【日本小3道德】10#两个声音
二つの声(两个声音)
作者:落合 聰三郎(おちあい そうざぶろう)
第一場
(教室の中。先生の机があり、その上に花瓶が置いてある。幕が開くと、正二が出てくる。)
(教室内。老师的桌上放着花瓶。开幕后,正二来了。)
正二 皆意地悪だなあ。どうして僕だけ野球に入れてくれなかったんだろう。
(大家都欺负人。为什么不让我一起打棒球?)
(正二、机のそばで、バットを振る真似をする。手が花瓶に触れて、割れる。)
(正二在桌子边模仿了挥球棒的动作。手碰到花瓶,花瓶碎了。)
声1 割った。割った。割った。
(碎了。碎了。碎了。)
(正二、ぎょっとして辺りを見回し、急いで継ぎ合わせる。上手く元の形になったので、机の上に置き、後ろに下がる。)
(正二惊得环视了周围,然后赶紧把它接在一起。花瓶顺利地变成了原来的样子,于是正二将其放到了桌上,然后退场。)
声2 良かったな、上手く元の形に直って。
(太好了,顺利变回了原来的样子。)
声1 いいのか。いいのか。いいのか。
(真的好吗?真的好吗?真的好吗?)
声2 大丈夫だ。誰にも分からない。そっと出て行け。
(没事的。谁都不知道。悄悄出去吧。)
(正二、決心して教室から出て行く。二郎達が入ってくる。)
(正二下定决心离开了教室。二郎他们进来了。)
光夫 さあ、早く帰ろう。野球ですっかり遅くなったな。
(好了,快点回去吧。打棒球已经打得很晚了。)
二郎 悔しいなあ。二組になんか、負けるはずがないのに。
(好不甘心啊。明明不会输给二班的。)
友一 もう、負けた話はいいよ、きりがないから。早く帰ろう。
(打输的话已经够了,没完没了了。快点回去吧。)
(二郎が机のそばを通った時、手が花瓶に触れて割れる。)
(二郎经过桌子旁的时候,手碰到了花瓶,花瓶碎了。)
光夫 あっ、割ったね。
(啊,碎了。)
二郎 うん……。
(嗯……)
友一 いたずらしたんだろう。
(因为你使坏了吧?)
二郎 (継ぎ合わせながら)おかしいなあ。あれくらいのことで、割れるはずはないんだが……。
((一边接在一起)好奇怪啊。刚才就砰了一下,不可能碎吧?)
光夫 割れるはずがないなんて、割った癖にあんなことを言っている。
(什么不可能碎,都碎了还说什么。)
二郎 (首を傾げて)変だなあ。
((歪着脑袋)好奇怪啊。)
光夫 ほかに誰も触ってないんだから、君に決まっているじゃないか。
(没有其他人碰过了吧,就是你弄碎的。)
(正二、そっと入ってくる。おどおどして、花瓶のそばに寄る。)
(正二悄悄进来了。胆战心惊地走到花瓶旁。)
友一 正ちゃん、まだいたのか。それ、二郎君が割ったんだ。
(小正,你还在啊。这是二郎弄碎的。)
正二 あの、僕……。(言いそびれてしまう。)
(那个,我……(错失了说话的时机。))
声1 早く言うんだ。早く言うんだ。
(快说啊。快说啊。)
声2 言わなくてもいい。黙っていれば、分かりはしない。
(不说也行。只要沉默着,他们不会知道。)
声1 それでいいのか。それで二郎君が可哀想だ。
(这样可以吗?这样的话二郎好可怜。)
声2 可哀想じゃない。野球に入れてくれなかったんだぞ。
(不可怜。他没让我加入一起打棒球。)
正二 じゃ、君達、さようなら。
(那么,再见了。)
(正二、出て行く。)
(正二出去了。)
第二場
(道。電柱が一本立っている。正二、のろのろと出てくる。)
(路上。立着一根电线杆。正二缓缓走来。)
声1 逃げてもいいのか。嘘をつくのはいけない。
(逃走好吗?不能说谎。)
声2 嘘をついたわけではない。黙っていただけだ。
(我没有说谎。我只是保持沉默。)
声1 同じことだ。お前のために、罪もない二郎君が……。
(两者一样。因为你,无辜的二郎……)
声2 二郎君なんか……。いつも、二郎君に意地悪されているんだ。
(二郎什么的……他总是欺负我。)
声1 それとこれは違う。黙っているのは卑怯だ。先生も、正しいことをやりとおすのには勇気がいる、と言っていたじゃないか。
(这是两码事。保持沉默很卑鄙。老师也说过贯彻正确的事需要勇气。)
声2 構わないから、黙ってうちへ帰れ。
(没关系,沉默着回家吧。)
声1 卑怯ものだ。お前は勇気がないのか。
(你真卑鄙。你没有勇气吗?)
声2 構わない、構わない。帰れ、帰れ、うちへ帰れ。
(没关系,没关系。回去,回去,回家。)
声1 いや、いけない。学校へ戻るんだ。
(不,不行。要回学校。)
(正二、頭を抱え込む。「構わない。」と言う声と、「いけない。」と言う声が重なって続き、次第に小さくなっていく。)
(正二抱着脑袋。“没关系。”的声音和“不行。”的声音持续重合着,然后渐渐轻了下来。)

