NHK新闻听写 202303071705
5時のNHKニュースです。
今年の1月、福井県にある関西電力の高浜原子力発電所4号機で原子炉が自動停止したトラブルで、関西電力は今日、原子力規制庁に対し、核分裂を抑える制御棒一本が、電気的な故障により、原子炉内に落下したことが原因とみられると報告しました。
福井県高浜町にある高浜原発4号機では、運転中だった今年の1月30日、原子炉内の核分裂の状態を示す中性子の量が急激に減少したという異常を知らせる警報が出て、自動停止しました。このトラブルについて、関西電力は今日、報告書をまとめ、原子力規制庁に説明しました。それによりますと、48本ある制御棒の内1本が原子炉内に落下したことで、部分的に核分裂反応が抑えられ、中性子の量が減って、警報が出たと推定したということです。制御棒は、運転時には原子炉の上に引き上げられ、電磁石の力で保持されていますが、今回落下した1本を含む3本の制御棒を保持する電磁石で、電流の値が低下する現象が確認されたということです。これらの電磁石に電流を送るケーブルが、上から覆いかぶさっていたほかのケーブルの重みで接続不良を起していたとみられるとしています。関西電力は対策として、ケーブルを予備の物に替えると共に、余分なケーブル部分を切って、重みがかからないようにするということです。規制庁は、報告内容を詳しく確認し、今後の対応を検討することにしています。
柔道男子73キロ級で、オリンピック2連覇を果した大野将平選手が、今日都内で記者会見を行い、JOC=日本オリンピック委員会が行う若手指導者を育成する研修事業で、来年度から2年間、イギリスに派遣されることを発表しました。これについて大野選手は、「もう一度、自分自身に苦労をという思いもあり決めた。いずれは、柔道を通して国際的な人材になりたい」と、理由を明かしました。その上で、今後の去就について、「柔道家に引退はない。一生修行だと思っている」と話した一方で、3連覇がかかる来年のパリオリンピックについて聞かれると、「今も稽古やトレーニングを続けている中で、同じ階級でやりたい選手がいなくなったのが大きい。東京オリンピックというものを経験させていただいて、心が燃えるものが出てこなかった」と、出場は目指さないことを示唆しました。
ここまで全国のニュースをお伝えしました。この時間の担当は、豊島実季でした。時刻は4(5)時5分になる所です。