星の王子さま-地球-42

星の王子さま-地球-42
王子さまは高い山に登った。/王子爬上了高山。
これまで、山と言えば,/到这时为止,说起山,
膝の高さの三つの火山しか知らなかった。/王子只知道三座及膝的火山。
死火山は、腰掛代わりに使っていた。/将死火山代替凳子使用
「こんなに高い山からなら,この星も人間も全て一目で見渡せるぞ。」/“如果是这么高的山的话,就能够一眼展望这个星球和人类了。”
しかし見えたのは,/可是,所能见到的,
針のように鋭く切り立った,/尽是如针一样尖细峭立的,
岩山の頂ばかりだった。/岩山的顶端而已。
「こんにちは。貴方は誰?/“您好。你是谁?”
友達になってよ。僕、寂しいんだ。」/“交个朋友吧。因为我,很孤独。”
王子さまは,それが木霊(こだま)だと知らないので,こう考えた。/小王子,并不知道这是回声,因此这样思考着。
「変な星だな。/“真是奇怪的星球呢,
どこもかしこも乾いていて,尖(とん)がっていて、塩辛い。/到处都是干燥的,陡峭的、咸咸的。
人間には想像力がなくて,言われたことを繰り返すだけ。/人们都没有想象力,只是重复着别人的话。
僕の星には、花が咲いていた。/在我星球上,开着朵花,
あの花はいつも先に話しかけてきた。」/那朵花总是先开口搭话。”
砂と岩と雪の中を,長い間歩いてきた王子さまは,/在砂、岩石和雪中,步行了很久而来的王子,
ようやく一本の道を見つけた。/终于发现了一条道路。
そして,道は必ず人間がいる場所へと通じている。/然而,路一定是通往有人居住的地方。
王子さまの行き着いた先は,薔薇の花が咲き揃った庭園だった。/王子所抵达的地方,是盛开着玫瑰的庭园。
「こんにちは。」/“你好。”
「こんにちは。」/“你好。”
王子さまは薔薇たちを凝視(ぎょうし)した。/王子凝视着玫瑰们,
どれも王子さまの花にそっくりだった。/无论哪一朵都酷似王子的花。
「君たちは誰なの?」/“你们是谁?”
「私たちは薔薇よ。」/“我们是玫瑰哦。”
「そんな!」/“怎么会?!”
王子さまはとても悲しい気持ちになった。/王子觉得非常悲伤。
王子さまの花は,自分は宇宙で,たった一つだけの存在と語っていた。/王子的花说过,自己是宇宙里,独一无二的的存在
それなのに,この庭園だけで,同じ花が五千本もあるなんて。/可是,仅仅在这个庭园里,竟然就有5千朵和它一样的花。
「あの花がこれを見たら,酷く傷つくだろうな。/假如那朵花看到了这个景象,应该会很伤心吧。
笑いものにならないように,激しく咳をして,死んだふりをするかも。/也许为了不成为被嘲笑的对象,会激烈地咳嗽,装作死了的样子。
そして僕は,花を介抱するふりをしなきゃいけなくなるんだ。/然后,我就必须去照顾花。
そうしないと,僕に恥じ入らせようとして,本当に死んでしまう。」/不这样做的话,就像是我羞辱了她,她是真的会死的。
そして、王子さまはこう思った。/然后,王子这么想道。
「この世に一つしかない花を持っていて,豊かだと思っていたけど,/“我认为我拥有着世界上独一无二的花,因此我是富有的。
僕が持っていたのは,ただの有り触れた薔薇の花だったんだ。/可是我所拥有的,只不过是寻常的玫瑰花。
あとは膝までの高さしかない,三つの火山。/另外我所拥有的就是刚及膝的,三座火山。
そのうちの一つは,永久に火が消えたままかもしれない。/其中一座,还可能是永远熄灭了的。
これじゃ僕は,立派な王子にはなれないよ。」/照这样的话,我是成不了了不起的王子的啊。”
そして王子さまは,草の上に突っ伏して、泣いた。/于是,小王子伏在草地上,哭了。