【日本小4道德】10#不能跟着一起笑
一緒になって、笑っちゃだめだ(不能跟着一起笑)
夕ご飯の時、僕の学校での話を楽しそうに聞いていたお父さんが、ちょっと不安そうな顔をして呟いた。
(晚饭时,愉快地听着我学校的话的父亲露出了些许不安的表情嘟囔道。)
「そうか、でも、友達をからかって遊ぶのはどうかなあ。いじめにならないかな……。」
(“是吗?但是,戏弄朋友玩不好吧。他会不会被欺凌……”)
僕は、「いじめじゃないよ。」と言い返したけれど、お父さんの言った言葉が気になって仕方なかった。
(我虽然还嘴道:“不是欺凌。”但是我非常在意父亲的话。)
それは、昼休み、皆で話をしていた時のことだ。クラスで一番元気のいい実が、「雄二って、何かに似ていない?猿に似ているよな。」と言って、皆を笑わせた。皆は、「似てる、似てる。」と言いながら、手を叩いて面白がった。
(这是午休时大家一起交谈的时候。班级中最精力充沛的实说道:“雄二像不像什么?很像猴子吧?”惹得大家哄堂大笑。大家一边说着:“像,像。”一边感到有趣地拍手。)
「雄二は、猿だな。モンキーベイビーだ。」
(“雄二是猴子。猴宝宝。”)
雄二は、一瞬暗い顔をしたが、「キッキー、キッキー。」と、猿の真似をしながら、笑っている僕達の前を通って自分の席に戻った。僕達は、席に着く雄二を見て、またドッと笑った。
(雄二一瞬间阴沉着脸,不过他一边模仿着猴子“唧唧”地叫着,一边在笑着的我们面前走过,回到了自己的座位。我们看着坐到了座位上的雄二,再次一起笑了出来。)
次の日の朝、僕が教室に入ると、実達が雄二を、「猿。」「猿。」と呼んでいた。雄二は、黙っている。近くにいた子が、「呼ばれているぞ。返事をしろよ。」と声をかけた。雄二がずっと黙っているのを見て、皆がまた笑い始めた。
(翌日早晨,我进入教室时,实他们在叫雄二“猴子。”“猴子。”。雄二沉默着。在附近的人对他说:“在叫你呢。快回答。”看到雄二一直沉默着,大家又笑了起来。)
「猿。」「猿。」と言う声が続く中、笑い声は段々大きくなっていった。僕は、どうしたらいいか分からず、じっとしていた。
(在不断地叫着“猴子。”“猴子。”的声音中,笑声渐渐大了起来。我不知道该如何是好,一直一声不响。)
朝の会が始まった。僕は、(どうしたらいいんだ、どうしたらいいんだ。)と頭の中で繰り返していた。一時間目の授業中も、そのことがずっと頭から離れなかった。
(晨会开始了。我的脑海里重复考虑该如何是好。第一节课上,此事也一直萦绕在我的脑海内。)
(こうしなくちゃいけない。ああしなくちゃいけない。)と色々考えたが、頭に浮かんできたことは、僕には出来そうもないことばかりだった。どうしよう……。
(必须这么做。必须那么做。我考虑了很多,然而浮现于脑海内的事,都是我所做不到的事。怎么办……)
休み時間になった。また、実が雄二を、「モンキー。」と呼んだ。実の周りにいた子達が、くすくすと笑い始めた。実が、僕の方を見た。僕と目が合った。
(休息时间。实又叫雄二“猴子。”。在实周围的人们也开始扑哧扑哧地笑了起来。实看向了我的方向。我们目光交汇了。)
「……。」
周りに居た子達が、一斉に僕の方を向いた。
(在周围的人一齐朝我看来。)
「……。」
僕は、ぐっと体に力を入れて、(一緒になって、笑っちゃだめだ。一緒になって、笑っちゃだめだ。)と心の中で言い続けた。それから、思いきって立ち上がった。皆が僕をじっと見ている。僕は大きく息を吸って、黙って教室を出て行った。教室が静かになっていった。もう誰も笑っていなかった。
(我一下子用力在心中持续说着“不能跟着一起笑。不能跟着一起笑。”然后,我断然站起。大家盯着我。我大口吸了口气,然后默默地走出了教室。教室安静了下来。没有人再笑了。)
それからは、雄二を「猿」とか「モンキー」とか呼ぶ声は聞かれなくなった。
(自那之后,再也没听到有人叫雄二“猴子”了。)

