが
竭尽全力的转着圈
真珠もじつはまがひもの
珍珠其实是赝品
ガラスどころか空気だま
别说玻璃了 只是空气而已
(いゝえ、それでも
(不过 就算如此
エイト ガムマア イー スイツクス アルフア
eight gama e- six alpha
ことにもアラベスクの飾り文字)
特别的阿拉伯饰文)
水晶体や鞏膜(きやうまく)の
玻璃体与巩膜
オペラグラスにのぞかれて
组成了双筒望远镜
おどつてゐるといはれても
密切注视着
真珠の泡を苦にするのなら
当珍珠的泡沫变苦之时
おまへもさつぱりらくぢやない
你将得以解脱
それに日が雲に入つたし
太阳躲入云中
わたしは石に座つてしびれが切れたし
我在石头上坐到手脚发麻
水底の黒い木片は毛虫か海鼠(なまこ)のやうだしさ
水底的黑色沉木上那像海参一样的毛毛虫都看的清清楚楚
それに第一おまへのかたちは見えないし
可唯独不见你的身影
ほんとに溶けてしまつたのやら
难道真的已经溶解了吗
それともみんなはじめから
又或者所有的这些从一开始
おぼろに青い夢だやら
就是一场青色的幻梦么
(いゝえ あすこにおいでです おいでです
(不对 来日方长 未来可期
ひいさま いらつしやいます
子子孙孙 恭候其临
8(エイト) γ(ガムマア) e(イー) 6(スイツクス) α(アルフア)
8 γ e 6 α)
ことにもアラベスクの飾り文字)
特别的阿拉伯饰文)
ふん、水はおぼろで
呼嗯 水纱朦胧
ひかりは惑ひ
光怪陆离
虫は エイト ガムマア イー スイツクス アルフア
虫是 eight gama e- six alpha
ことにもアラベスクの飾り文字かい
特别的阿拉伯饰文
ハツハツハ
哈哈哈
(はい まつたくそれにちがひません
(没错 正是如此
エイト ガムマア イー スイツクス アルフア
eight gama e- six alpha
ことにもアラベスクの飾り文字)
特别的阿拉伯饰文)
2020.4.21 一之上调和 译

后文:下一部分是《小岩井農場》的其一、二、九三篇。