10-2 战败日断想——倾听、再倾听
10-2 战败日断想——倾听、再倾听
終戦の日に考える もっと、耳を澄ませて
在战败日的思考,要更加 侧耳倾听
道端であおむけになっているセミをみつけ、何かでつついたら、急にジジジなどと音を発して飛び立ち、ちょっと肝をつぶした-。そんな経験、ありませんか。
在路边发现了仰卧着的蝉,用什么东西啄了一下,突然发出吱吱的声音然后飞走了,一下子被吓到了。这样的经历是否有过呢?
蟬声といえば、外国の人に多いらしい「騒音」扱いも分からぬではありませんが、わが国では、そも「音」よりは「声」と聞き、夏の風物詩として古くから詩歌の題材にもなっています。確かに、ただ聞けば音の洪水。でも、じっと耳を澄ませていると、何か懸命に言おうとしている「声」に聞こえてきます。
说到蝉鸣,对外国人而言多当作是“噪音”也不是不明白,但在日本,比起自然的 “声音”更是发出“声音”,作为夏天的代表物,自古以来就成为诗歌的题材。确实,只是听声的话就是声音的洪水。但是,一动不动地侧耳倾听的话,就会听到拼命想表达什么的“声音”。
一九四五年の八月十五日、やはり、セミの声がうるさいほどだったといいます。事実、四一年の夏には、「日米が対戦すれば必ず日本は負ける」との予測が出されたが、時の権力機構は耳を貸さなかった。
一九四五年的八月十五日,果然蝉的声音可以说很吵。事实上,在41年的夏天,有预测说“日美对战的话日本必输”,但是当时的领导层却不听。
ここで連想したのは、岸田文雄首相がアピールしてきた「聞く力」という言葉です。
在这里联想到的是,岸田文雄首相呼吁的“聆听能力”这个词。
自説と異なる主張や、「空気」におもねらぬ意見にもしっかりと耳を傾け、少数者の切実な声にも耳を澄まして、判断に生かす。それが「聞く力」でしょう。権力者には必須の大事な力でしょうが、「敵基地攻撃能力」の保有や、国内総生産(GDP)比2%という「異次元」の防衛費増額へとひた走る首相のそれは、どうも怪しい。
认真倾听与自己意见不同的主张和不考虑“气氛”的意见,倾听少数人真实的声音,在判断中发挥作用。那就是“聆听能力”吧。对于权力者来说,这是必要力量,但是对于拥有“敌方基地攻击能力”和国内生产总值(GDP)占比2%的“不同次元”自卫队经费增加的首相来说,这是很奇怪的。
異論に耳を傾けてこその「聞く力」ですが、そもそも首相方針である「増税による防衛力増強」についてとなれば、大半(五月の共同通信調査では80%)が不支持なのです。
能够倾听不同意见才是“聆听能力”,说到底关于首相方针的“通过增加税收来提高防御能力”的调查,大部分(五月的共同通信调查中80%)都不支持。
先の大戦の犠牲者は日本人だけで三百十万人。泉下からの声はこう言ってはいないでしょうか。「戦争には近づくな」。もっと、もっと耳を澄ませて、首相にはぜひ、その声を聞きとってほしいのです。
上一次战争的牺牲者仅日本人就有310万人。泉下的声音不是这样说的吗。“不要靠近战争”。我希望首相一定要更加更加地侧耳倾听这样的声音。