【夢小説】MTMTEロディマスと夏祭りに行く話
息抜きも兼ねて、燃料や素材などの補給のため、ロストライト号は一時地球に着陸した。メガトロン、ラチェットやウルトラマグナスなどは船に留守、ドリフトやスキッズなどは車に変形して外で散策なりスラスターのテストなりして、クルーたちは好き好きに過ごしている。 その一方、ロディマスは自室からまったく動こうとしなかった。 イベントや祭りなどにはいの一番に躍起して参加するのがロディマスだった。異常に大人しい彼に普段ならクルーたちは不気味さすら感じるが、今回ばかりは理解を示さざるを得ない。 このロストライト号に乗船しているカウンセラーである唯一の有機生命体、もとい、人類――🌸に、ロディマスは夢中だからだ。 「🌸は可愛いな。ほんと可愛い。あー、可愛い……」 「ろ、ロディマスっ。外に出なくていいの?せっかくの息抜きのチャンスですよ」 「んー、そうだな、息抜き、息抜き……今まさに息を抜いてるんだよな……」 後生大事そうに手のひらに乗せ、ノースパーツやリップパーツを🌸の頭にこすりつけ、ロディマスは🌸を全身全霊で堪能していた。 まさか有機生命体がこんなにも可愛いだなんて。柔らかくていい匂いがして、少しだけ指先でつついてやれば心地いいヘルツのボイスを出してくれる。可愛い🌸、オレの小さな女の子。 「……あっ。ロディマス、いま地球の日付はわかりますか?」 なにかに気づいたようで、🌸は質問を投げかける。ブレインサーキットでその情報を検索すると、すんなりとロディマスは答えを出した。 「ん?あー。たぶん地球暦でいったら7月か8月なんじゃないか?」 すると🌸は目を輝かせ、ぐっと顔をロディマスのフェイスパーツに近づかせた。 「なら、一緒に外に出ましょう!私の故郷、日本というところは今は夏祭りの季節なんです!きっと楽しいですよ!」 🌸に「ナツマツリ」の楽しさを力説され、その目の輝きにロディマスは思わず頭を縦に振った。 「マグナスには――まあ事後報告でいいか。行こう🌸」 「さすがに事前通知したほうがいいのでは……」