【日本小2道德】18#断尺

折れた物差し(断尺)
作者:長谷川 妙子(はせかわ たえこ)
何かがパシーンと割れる音がした。僕が見ると、床の上に折れた物差しが落ちていた。
(有什么东西啪的裂开的声音。我一看,断尺掉落在地板上。)
(大変だ。先生の物差しだ。)
(不好了。是老师的尺。)
折れた物差しを持った昂が、じろっと辺りを見回した。
(拿着断尺的昂环视了一下周围。)
昂は、そばにいる宏の所へ行った。
(昂朝身边的宏走去。)
「お前が折ったんだろ、これ。」
(“这是你弄断的吧?”)
昂は宏に物差しを持たせた。
(昂让宏拿着尺。)
「そうだ、そうだ。宏が折ったんだ。」
(“没错,没错。是宏弄断的。”)
「宏が物差しを折った。」
(“宏弄断了尺。”)
昂の仲間達が、次々と囃し立てた。
(昂的伙伴们纷纷吵嚷起来。)
宏は、折れた物差しを持たされて、今にも泣き出しそうにしている。
(宏被迫拿着断尺,快要哭出来了。)
僕は胸がどきっとした。
(我的心跳快了一拍。)
(あの時と同じだ……。)
(和那时候一样……)
あの時も、ちょうど今みたいに、昂は割れた下敷きを僕に押し付けた。
(那时候也正好和现在一样,昂将坏掉的垫子塞给了我。)
美恵ちゃんの下敷きを割ったのは昂だったのに。
(明明将美惠的垫子弄坏的是昂。)
(宏、君は何もやっていないんだぞ。物差しを戻すんだ。)と、僕は心の中で叫んだ。
(我在心中叫道:宏,你什么都没做。快把尺还回去。)
僕は、思わず宏の所に駆け寄って物差しを取り、昂に渡した。
(我不禁朝宏跑去,拿过尺,然后递给了昂。)
教室の皆が一斉に昂を見た。
(教室里的大家一起看着昂。)
昂は黙って折れた物差しを受け取った。
(昂默默地接过了断尺。)

