介護福祉士国試対策(33)加齢による影響

介護福祉士国試 第34回 問題74
老化に伴う感覚機能や認知機能の変化に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。【 】
1.大きな声で話しかけられても、かえって聞こえにくいことがある。
加齢によって聴力が老化すると、極端に大きな音量は耳の中で強く響いたり音が割れて聞こえたりして聞こえづらさを感じることがあります。単純に大きな声で話すのではなく、ゆっくり・ハッキリ・上ずらないように落ち着いた声のトーンで話しかけるようにすると聞き取りやすくなります。
2.会話をしながら運転するほうが、安全に運転できるようになる。
会話しながらの運転は、老化に関係なく注意がそれて事故の危険があります。
加えて、老化が進むと、脳の機能が低下し、注意力や同時処理をする能力も低下します。
そのため、高齢者の運転中は、できるだけ集中できるように環境を整える必要があります。
3.白と黄色よりも、白と赤の区別がつきにくくなる。
目の水晶体は老化がすすむと、透明から黄色、やがては褐色や茶色に変化していきます。
そのため、高齢者は寒色系(青や緑など)の見分けがつかなくなる傾向にあります。
一方、暖色系(赤や橙など)の色は見分けやすい傾向にあります。
白いものが黄色っぽくみえてしまうことがあり、黄色と白の区別がつきにくいのが特徴です。
4.低い声よりも、高い声のほうが聞き取りやすくなる。
加齢性(老人性)難聴は、高い音(声)が聞き取りにくいという特徴があります。
5.薄暗い部屋のほうが、細かい作業をしやすくなる。
高齢者は、水晶体の褐色化
老人性縮瞳(暗いところで瞳孔が開きにくくなる)
水晶体の濁りなどにより、薄暗いところでは目が見えにくくなります。
介護福祉士国試 第33回 問題114
次の事例を読んで、問題に答えなさい。
〔事例〕
Jさん(83歳、女性)は一人暮らしである。人と付き合うのが苦手で、近所付き合いもあまりなく、一人で静かに生活していた。
80歳を過ぎた頃から右膝に痛みが出て、変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断されたが、近くのスーパーへの買物や、近所の散歩には出かけていた。
1か月ほど前から膝の痛みが悪化し、散歩にも行かなくなった。食事量が減って痩せてきてしまい、一日中、座ってテレビを見て過ごしている。
現在のJさんに心配される病態として、最も適切なものを一つ選びなさい。【 】
1.フレイル(frailty)虚弱
2.不定愁訴
3.寛解
4.不穏
5.せん妄(delirium)
社会福祉士国試 第29回 問題2
加齢に伴う生理機能の変化に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。【 】
1.体重に占める水分の割合は増加する。減少
2.収縮期血圧と拡張期血圧の差は縮小する。拡大
3.聴力は高周波音域から低下する。
4.肺活量は維持される。低下
5.流動性知能は維持される。低下
社会福祉士国試 第28回 問題5
高齢者にみられる病態の特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。【 】
1.皮膚の湿潤は、褥瘡の発症リスクとなる。
褥瘡とは、血流が悪くなったりすることで皮膚がただれたり傷ができることで、床ずれとも言います。
長期寝たきり等で、皮膚が弱りふやけたり浮腫みが強かったりする場合に起きやすくなります。
2.フレイル(虚弱)は、慢性疾患の終末期の状態である。
フレイル(虚弱)とは、健康な状態と要介護状態の中間に位置する状態で、身体や認知機能の低下がみられます。例として、筋力低下や歩く速度の低下があります。終末期より前に現れてきます。
3.感音難聴では、低い音から聞こえにくくなる。高い音から
4.変形性膝関節症は、廃用症候群に属する。
変形性膝関節症は、膝にある軟骨がすり減ったり筋力の低下に伴って起こる、炎症や変形による痛みが生じる病気です。
廃用症候群は、活動低下や過度の安静によるもので、筋萎縮や起立性低血圧など身心に生じた状態を言います。
5.記憶障害では、短期記憶よりも長期記憶が低下する。短期記憶が低下