日本小4课文:先动,后思考,再动【久我Masahi的日语课堂】#46

動いて、考えて、また動く(先动,后思考,再动)
作者:髙野 進(たかの すすむ)
運動でも勉強でも、「まず動く、そして考える」ことが大切です。そうして何度も成功や失敗を繰り返しながら工夫を重ねると、きっと、自分にとって最高のものを実現できます。私は、かつて陸上四百メートル走の選手であり、今はコーチとして指導をしています。最高の走り方を目指して取り組んできた長年の経験から、そのように考えるようになりました。(运动和学习时,“先动,后思考”很重要。并且,一边重复多次的成功和失败,一边积累窍门,一定可以达到自己的最佳。我曾是田径四百米赛跑的选手,现在作为教练指导他人。从我长年致力于以最佳的跑步方法为目标的经验中,得出如此考虑。)
私が走り方を工夫し始めたきっかけは、高校生の時、当時取り組んでいた走り方に疑問を感じたことでした。それは、「膝を高く上げて」「足を思い切り後ろに蹴る」、つまり大きな動作で走るというものです。そうすれば、速く走れると言われていたのです。私は、毎日毎日この練習を繰り返していました。けれども、この方法で四百メートルを走ると、苦しくて最後まで力が続かないのです。「何かが違うのではないか。」と、悩み始めました。(我在跑步方法上开始找窍门的契机是高中生的时候,我对当时埋头苦练的跑步方法感到了疑问。“膝盖抬高”“脚用力往后踢”,也就是用幅度很大的动作跑步。据说这么做可以跑得快。我每天都重复这种练习。然而,用这种方法跑四百米的话,很困难,力气无法维持到最后。我开始烦恼“是不是有什么不对?”)
そこで、私は、少しでも楽に走れないものかと、別の走り方をあれこれ試してみました。ある時、「膝を高く上げるような、大きな動作をせずに走ったらどうなるのか。」と思いつきました。静岡県の記録会で試してみると、予想を遥かに上回る素晴らしい結果が出ました。この時、必ずしも大きな動作で走るのがよいとは限らないのだと思いました。(于是,我考虑着能否稍微轻松一点地跑,尝试了各种其他的跑步方式。某个时候,我想到了“不做出抬高膝盖一样的大动作去跑,会怎么样呢?”我在静冈县的记录会上试着跑了一下,得出了远远超出我预想的惊人的结果。)
後から考えて分かったのですが、それまでの私は、走る時「膝を高く引き上げる」ことばかりを考えすぎていました(図1)。確かに、膝を高く上げることは必要です。でも、それは地面をより強く踏むために必要なのであり、ただ高く上げることに意味がある訳ではないのです。同じ膝を高く上げる動作でも、地面を強く踏むことを意識して行うことが大切なのだと気がつきました(図2)。(之后思考了一下明白了, 至今为止,我跑步的时候,“抬高膝盖”考虑地太多了(图1)。抬高膝盖确实很有必要。但是,这是为了更用力地踩踏地面,仅仅是抬高并没有意义。就算是同样的抬高膝盖的动作,我注意到了要有意识地去用力踩踏地面这一点很重要(图2)。)

もう一つの「足を思い切り後ろに蹴る」ことについては、それからしばらくして、別の発見をしました。走る時は、つい足を後ろに蹴って、その力で前に進もうとしてしまいます(図3)。しかし、これでは足が後ろに残ってしまい、その足を前にもってくる分の無駄が生じます。足を後ろに蹴るのではなく、体の下に自然に下ろしていく感じで走るとよいのです(図4)。忍者がぴたあっと下り坂を駆け下りていくようなイメージで走ると、体の無駄な動きがなくなり、すうっと進んでいけます。(关于另一点“脚用力往后踢”,这之后过了一段时间,我有了其他发现。跑步的时候,无意中地脚向后踢,然后用这个力量向前进(图3)。然而,这么做脚会滞留在身后,把脚移到前面的时候,产生了力气的浪费。不是要把脚往后踢,而是要用肢体自然落下的感觉去跑(图4)。用忍者一下子快速跑下坡道的印象去跑,身体不会产生无用的动作,能够动作轻捷地前进。)

足の動きと同時に、腕の振りも重要です。このことは、陸上を続けていると誰もが気付くことです。陸上では、「腕で走れ。」という言葉があるほどです。試しに、両手を後ろに組んで数十メートル走ってみてください。この方が速く走れるという人はいないでしょう。これでは、着地するごとに肩が揺れてしまい、地面を強く踏むことができません。右足を出した時に左腕を前に振る、左足を出した時に右腕を前に振るようにすれば、体全体のバランスが取れて、腕の力も使って力強く踏み付けることができるのです。(脚动的同时,摆动手腕也很重要。这是持续田径的话,谁都会注意到的。田径里甚至有“用手腕跑。”这句话。试着双手在背后抱腕跑个数十米吧。没有人这样能跑得快吧。这样跑的话,每次落地的时候,肩膀会摇晃,无法用力地踩踏地面。跨出右脚的时候,左腕往前摆动,跨出左脚的时候,右腕往前摆动,这样跑,整个身体能保持平衡,再用上腕部力量能够更有力地踩踏地面。)
このように、色々試しながら、自分に合った足の動かし方や、腕の振り方を考えました。そうすることによって、自分にとって最高の走り方を見つけることができた気がします。人によって、骨の長さや筋肉のつき方は違います。ですから、習ったことをなぞるだけでは、自分に合った走り方を身に付けることはできません。何が無駄か、そうでないかは、自分で動いてみて発見するしかないのです。(像这样,一边各种尝试,一边考虑适合自己的脚的动法和摆腕的方式。由此,能够发现对自己来说最佳的跑步方法。每个人骨头的长度和身上的肌肉长得不一样。所以,仅仅是模仿学到的内容的话,无法掌握适合自己的跑步方式。什么是多余的,什么是有用的,只有自己尝试去动,去发现。)
こうした経験から皆さんに伝えたいことは、自分にとって最高のものを実現するためには、「まず動く、そして考える」ことが大切だということです。自分なりの工夫も発見も、そこから始まります。自分から積極的に動いてみましょう。そうして、成功や失敗を繰り返し、工夫を重ねていくことで、あなたにしかできない方法が、きっと見つかるはずです。(从这种经验中,我想告诉大家的是,想要实现最佳的自己,“先动,后思考”很重要。自己的窍门和发现,也要从这一点开始。自己积极地去动吧。然后,通过重复成功和失败,积累方法,一定能够发现只有你才能做到的方法。)

词汇
取り組む(とりくむ):对付、解决、应对;较量、与……为对手、同……比赛;致力、全力处理、埋头苦干;(相扑)互相扭住
上回る(うわまわる):超过、高于
駆け下りる(かけおりる):快速跑下坡道、楼梯等
なぞる:描摹、临摹

作业
1.读课文
2.思考课文相关问题:

3.阅读诗歌:
