【李慕华“春秋分追赶杏目仍需努力”】宝冢纪念赛前专访


练马师鹿户雄一的大女儿成濑琴去栗东特雷森采访了李慕华,下文中以“成”、“李”代表两人
成:李慕华,早上好,我们开始吧。春秋分是在一周前追切的前夜才第一次来到栗东特雷森,感觉怎么样?
李:真不错,我好久没骑它了。骑它是一件很特别的事情,虽然不紧张,但是很开心。
成:司马经典赛的那天,因为我爹的“红玛瑙”也出战了,所以我在现场看了春秋分的表现,真尼玛强
李:有点太激动了,第一次夜赛,周围声音很吵,回场圈的时候跑的很快。今天早上已经(习惯了栗东)冷静了下来,进马场的时候已经完全不紧张了。
成:比赛的成长怎么样?
李:变成熟了,力量加强,反应也很快,体力也变好了。
成:春秋分的强项是什么?
李:全部(嘻嘻)。有速度,有体力,一级赛需要爆发力,他居然也有。天秋居然还能加速,几乎是完美的马
成:你还主战过杏目,他俩有相似的地方吗?
李:跑法完全不同。他俩都有速度,有耐力,有爆发。杏目属于瞬间加速,春秋分就需要一个过程
成:杏目最后,5岁日本杯的时候490公斤,春秋分去年有马的时候492公斤,体重差不多嘛
李:杏目属于摸着摸着,突然“bang!”的一下。春秋分就像芭蕾舞演员一样,跟着节奏慢慢加速。果然我们家杏目实在是太厉害了。(目前来说)是我在日本骑过最强的马。春秋分才3个GI,离杏目的9冠王还得要勤加努力(嘻嘻)
成:今年包括迪拜的春秋分在内,盈宝奇岳,还有沙特的本初之海都赢了,你怎么看日本马在世界的地位
李:基本上就是top,沙特,迪拜,美国,澳洲,香港。日本马的水准确实顶级。但这不是最近的事情,15年前开始,当时06年我和真心呼唤拿了迪拜司马经典赛,日本马越来越好了,马主和练马师也有丰富的海外经验,能确保去出差的时候,马儿总是最佳状态
成:那为啥赢不了凯旋门?
李:你们老是问这个问题(嘻嘻)。隆尚一下雨踏马就是个游泳池,怎么跑?日本马完全不习惯。要跑的话必须要考虑去法国的时机,迪拜是开赛前10天去的,正好是最佳状态。如果去了法国马上跑说不定有机会,当然前提是良地。
成:春秋分至今都是跑良地,重马场行不行啊?宝塚正好是黄梅天
李:那还不知道,他老爹北黑在不良场的天秋也赢过,应该可以。体型也不是那么大,希望场地别太重。希望像芭蕾舞那样能够逐渐加速就好了。
成:1周前追切和迪拜比起来怎么样?
李:迪拜我没给他追切,状态应该差不多。那比赛都跑成这样了,至于能不能超越迪拜,这我不好说。
成:给宝冢纪念表个态吧
李:和迪拜完全不同,是右转又是内转,18匹马儿还有场地问题。虽说他是超级巨星,但我们也要全力集中备战,比赛肯定不容易。状态还不错,我必须拿出自信
*采访结束后,李慕华带我去马房见了春秋分。完全看不出是迪拜那匹冲击力超强的马儿,显得非常的平静。它身上的青鹿毛闪闪发光,我马上就理解了李慕华所说的“芭蕾舞演员”的意思。希望宝冢纪念春秋分和李慕华能够平安完赛,为他们加油!
================日语原文================
成瀬(以下、成)「ルメールさん、おはようございます! 早速ですが、イクイノックスの1週前追い切りを前夜から初めて訪問した栗東トレセンで、拝見させてもらいましたが、どうでしたか?」
ルメール(以下、ル)「良かった。改めて、久しぶりに乗ることができてうれしかったです。この馬に乗るのは特別ですね。緊張はしないけど、楽しい」
成「(前走の)ドバイ・シーマクラシックは、同じ日(3月25日)に父が管理するウインカーネリアンも出走(ゴドルフィンマイル=6着)していて、イクイノックスもナマで見ていましたが、本当に強かったですね!」
ル「ちょっとエキサイトしていました。初めてのナイター競馬と、音がすごくノイジーで、返し馬からすごく走りたがっていた。今朝(6月14日)は(栗東の環境にも慣れて)すごく落ち着いて、馬場入りの時も全然パニックになっていなかった」
成「レースでの成長は感じましたか?」
ル「大人になって、パワーアップして速い反応ができるようになりました。スタミナも良くなってきました」
成「イクイノックスのストロングポイントはどの辺りでしょうか?」
ル「全部ぐらい持っている(笑い)。スピードがありますし、スタミナもあります。やっぱりG1レベルでは瞬発力が必要ですが、彼は持っています。天皇賞・秋は、加速しました。ほとんどパーフェクトな馬ですね」
成「(主戦を務めた)アーモンドアイもスーパーホースでしたが、似ているところとかはありますか?」
ル「走り方はちょっと違いますね。2頭ともスピードとスタミナと瞬発力があります。アーモンドアイは突然、加速できたね。イクイノックスはちょっとじりじり、じわじわですね」
成「アーモンドアイが最後、(5歳で)ジャパンCを勝った時が490キロ。イクイノックスは(3歳で挑んだ)去年の有馬記念が492キロで、体重は同じぐらいですね?」
ル「アーモンドアイはムキムキで『バーン!』としていました。イクイノックスはバレリーナみたいで、スムーズにだんだんと加速します。やっぱりアーモンドアイはすごすぎました。(現時点では)日本で乗った馬で一番です。イクイノックスはまだ(4歳で)G1、3つですから。(アーモンドアイと同じ)9回勝つまで働かないといけないね(笑い)」=20日につづく=
成)「今年のドバイではイクイノックス(シーマクラシック)を始め、ウシュバテソーロ(ワールドC)も勝利。サウジアラビアでもパンサラッサ(サウジC)が勝ちました。日本の馬の、世界から見たポジションはどうですか?」
ルメール(以下、ル)「だいたいトップ。どこでも勝てる。サウジアラビア、ドバイ…アメリカでもブリーダーズCを勝った。オーストラリアも香港でも…やっぱり日本馬のレベルはメチャクチャ高い。でもそれは最近じゃなくて、15年前ぐらいから。06年に(私は)ハーツクライでドバイ・シーマクラシックを勝ちました。(日本馬は)まだまだ良くなります。オーナーさんと調教師さんが、海外で豊富な経験をもらいました。海外に行く時は、馬がベストパフォーマンスできますね」
成「なぜ凱旋門賞だけ勝てないと思いますか?」
ル「いつも同じ質問されます(笑い)。(凱旋門賞が行われる)ロンシャン競馬場は雨が降ったらすごく重くなって、走りにくくなります。日本馬はそういう馬場に全然慣れていません。フランスに行くタイミングも考えないといけません。ドバイは(レースの)10日ぐらい前に行って、ベストパフォーマンス。フランスに行ってすぐに使ったら、いいかもしれません。良馬場だったら」
成「イクイノックスは、今まで良馬場でしか走っていませんが、重たい馬場はどうですか? 宝塚記念は雨が降りやすい時期でもあります」
ル「まだ分かりませんが、父のキタサンブラックが不良馬場の(17年の)天皇賞・秋を勝っているし、大丈夫そう。体はビッグホースじゃないし、そんなに重たくない。スムーズにだんだんと加速していくバレリーナみたいに、軽く走れます」
成「1週前の調教でイクイノックスに乗って、ドバイの時と比べて、上積みなどはどうですか?」
ル「(前走の)ドバイでは追い切りには乗らなかった。状態はあまり変わらないと思います。あのパフォーマンスですから、あれより上(の状態)に行けるかは分かりません(笑い)」
成「宝塚記念への意気込みを聞かせてください」
ル「ドバイと日本は全然違います。右回り、内回り、18頭立てで馬場も。スーパーホースですけど、競馬の日は集中しないといけません。簡単なレースはありません。状態はいいので、勝つ自信を持たないといけません」(構成・玉木 宏征)
【取材後記】
イクイノックスは人なつっこくて、本当にかわいかったです! 実は取材をさせていただいた後、ルメール騎手のご好意で、馬房にいるイクイノックスに会わせていただきました。ドバイで見たレースは衝撃的な強さ。そのときと同じ馬とは考えられないぐらい、すごく穏やかでした。
そして青鹿毛の馬体がツヤツヤでしなやかで、ルメール騎手もおっしゃっていた「バレリーナ」という表現がとてもよく分かりました。宝塚記念、まずは無事にルメール騎手、イクイノックスに頑張ってほしいです! 応援しています!
父の鹿戸厩舎がある美浦トレセンはもちろん何度も行ってますが、栗東トレセンは今回が初めて。取材前日は記者の皆さんと同じ寮に宿泊し、一緒に食堂のご飯を食べました。ボリュームたっぷり、そして品数もたっぷりの愛情たくさんのご飯はとってもおいしくて…、おかわりしたことは内緒です。(成瀬 琴)