日本小3课文:里山是未来的风景【久我Masahi的日语课堂】#34

里山は、未来の風景(里山是未来的风景)
作者:今森 光彦 (いまもり みつひこ)
僕は里山の写真家(我是里山的摄影师)
僕は、生き物や風景を撮っている写真家です。周りを田んぼに囲まれた仕事場で、季節ごとに移り変わる自然を見つめています。(我是拍摄生物和风景的摄影师。工作场所周边被农田所围绕,我注视着随季节而变化的自然。)
僕は、琵琶湖の畔(ほとり)の、滋賀県の大津市と言う町に育ちました。子供の頃は、生き物が大好きだったので、魚捕りや昆虫採集などをよくしました。網で掬った魚や、田んぼで見た野鳥などは、家に帰ってすぐその日のうちに、図鑑で名前を調べる毎日でした。(我是在琵琶湖畔的滋贺县大津市长大的。孩提时期,我最喜欢生物,所以经常去捕鱼、采集昆虫什么的。每天回到家后,我立刻用图鉴查找当天用网捞到的鱼、在农田看到的野鸟等的名字。)
僕の仕事場の周りを空から眺めて見ると、広い田んぼの中に、点々と緑色の雑木林が見えます。そして、灰色の屋根瓦(やねがわら)の人家が立ち並んでいるのが見えます。植物や昆虫や鳥など、沢山の生き物達の住処のすぐ隣に、人も住んでいることが分かります。こんな風に、人と自然が仲良く暮らしている場所を、里山と呼んでいます。(从上空眺望我的工作场所周边,在广阔的农田中,可以看到星星点点的绿色杂树林。并且,还能看到灰瓦屋顶的住宅排列在一起。由此可以得知植物、昆虫、鸟等,众多生物们住处的近在咫尺的地方也有人居住。像这样,人与自然和谐共处的地方被称作里山。)

里山は、小さな森や川や池、草原などが集まってできています。そして、沢山の生き物達が集まってきます。こんな素晴らしい命溢れる場所のことを、皆さんにもっと知ってほしいと思っています。(里山汇聚了小森林、河川、池塘、草原等。以及,众多的生物们聚集在一起。我想让大家更多了解一些这样美好的洋溢着生机的地方。)
里山の田んぼ(里山的农田)
僕の仕事場からは、棚田が見渡せます。棚田とは、段々になっている田んぼのことです。昔の人が苦労して、山を切り開いて作りました。(从我工作的地方可以远望到梯田。所谓梯田,就是阶梯状的农田。这是以前的人们辛苦地开山造田造出来的。)

曲線を描くこの田んぼを見ていると、いつも何故か心がほっとします。(看着这曲线的农田的时候,不知为何总是觉得很安心。)
田んぼの周りは、里山で一番生き物がいる所です。畦道を歩くと、足元から生き物の気配が伝わってきます。花も虫も、皆僕の友達です。(农田的周边是里山生物最多的地方。走在田间小道时,总感觉到脚边有生物存在。花虫都是我的朋友。)
初夏の里山は、緑いっぱいの、とても美しい世界です。稲が元気にすくすくと育ち、優しい風に吹かれて、揺れています。(初夏的里山是充满绿色的,非常美丽的世界。稻子茁壮成长,被微风拂过后,摇摇晃晃。)
秋になり、空が青く澄んでくる頃、田んぼは黄金色に色付きます。喜びいっぱいの、刈り入れの時です。何という美しい風景なのでしょう。僕は、棚田の上に立つと、いつも深呼吸してしまいます。(到了秋天,蓝天清澈之时,农田染上了金黄色。这是欢欣雀跃的收割时节。多么美的景色啊。我一站在梯田上,总是深呼吸。)
刈り取った稲は、お日様に干すと、とても美味しいお米になります。人の汗とお日様と水が作り出した、大地の恵みです。(收割下的稻子在太阳下晒干,变成了非常美味的大米。这是用人们的汗水、太阳以及水所产出的大地的恩惠。)
里山の水辺(里山的水边)
田んぼの間を流れる小川。くねくねとした畦道に沿って、水のすじもくねくねと流れます。水面(みなも)に空の青さを映し込み、大河にも負けないくらいの、ゆうゆうとした姿です。(在农田之间流淌着的小河,沿着蜿蜒曲折的田间小道,水纹也蜿蜒流动着。小河的水面映衬着蓝天,悠悠然的样子甚至不输于大河。)
水辺は、生き物達の大切な住処。川ではよくトンボに出会います。藻(も)の中から子鮒が矢のように泳ぎ出し、砂煙を上げて、また藻の茂みに隠れました。(水边是生物们重要的住处。在河边经常会遇到蜻蜓。小鲫鱼似箭般从水草中游出,扬起沙尘,然后又躲进了茂密的水草中。)
川には魚が泳ぎ、水を汲んでいる人がいます。人が暮らす家の間を、水は流れて行きます。何でもないことですが、人が水を独り占めしないで生きているということが、凄く大切です。僕が写真を撮っていると、川遊びをする子供達に出会いました。笑い声が、水の上に響きます。(鱼在河中游,人在河边汲水。水在人们的住宅之间流淌。虽说谈不上什么,但人们没有独占水而生活着,是非常重要的。我拍摄照片时,遇到了在河上玩水的孩子们。他们的笑声回荡在水上。)

川べりには葦(よし)が生えています。昔から、人々は、葦を刈って、色々な生活用具を作ってきました。今では少なくなってきましたが、葦簾(よしず)、衝立(ついたて)、襖(ふすま)を始め、茅葺(かやぶき)の屋根にまで葦が使われました。(芦苇生长在河岸边。从以前开始,人们就割下芦苇,制作出各种各样的生活用具。虽然现在做得少了,但人们还在用芦苇做苇帘、屏风、隔扇,甚至是草顶房的屋顶。)
里山の水は、沢山の命を育てる水なのです。(里山的水孕育了众多生命。)
里山の雑木林(里山的杂树林)
これは、僕が撮った雑木林の写真です。雑木林とは、元々あった自然の林ではなく、人が、椚(クヌギ)や枹(コナラ)の木を植えて育ててきた所です。(这是我拍摄的杂树林的照片。杂树林不是原本存在的自然的森林,而是人们种植麻栎树和枹栎树所形成的森林。)

雑木林は、沢山の命が集まる博物館。どの季節に歩いても、素敵な発見が沢山あります。時には、ニホンジカの角のような宝物が見つかります。(杂树林是聚集了众多生命的博物馆。无论哪个季节走在杂树林,都会有很多美妙的发现。有时,会发现日本鹿角一样的宝物。)
夏の楽しみは、なんといっても昆虫採集。葉の茂った雑木林の中は薄暗く、少しひんやりとします。もし、甘酸っぱい匂いがしてきたら、近くの樹液の出ている木で、虫達が食事をしている証拠です。(说到夏天的乐趣,那当然是昆虫采集。树叶茂密的杂树林中有些昏暗,并且有点凉飕飕的。如果闻到了酸甜的气味,是昆虫们在附近冒出树液的树上进食的证据。)
大きく成長した木が、次々に切られていきます。昔から人は、雑木林の木を、薪や炭などにしたり、椎茸(しいたけ)を栽培するほだ木としたりしてきました。(长大的树被一一砍伐。从以前开始,人们就把杂树林的树木当成木柴、木炭等,还用来当作栽培香菇时的木材。)

木は、およそ二十年ごとに切られます。定期的に手入れをして、日当たりや風通しの良い空間にします。(大概每二十年砍伐一次树木。定期修理,营造日照通风良好的空间。)
人の手が入ることで、雑木林は元気に生き続けるのです。(人们修整树林,能让杂树林健康地存续下去。)
里山は自然の贈り物(里山是自然的赠物)
人は、田んぼに稲を植えて米を作ったり、水や林の木々を生活に取り入れたりしています。何でもない風景の中に、どれほど人々の暮らしの知恵や、数多くの生き物達の姿が隠れているか分かりません。それを考えるだけで、僕は、胸が一杯になります。(人们在农田种植水稻做成大米,把水和森林中的树木取用到生活之中。不知道在寻常的风景中,隐藏了多少人们生活的智慧,隐藏了多少生物们的身影。只是考虑到这些,我心中总是感慨万分。)
里山の風景がこんなにも美しいのは、沢山の生き物と共に、僕達人間も一緒に暮らしているからに違いありません。生き物達との繋がりを感じることの出来る里山。それは、一番大切にすべき、自然からの贈り物だと思います。僕は、そんな風景が、いつまでも残って欲しい、そして、少しでも増えていって欲しいと思います。(里山的风景如此之美,一定是因为我们人类和众多的生物一起生活。里山可以感受到和生物们的联系,我认为这是最值得珍惜的来自自然的馈赠。我希望那样的风景能够持续千秋万代,并且,稍微有所增加就好了。)
里山を未来の風景にしたい、それが僕の願いです。(我的愿望是里山能成为未来的风景。)

词汇
里山(さとやま):在村庄集落附近,与人类生活息息相关的山
移り変わる:变迁、变化
掬う(すくう):捞取、掬取、捧、舀;抄起(对方的腿等)
点々(てんてん):星星点点状、散在;滴落状;数个点;点线
見渡す:放眼望去、远望、环视
切り開く(きりひらく):开垦(荒地、林野以造田)、凿开(山岭以通道路);(冲破重围)杀开(血路)
畦道(あぜみち):田间小道
澄む(すむ):(液体、气体)清澈、澄清;(颜色、声音)清晰、明净、清脆;清醒、冷静、清心
色付く(いろづく):(果实等成熟)呈某种颜色;春心初动、情窦初开
刈り入れ(かりいれ):收割
刈り取る:收割;铲除、除掉
ゆうゆう:(动作)不慌不忙、从容不迫;(空间、时间等)充裕、绰绰有余
汲む(くむ):汲(水)、打(水);斟、酌(酒等);玩味、钻研;体察、酌量
ひんやり:(水、空气等让人感到)凉飕飕的
手入れ:加工;修理;保养;照顾、看管;(警察)现场搜捕;(围棋)补棋

语法
“季節ごとに移り変わる自然”、“木は、およそ二十年ごとに切られます”
“名词+ごとに”
“名词+ごとの+名词”
“动词原型+ごとに”
表示某现象很有规律地反复出现。接在表示距离、时间等意义的名词后面,表示等间隔距离或时间。“每……”。接在表示单位要素意义的名词后面,表示一个不漏地重复某个动作。
“沢山の生き物と共に、僕達人間も一緒に暮らしている”
“名词+と共に”,主要是书面用语。
接在表示人等名词后面表示共同做某事,“和……一起”,“和……一同”
接在表示动作或变化的动词、名词等后面,表示两件事情同时发生,或表示一方随着另一方的变化而变化,“……的同时……”。

作业
1.读课文