【阴阳师】绘世花鸟卷传记台词
传记一
彼方の地に、絵によって賑わっている町があります
(于不可知之世,有一画镇)
墨絵が有名な絵の町には、様々な形の絵の館がありました
(画镇以画名世,画馆鳞次栉比)
町には絵巻の商人たちが集い
(街上画商集聚)
墨の香りが仄かに漂っておりました
(隐有墨香)
その町の人々は絵を描くことに長けているだけでなく
(此皆喜画善画)
絵の価値を見極める目も持ち合わせておりました
(慧眼如炬)
たくさんの場所から絵師が修行にやって来て
(画师络绎不绝)
大変賑わっておりました
(乐于此间)
今年も、年に一度開催される百画展の季節になりました
(是岁,逢百画展)
この時期、町はより一層賑わいます
(一时间往来熙攘)
そんなある日のこと、美しい絵師が訪れました
(不日有一貌美画者悄然而至)
彼女は町の一角に館を開き
(街隅展馆)
毎日欠かさず自分の作品を展示していました
(日展一画)
それは、どんな絵師の目も奪ってしまう
(其作引人注目)
とても素晴らしい作品でした
(精美绝伦)
彼女が筆を走らせると
(画者执笔挥毫)
描かれたものは命が吹き込まれていくかのようでした
(落笔遍生灵犀)
花びらは舞い、小鳥は囀っているかのようです
(繁花泻露,莺歌燕舞)
しかし、彼女の絵の持つ魅力は、それだけではありませでした
(其奇异之处,不仅于此)
彼女の絵を見た人は皆、口をそろえてこう言います
(观者皆赞叹不绝)
彼女の絵を見つめていると、その中に引き込まれて
(观其画,似入画中)
筆に宿った絵師の感情を感じ取ることができる、と
(笔墨传情,似倾絮语)
墨の流れに沿うようにして
(流墨逐灵)
絵が語る物語を体験できるというのです
(可知画中洞天)
「この絵には、何が描かれているのですか」
(此画,所作为何?)
ある青年が、日が昇ってから暮れるまでずっと
(男子不知昏昼)
その絵の前に佇んでおりました
(久伫画前)
彼は他の人々が去ってから
(众人散去)
ようやく絵師に尋ねました
(方有声)
絵師は青年を見つめましたが
(画师视之)
黒と白の混ざった青年の長い髪から視線を逸し
(见其乌银参半,遮掩躲闪)
微笑みました
(了然一笑)
それから、彼に絵を差し出しました
(将画卷递予此人)
「出会いと再会、でございます」
(相见,亦为重逢)
传记二
目が覚めると、外は辺り一面雪化粧していた
(余醒时,屋外已是银装素裹)
蝋燭の微かな光が風に揺れる
(残烛微光)
門に身体を預けた女の背中が見えた
(倩影倚门)
物音に気づいたのか、彼女は振り向くと
(闻声回首)
優しい眼差しで私を見た
(含情脉脉)
「苦しいですか?お水を持ってきましょうか?」
(可觉不适?饮水否?)
彼女の声が私の耳に優しく響く
(伊人温声)
彼女と私は離れ離れになって随分と時を経たが
(久分未见)
私はずっと彼女を想っていた
(甚是想念)
今、目の前にいる彼女は、
(一如昨日)
私が知っている彼女の姿と何も変わっていなかった
(丝毫未变)
呆気に取られたのも束の間
(恍然回神)
次第に悲しみがこみ上げ
(泣不成声)
気づいたら、涙が頬を濡らしていた
(热泪盈眶)
彼女の名を口にしようとしたが、できなかった
(欲呼其名)
必死に思い出そうとしたのに
(语不成声)
彼女の名は記憶の中のどこにもなかった
(穷极所忆)
彼女の存在ははっきりと覚えている
(但识其人)
なのに、その名を忘れてしまった
(不见其名)
涙する私を見て、彼女は戸惑いながら
(见吾涕泪,神有无措)
優しく私の髪の毛を撫でてくれた
(轻拂发丝)
「気分が悪いのですか?もう少し頑張って!」
(可有不适?坚持一下!)
「秀一、もうすぐ楽になれます!」
(秀一,很快就会好起来的!)
彼女は私の涙を優しく拭くと、筆と硯を持ち
(伊人拭泪,执笔起身)
雪の降る庭へ降りた
(步入雪庭)
吹雪の中で絵筆を握ると
(寒冬运墨)
私に笑顔を見せ、絵を描き始めた
(含笑绘春)
彼女の筆は春を呼び覚ました
(伊人笔墨生风)
一筆描くたびに、暖かな春の息吹が庭いっぱいに広がり
(挥毫复春)
墨が滲んだ場所には、花が美しく咲き誇った
(墨晕花开)
花を一輪手折って、彼女は私に近づいてきた
(执花将行)
描かれた春が雪を溶かし、色とりどりの風景が目の前に広がる
(白雪消融,万物生辉)
その光景はまるで、美しい絵のようだった
(此情此景,可堪入画)
私はふと、これは何度も見たことがある光景だということに気付いた
(余见此景,似曾相识)
しかし今日ほど、心を打たれたことはなかった
(却动人心魄)
濃い霧の中を彷徨っていたところに
(冥冥之中)
優しく揺るぎない光を見つけたかのようだった
(微光摇曳)
彼女の名を思い出した
(拾忆梦回)
その名を叫ぼうとしたが
(欲唤其名)
墨の奔流に私の声は塗りつぶされてしまった
(墨掩吾声)
传记三
長い長い夢から醒めたかのように
(长梦方醒)
絵巻が男の手のから滑り落ちました
(卷坠于地)
こうして、物語は漸く終わりを迎えました
(画中世已尽)
花鳥画に視線を落とした男は
(见卷中花鸟)
懐かしそうに絵巻を撫でました
(不禁长抚轻叹)
「そういうこと…だったのか…」
(原来...如此...)
時の流れを遡り、亡くした人に逢えるとは
(人生漫漫,故人往复)
どれほどの僥倖なのか
(何其有幸)
男が我に返った時には、館は既に閉まっておりました
(恍然回首,画馆早已闭市)
絵巻を抱えて離れていく男の背を夕日が照らしておりました
(斜晖映人)
辺りが夜の闇に包まれていく中
(暮色被发)
彼の髪は墨によってだんだんと黒く染められていきました
(银丝缠墨)
それは、絵師の最後のひとなすりでした
(此为画者封笔之作)
窓の外に青い竹の葉がざわめき
(窗外青竹)
遠くには、雪に包まれた景色が広がっております
(远山戴雪)
彼女は俯き、思いを巡らせました
(沉吟思至)
そして絵の右下に言葉を書き記しました
(题词记之)
「いつか訪れる、再会の日のために」
(花落未有时,人约黄昏后)