女子大学生タリウム殺害事件 逮捕の男との接点は?「カップルと思っていた」繁華街
京都市内の女子大学生・浜野日菜子さん(当時21歳)を殺害した疑いがもたれている宮本一希容疑者(37)。事件は、約5ヵ月前にさかのぼります。
去年10月、宮本容疑者は浜野さんと京都市内の飲食店で食事をしたあと、浜野さんの自宅で再びお酒を飲んでいたといいます。そのとき、浜野さんの体調が急変。
(逮捕前の宮本容疑者に対する任意聴取によると)「飲酒後、浜野さんのせきが止まらなくなった」
しかし、浜野さんに異変が起きても宮本容疑者は救急車を呼びませんでした。
(逮捕前の宮本容疑者に対する任意聴取によると)「浜野さんが『救急車を呼ばないでほしい』と拒否した」
その後、宮本容疑者は浜野さんの両親に連絡。浜野さんの両親が病院につれて行きましたが、3日後に亡くなりました。宮本容疑者は「仕事があるため、浜野さんの両親を呼んだ」と話していたということです。
宮本容疑者と浜野さんが京都市内の飲食店を後にし、浜野さんの自宅に向かう姿が防犯カメラに映っていました。この時、変わった様子はなかったそうです。
ではなぜ、浜野さんの体調が急変し、命を落としたのでしょうか。警察の鑑定で、あるものが検出されました。それが…劇物「タリウム」です。
タリウムは無味無臭で水に溶けやすく、毒性が強いことから劇物に指定されていて、購入には厳しい規制があります。そのタリウムを浜野さんの尿などから検出。タリウムで中毒をおこし、死亡したということです。
浜野さんを殺害した疑いが持たれている宮本容疑者。一体どんな人物なのでしょうか。
京都市内にある宮本容疑者の自宅へ向かうと、駐車場には高級車が止められていました。
(近所の住民)「ここら辺では有名ですね。これだけの大きさの家もお持ちですしね。車も高級車を2台持っていたし、それだけでもやっぱり世間と違うなというのは分かりましたね」
(宮本容疑者を知る飲食店店主)「紳士的に飲み食いされる感じでギャーギャー騒ぐこともありませんし、普通の一般のお客さんと変わらない感じ。穏やかな感じの人でした。(Q羽振りは?)悪くはないと思います」
浜野さんのアルバイト先で知り合ったという2人。その後、浜野さんは宮本容疑者が経営する会社のイベントにもスタッフとして参加していました。京都市内の繁華街では2人の姿がたびたび目撃されています。
(2人を知る人)「浜野さんは若いなと思っていたけど大人っぽくて、大学生だとは思っていなかったです。2人は仲よさそうで、『カップルなのかな?』と思っていました」
2人を知る人は、浜野さんが亡くなった後の去年12月に宮本容疑者を見かけたといい、この時は別の知り合いの男性と2人でいて、いつもと変わらない様子に見えたといいます。
事件の一報を聞いた浜野さんの小学校の同級生は、今も信じられないといいます。
「ショックという言葉では片付けられないぐらい複雑な心境ですね。自分の中で一番心の支えだと思っていたので・・・。だから信じられなくて、寝られなかった」「自分の事より他人のことを優先して、大事にしてくれるような存在でしたね」
警察の取り調べに対し、黙秘を続けている宮本容疑者。警察は宮本容疑者がタリウムを酒に混ぜて飲ませた可能性もあるとして、捜査を進めています。