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カニの相撲

2021-03-26 23:14 作者:ki9503  | 我要投稿

天下人となった秀吉(ひでよし)は、大阪城(おおさかじょう)と言う、大きなお城に住んでいました。

 大阪城にはきれいな池があって、そこには金で作ったカニが置いてありました。

 それも、一匹や二匹ではありません。

 大きいのやら小さいのやら、何百匹ものカニがキラキラと光り輝いていました。

 ところが秀吉は、今度京都に新しい城を作ったので、そちらに引っ越す事にしたのです。

 そこで秀吉は、この池の金のカニを家来たちに分けてやる事にしました。


「お前たちに金のカニを分けてやるが、誰にでもやるのではない。

 何故、カニが欲しいのか。

 カニを、どう言う事に使うのか。

 その訳を言うがよい。

『それなら、カニをやってもよい』

と、思う様な訳を言った者にだけ、分けてやる事にしよう」

 家来たちはみんなは首をひねって、何と言えば、あのカニをもらえるだろうかと考えました。

 そのうち、一人が進み出て言いました。

「殿さま。わたくしは、床の間の飾り物にしたいと思います。ぜひ、一匹下さいませ」

「おお、床の間の飾りか。それなら良かろう。お前には大きいのを一匹つかわそう」

「はい。ありがとうございます」

 その家来は大きいカニを一匹もらって、得意そうな顔をしました。

 すると、もう一人の家来が言いました。

「わたくしは、書が趣味です。ですから紙を押さえる文鎮(ぶんちん→紙が動かない様にする重り)にしたいと思います」

「そうかそうか。文鎮なら良かろう。ただ、文鎮では大きすぎては邪魔だから、小さいのを一匹つかわそう」

「はい。ありがとうございます」

 その家来は小さいカニを一匹もらって、少し残念そうな顔をしました。

 それからみんなは、次々と色々な事を言ってカニをもらいました。

「わたくしは、子どもや孫の代まで、いいえ、もっと先まで伝えて、家の守り神にしたいと存じます」

「わたくしは、・・・」

「わたくしは、・・・」

 ところが家来の一人の曽呂利(そろり)さんだけは、みんなの様子を黙って見ているだけで、何も言いません。

「これ、曽呂利。お前はさっきから何も言わないが、カニが欲しくないのか?」

 秀吉が尋ねると、曽呂利はつるりと顔をなでて、

「いえいえ、もちろん、わたくしも頂きとうございます。しかし」

「しかし、どうした?」

「わたくしの使い方は、一匹では足りませんので」

「何?一匹では足りぬと。ふむ、一体何に使うのじゃ?」

「はい。わたくしは勇ましい事が大好きでございますので、あのカニに相撲を取らせてみたいのでございます」

「ほう、相撲か。なるほど考えたな。よし、では二匹をつかわそう」

「いえいえ、相撲はやはり東と西に分けて、横綱(よこづな)、大関(おおぜき)、小結(こむすび)、幕下(まくした)と、それぞれいなければ面白くありません」

「おおっ、確かにそれもそうじゃ。それでは曽呂利よ、残りのカニは、みんなそちにやろう。持っていけ」

「はっ、ありがとうございます」

 曽呂利さんはニコニコ顔で、残りのカニを全部持って行ってしまいました。

 その為に、カニをもらいそこなった家来たちは、

「曽呂利め、相撲とは考えたな。それならわしは、武者合戦(むしゃがっせん)とでも言えば良かったわ」

と、悔しがったそうです。


おしまい


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