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日本小6课文:看《鸟兽戏画》【久我Masahi的日语课堂】#84

2021-01-24 19:07 作者:久我まさひ  | 我要投稿

『鳥獣戯画』を読む(看《鸟兽戏画》)

作者:高畑 勲(たかはた いさお)

はっけよい、のこった。秋草の咲き乱れる野で、蛙と兎が相撲をとっている。蛙が外掛け、すかさず兎は足を絡めて返し技。その名はなんと、かわず掛け。おっと、蛙が兎の耳をがぶりと噛んだ。この反則技に、たまらず兎は顔を背け、怯んだところを蛙が—。(干吧,还有余地。在秋草盛开的原野上,青蛙和兔子在相扑。青蛙右脚从外绊兔子的左脚,兔子立刻用脚缠住青蛙的脚内侧反击,其招数竟是河津挂。哎呀,青蛙一口咬住了兔子的耳朵。对于这违规招数,兔子受不了地扭过脸,在其畏缩的时候,青蛙……)

墨一色、抑揚(よくよう)のある線と濃淡だけ、のびのびと見事な筆運び、その気品。皆生き生きと躍動していて、まるで人間みたいに遊んでいる。けれども、こんなに人間くさいのに、何から何まで本物の生き物のまま。耳の先だけがぽちんと黒いのは、白い冬毛の北国の野兎。蛙は殿様蛙(とのさまがえる)。まだら模様があって、いく筋か背中が盛り上がっている。ただの空想ではなく、ちゃんと動物を観察したうえで、骨格も、手足も、毛並みも、ほぼ正確にしっかりと描いている。だから、この絵を見ると、さっきまで四本足で駆けたり飛び跳ねたりしていた本当の兎や蛙達が、今ひょいと立って遊び始めたのだとしか思えない。(只是用清一色的墨色,描绘出抑扬顿挫的线条和颜色浓淡,运笔悠然自得,风韵高雅。全都栩栩如生,如同人类一样在玩耍。然而,明明如此像人类,但是从头到脚依旧是真正的动物。只有耳朵尖端有一点黑色的是北国的白绒毛野兔。青蛙是黑斑蛙。身上有斑纹,背上有几条纹理。这不只是画者的假想,是认真观察动物之后,几乎正确地画出了骨骼、手脚和毛色。因此,在看这幅画的时候,方才还在用四只脚奔跑跳跃的真正的兔子和青蛙们,只觉得现在看上去就像站起来玩耍一样。)

この絵は、『鳥獣人物戯画』甲(こう)巻、通称『鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)』の一場面。『鳥獣戯画』は、「漫画の祖」とも言われる国宝の絵巻物だ。なぜ漫画の祖と呼ばれているのか、この一場面を見ただけでも分かる。線のみで描かれ、大きさが違うはずの兎と蛙が相撲をとっている。どこか、おかしくて、面白い。すごく上手だけれど、確かに漫画みたいだ。でも、それだけではない。試しに、ぱっとベージをめくってごらん。(这幅画是《鸟兽人物戏画》甲巻,通称《鸟兽戏画》的一个画面。《鸟兽戏画》是被称作“漫画之祖”的国宝画卷。为什么被称作漫画之祖呢,只看这一画面也能明白。只用线条画出的本应该大小不一的兔子和青蛙在相扑。有点奇妙有趣。虽然画得很好,但确实像漫画。不过,不只是这点。试着一下子翻页吧。)

どうだい。蛙が兎を投げ飛ばしたように動いて見えただろう。アニメの原理と同じだね。『鳥獣戯画』は、漫画だけでなく、アニメの祖でもあるのだ。漫画ならコマ割りをすればいいし、紙芝居でも、こんな風に絵をさっと引き抜けば、同じことが出来る。それぞれ手法は違うけれど、どれも、動きを生み出したり、場面を上手く転換したりして、時間を前へと進めながら、お話を語っていく。それを、『鳥獣戯画』などの絵巻物では、長い紙に絵を連続して描くことでやった。この二枚の絵も、本当は繋がっているのを、分かり易いように、わざと切り離して見てもらったのだ。実際に絵巻物を手にして、右から左へと巻きながら見ていけば、取っ組み合っていた蛙が兎を投げ飛ばしたように感じられる。(如何?能看到青蛙把兔子扔出去一样的动作吧?这和动画的原理一样吧。《鸟兽戏画》不只是漫画,也是动画之祖。漫画的话,画网格线就行了,连环画剧也是,像这样把画一下子抽出,能达到一样的目的。虽然手法不一,但是都可以产生动作,很好地转换画面,随着时间流逝讲故事。《鸟兽戏画》等画卷则是在长纸上将画连续地画出。为了容易地理解这两幅画其实也是有关联的,特地分开看。实际拿着画卷,从右到左边卷边看的话,能感觉到扭打在一起的青蛙把兔子扔出去一样。)

もう少し詳しく絵を見てみよう。まず、兎を投げ飛ばした蛙の口から線が出ているのに気がついたかな。一体これはなんだろう。煙かな、それとも息かな。ポーズだけでなく、目と口の描き方で、蛙の絵には、投げ飛ばした途端の激しい気合いがこもっていることが分かるね。そう、きっとこれは、「ええい!」とか、「ゲロロッ」とか、気合いの声なのではないか。まるで漫画の吹き出しと同じようなことを、こんな昔からやっているのだ。(再稍微仔细地看一下这幅画。首先,注意到把兔子扔出去的青蛙的口中有线出来吗?这到底是什么呢?是烟吗,还是气息?不只是姿势,通过眼睛和嘴的画法,能明白青蛙把兔子扔出去的那一刻充满了激烈的气势。没错,从青蛙口中出来的线一定是“呀!”或者“呱呱呱”的吆喝声吧。从如此久的以前开始就有漫画对白框似的东西了。)

もんどりうって転がった兎の、背中や右足の線。勢いがあって、絵が止まっていない。動きがある。しかも、投げられたのに目も口も笑っている。それがはっきりと分かる。そう言えば、前の絵の、応援していた兎達も笑っていた。ほんのちょっとした筆さばきだけで、見事にそれを表現している。大したものだ。では、なぜ、兎達は笑っていたのだろうか。蛙と兎は仲良しで、この相撲も、対立や真剣勝負を描いているのではなく、蛙の狡を含め、あくまでも和気藹々とした遊びだからに違いない。(栽跟头的兔子的背和右脚的线蕴含气势,画有动作,没有停下来。而且显而易见的是,兔子明明被扔出去了,眼睛和嘴却在笑。说起来,前面的画中应援的兔子们也在笑。只用笔稍微处理了一点,便巧妙地将此表现了出来。非常厉害。那么,为什么兔子们在笑呢?一定是因为青蛙和兔子很要好,这场相扑也不是对立的正式比赛,而是包含了青蛙的狡猾,只是和和气气的游戏。)

絵巻の絵は、繰り広げるにつれて、右から左へと時間が流れていく。ではもう一度、この場面の全体を見てみよう。まず、「おいおい、それはないよ」と、笑いながら抗議する応援の兎が出てきて、その先を見ると、相撲の蛙が兎の耳を噛んでいる。そして、その蛙が激しい気合いとともに兎を投げ飛ばすと、兎は応援蛙達の足元に転がって、三匹の蛙はそれに反応する。一枚の絵だからと言って、ある一瞬を捕らえているのではなく、次々と時間が流れていることが分かるだろう。この三匹の応援蛙のポーズと表情もまた、実に素晴らしい。それぞれが、どういう気分を表現しているのか、今度は君達が考える番だ。(随着画卷的画展开,时间从右到左地流逝。那么再看一下这个画面的整体。首先映入眼帘的是“喂喂,不带这样的吧”应援的兔子笑着抗议,往它们前面看去,相扑的青蛙咬住兔子的耳朵。然后这只青蛙用很激烈的气势把兔子扔出去,于是兔子滚到了应援青蛙们的脚边,三只青蛙对此作出反应。虽说只有一幅画,但是可以明白并不是捕捉了某一瞬间,而是时间在不断地流逝吧?这三只应援青蛙的姿势和表情也非常精彩。分别表现出了他们各自的何种心情呢,这次换你们来考虑了。)

この絵巻が作られたのは、今から八百五十年ほど前、平安時代の終わり、平家が天下を取ろうとしていた頃だ。『鳥獣戯画』だけではない。この時代には、ほかにもとびきり優れた絵巻がいくつも制作され、上手な絵と言葉で、長い物語を実に生き生きと語っている。そして、これら絵巻物に始まり、江戸時代には、絵本(絵入り読み物)や写し絵(幻灯芝居)、昭和時代には、紙芝居、漫画やアニメーションが登場し、子供だけでなく、大人も多いに楽しませてきた。十二世紀から今日まで、言葉だけでなく絵の力を使って物語を語るものが、途切れることなく続いているのは、日本文化の大きな特色なのだ。(这幅画卷画于迄今850年前左右的平安时代末,平家准备夺取天下的时候。不只是《鸟兽戏画》。这个时代还有其它的一些非常卓越的画卷,用出色的画和语言非常生动地讲述很长的故事。并且,从这些画卷开始,江户时代是绘本(有画的读物)和剪影画(幻灯剧),昭和时代是连环画剧,漫画和动画登场,不只是孩子,让很多大人也感到愉快。从12世纪开始迄今,不间断地持续着不只是用语言,还用画的力量来讲述故事,这是日本文化很大的特色。)

十二世紀という大昔に、まるで漫画やアニメのような、こんなに楽しく、とびきりモダンな絵巻物が生み出されたとは、なんと素敵で驚くべきことだろう。しかも、筆で描かれた一つ一つの絵が、実に自然でのびのびしている。描いた人はきっと、何物にも囚われない、自由な心を持っていたに違いない。世界を見渡しても、その頃の絵で、これほど自由闊達なものはどこにも見つかっていない。描かれてから八百五十年、祖先達は、幾多の変転や火災のたびに救い出し、そのせいで一部が失われたり破れたりしたにせよ、この絵巻物を大切に保存し、私達に伝えれくれた。『鳥獣戯画』は、だから、国宝であるだけでなく、人類の宝なのだ。(很久以前的12世纪,出现了仿佛是漫画和动画一样,如此有趣、非常新式的画卷,多么绝妙惊人。而且,用笔画出的一幅幅的画,非常自然无拘无束。画者一定不被任何东西束缚,有着一颗自由的心。就算纵观世界,这个时期的画中,哪里都没有找到如此自由豁达的作品。画卷画成之后的850年,祖先们从无数的变化和火灾中将画卷救出,尽管画卷因此有一部分损失,祖先们将画卷珍重地保存了下来,然后传给了我们。因此《鸟兽戏画》不只是国宝,也是人类的宝物。)

词汇

はっけよい:相扑时裁判让两个力士开始动作的吆喝声,干吧、上吧、开始吧

のこった:相扑场地上还有余地

外掛け(そとがけ):相扑招数,用右(左)脚从外绊对方的左(右)脚

かわず掛け:相扑招数,单手缠住对方的脖子,用与手同侧的脚缠住对方的腿内侧,让其往后倒

怯む(ひるむ):畏惧、害怕;(手足)发软、麻痹

繰り広げる(くりひろげる):展开、打开;进行;开展

作业

1.读课文

2.思考课文相关问题:

3.完成汉字相关练习:


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