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【龙腾网】刘慈欣《三体2 黑暗森林》译者大森望后记

2020-07-14 17:20 作者:龙腾洞观  | 我要投稿

正文翻译

訳者あとがき

大森 望
译者后记
大森望

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あの『三体』は、ほんのプロローグでしかなかった! 地球文明と異星文明が織りなす壮大なドラマはいよいよここからが本番。分量が前作の五割増しになっただけでなく、時間的にも空間的にも桁違いのスケールで想像力の限りを尽くす。三部作の中ではこれが最高傑作との呼び声も高く、実際、エンターテインメントとして図抜けていることはまちがいない。前作を読んで高まりきった読者の期待を裏切らないどころか、予想をはるかに超えるスリルと興奮、恐怖と絶望、歓喜とカタルシス、ロマンスとアクションを満喫させてくれる。

《三体》现在看起来只是序幕!地球文明与外星文明共同构成的盛大戏剧的本篇终于开始上演。《黑暗森林》与前作相比,不仅增加了五成的篇幅,无论在时间还是空间都有着数量级程度的差别,穷尽了想象力的极限。三部曲中本作通常被誉为最高的杰作,事实上毫无疑问,作为娱乐小说相当出众。呈现了远超预想的刺激和兴奋,恐怖和绝望,欢喜与净化,浪漫与动作,之前读过前作而抱有高期待的读者也绝不会失望。

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……と、思わず口上に力が入ったが、お待たせしました。劉慈欣《三体》三部作の第二作、『三体Ⅱ 黒暗森林(こくあんしんりん)』をお届けする。本書は、二〇〇八年五月に中国の重慶出版社より《中国SF基石叢書》の一冊として刊行された『三体Ⅱ 黑暗森林』の、中国語テキスト(後述)からの全訳にあたる。

……不由自主地写了这么多感想,让各位久等了。刘慈欣《三体》三部曲的第二部,《三体2 黑暗森林》在此交付于您。本书基于2008年5月中国重庆出版社发行的《中国SF基石丛书》中的《三体2 黑暗森林》的中文文本,为全译本。

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「この枠組みの中にありとあらゆる趣向をぶちこもうとする、その徹底したサービスぶりは尋常ではない。その点で、この作品は単に中国産のSFというだけにとどまらず、世界文学として読まれる資格を備えている」(毎日新聞、若島正氏)

“打破一切小说定式和创意,带给读者不同寻常的享受。在这种意义上,已经超越了中国科幻文学,具备了作为世界文学来阅读的资格。”(每日新闻,若岛正)

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──という具合(ちなみにこれらの特徴は本書にもそのままあてはまる)。この『三体』は、SF作家?評論家などの投票で決まる年間ランキング「ベストSF2019」海外部門でもダントツの1位を獲得したが、その読者層はSFファン以外にも大きく広がった。ビジネス誌〈ダイヤモンド〉やカルチャー誌〈STUDIO VOICE〉が山西省にある著者の自宅に赴いてインタビューを敢行したり、科学誌〈日経サイエンス〉が「『三体』の科学」なる大特集を組んだり、ふだんはSFを扱わないような媒体もこぞって『三体』をとりあげたのがその証拠。

——大致是这样的点评。(顺便说,这些特点对本书来说也不例外)正是这本《三体》,在由科幻作家·评论家等投票选出的“BEST SF 2019”海外部名列榜首,在科幻爱好者以外的读者群也急速扩大。经济周刊《Diamond》和文化杂志《STUDIO VOICE》远赴山西省的作者家中进行采访;科学杂志《日经科学》设立了“《三体》的科学”专题;平时未曾涉及科幻题材的媒体也不约而同地提到了三体就是证据。

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この『三体』ブームを受けて、2019年10月には、著者の初来日も実現。ハヤカワ国際フォーラムの公開インタビューは台風19号のあおりで中止になったものの、早川書房で開かれた歓迎会では多くの日本人SF作家や翻訳者、編集者らと交流。台風通過後には、埼玉大学創立70周年記念事業?第5回リベラルアーツ連続シンポジウム「Sai-Fi:Science and Fiction SFの想像力×科学技術」に招かれ、藤崎慎吾、上田早夕里の両氏を含むパネリストたちと活発な議論を交わした。

受到《三体》潮的影响,2019年10月,作者初次访问了日本。受到19号台风影响,早川国际论坛的公开采访取消了,但在早川书房召开的欢迎会上,作者与许多日本科幻作家和翻译家,编辑们进行了交流。台风过后,受邀参加在埼玉大学成立70周年纪念活动·第5次文科系列研讨会“夏日:科学与幻想 SF的想象力与科学技术”,与包括藤崎慎吾、上田早夕里在内的出席者们进行了活跃讨论。
(Sai-Fi:英文无释义,有词典解释为源自意大利语,我的夏日。)

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しかし今回、もっとも直接的にオマージュを捧げられているのは、作中でも言及されるアイザック?アシモフの《ファウンデーション》シリーズだろう。いまから数万年後、人類が約二千五百万の惑星に広がった未来を描くこのシリーズの鍵を握るのが、天才的な頭脳と卓越した洞察力を持つ心理歴史学者ハリ?セルダン。人類の未来を独自の数学的な方法で推定し、銀河帝国の崩壊と暗黒時代の到来を予見したセルダンは、その対策として、ふたつのファウンデーションを設立する。

然而,最直接的敬意是献给小说中也有提到的艾萨克·阿西莫夫的《基地》系列的吧。描绘了今后数万年,人类世界扩展到两千五百万行星的未来的这一系列主人公,拥有天才的头脑和卓越洞察力的心理历史学家哈里·谢顿。谢顿自身用数学方法推算人类的未来,预见了银河帝国的崩溃以及黑暗时代的到来,并为应对这个未来建立了两个基地。

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インタビューなどで、往年の〝大きなSF?に対する偏愛を隠さない劉慈欣だが、《三体》三部作には、クラークやアシモフに代表される黄金時代の英米SFや、小松左京に代表される草創期の日本SFのエッセンスがたっぷり詰め込まれている。こうした古めかしいタイプの本格SFは、とうの昔に時代遅れになり、二一世紀の読者には、もっと洗練された現代的なSFでなければ受け入れられない──と、ぼく個人は勝手に思い込んでいたのだが、『三体』の大ヒットがそんな固定観念を木っ端微塵に吹き飛ばしてくれた。黄金時代のSFが持つある意味で野蛮な力は、現代の読者にも強烈なインパクトを与えうる。それを証明したのが『三体』であり、『黒暗森林』『死神永生(ししんえいせい)』と続くこの三部作だろう。『三体』がSFの歴史を大きく動かしたことはまちがいない。

在采访中,刘慈欣毫不掩饰自己对以前“大科幻小说”的偏爱,《三体》三部曲也的确充满了克拉克和阿西莫夫所代表的黄金时代的英美科幻小说,以及小松左京所代表的早期日式科幻的要素。这些经典风格的科幻文学早已过时,二十一世纪的读者只欣赏成熟的现代科幻作品——个人这样以为,《三体》的轰动一时打破了这种刻板印象。黄金时代科幻小说所具有的某种意味来说野蛮的力量,依然能够使现代读者产生强烈的印象。《三体》,以及续作《黑暗森林》、《死神永生》三部曲就是证明。《三体》毫无疑问强烈地撼动了科幻小说史。

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(中略)
(原文此处省略)

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本書の翻訳作業の後半は、新型コロナウイルス禍ともろにぶつかり、テレビやネットで報じられる国内外の終末SFじみた光景が小説の内容と重なって、フィクションと現実の境目が曖昧になる気分を味わった。著者が敬愛する小松左京の『復活の日』が予言的なパンデミックSFとして脚光を浴び、ふたたびベストセラーリスト入りしたのも奇妙な偶然と言うべきか。それもまた、〝大きなSF?の力を示す実例かもしれない。

本书翻译的后半程,我震惊于新冠病毒造成的灾难,电视和网络所报道的末世流科幻小说般的国内外光景正与小说的内容相重合。虚构与现实的界限感觉好像变得模糊了。作者所喜爱的小松左京的《复活之日》作为富有预见的流行科幻小说而再次受到关注,再度登上畅销榜。应该说这也是个奇妙的巧合。或许同样也是显示了“大科幻小说”的力量的现实例子。

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さて、本書の結末で危機紀元は終わりを迎えるが、物語にはまだ続きがある。『黒暗森林』をはるかに超えるものすごいスケールで展開する完結篇『三体Ⅲ 死神永生』の邦訳は、2021年の春ごろ刊行予定。面壁計画の背後で進行していた〝階梯計画?とは? 人類を救った羅輯を待ち受ける皮肉な運命とは? 新たな主人公、程心(チェン?シン)とともに、小説はありえない加速度で飛翔する。実を言うと、三部作の中で個人的にいちばん好きなのがこの『死神永生』。21世紀最高のワイドスクリーン?バロック(波瀾万丈の壮大な本格SFを指す)ではないかと勝手に思っている。お楽しみに。

最后,在本书结尾处迎来了危机纪元的终结,然而故事还在继续。以远超《黑暗森林》的庞大规模展开的完结篇《三体3 死神永生》的日语版预计将在2021年春发行。在面壁计划的背后同时进行的所谓“阶梯计划”究竟是?拯救了人类的罗辑将要遭遇的讽刺命运又是什么?与新的主人公程心一同,小说以超出想象的速度放飞。实话说,三部曲中个人最为喜欢的正是《死神永生》。简直是21世纪最高的巴洛克电影(指波澜万丈的壮阔科幻文学),个人如此认为。敬请期待。

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评论翻译

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「三体Ⅱ」が面白すぎて他のことが書けない

南 光裕

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2020/06/26 16:12

这本科幻小说写的是外星人和三国演义的故事。
我是游戏迷,虽然喜欢阅读,但对书的兴趣超过了对游戏的狂热,这对我来说很少见。
习惯了有画面也有声音,此外什么也不必感受的握着操纵杆的状态,以这种打游戏的方式来放松,从不认为读书可以超过游戏。
然而前作已经忘得差不多的中国科幻小说《三体》做到了。刚刚读了几页,不由得合上书本“啊”地仰望宇宙,想象着在无数光年以外列队的宇宙飞船。
这篇感想含有些许剧透。
并且还没有读完,既没有读后感也没有评论。
如果还在学生时代的话,就会在教室里大喊“这个我喜欢,你也给我读读看”,但是没有这样的地方!在附近大喊的话!就会收到投诉了!所以就写在这里了。对不起。

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2020/06/20 22:59 フォローする
待ちわびた三体の続編『三体Ⅱ 暗黒森林』が発売されたということで、早速駅チカの啓文堂に買いに行きましたよ! 入り口に入ったらすぐに平積みされていて、なんだか嬉しい。
入り口で手を消毒して、暗黒森林の上下巻をスッと平積の上から二冊目を抜き出しレジへ。
昔から、平積みになった本を買うときは、上から二冊目を抜き取ってしまうのよね。どうしても、1番上って抵抗がある。たくさんの人の手に取られたりするし、上にカバンを置く人が居たりするし。立ち読み用の公共物みたいな感覚で新品感が無いのを嫌ってしまう。貧乏くさくてすみません。
あ、平積にされた上にカバンを置く人嫌いです。大嫌い。
それにしても、久しぶりに書店に足を運びましたけど、すっごい混んでるのね。スーパー並に混んでいてビックリ。読書人口が減っているなんて話をよく聞くけど、コロナで行動制限された結果、読書に人が戻っているのだとしたら読書好きとしては嬉しいけれども。
さて、待ちわびましたね。三部作の二作目です。
前作のおさらい
前作は、葉文潔が文化大革命の最中、秘密裏に運用されていた異星人探索基地に配属され、そこで、恒星(太陽)を使って電波を増幅させる方法で、宇宙に向かって「我々を滅ぼしてくれ」とメッセージを送っていた。
その電波を受け取ったのが、地球から最も近い恒星系で、地球人よりも圧倒的に科学を発展させていた三体星人だった。
三体星人の住む惑星には太陽が3つもあり、さらにその3つの恒星の三体運動により環境が安定しないどころか住む惑星の破滅も予想されるような状況だったので、自暴自棄なメッセージを送ってきた地球人を滅ぼして地球に移住しようと計画をした。
とはいえ、いくら科学技術が発達しているとはいえ、アインシュタイン世界の話なので、どんな文明でも光速は超えられない。
三体星人は、自分たちが450年かけて地球に向かう間に、地球人が三体星人を凌ぐ科学力を持つ可能性もある(クラークの「幼年期の終わり」を読んでもわかるが、SF世界の地球人は科学の進歩がすごく早いことで定評がある)ため、それに歯止めをかける必要を感じた。
そこで、三体星人は、改造した陽子である智子を光速で地球へ送り込み、科学技術の発達を撹乱し妨害する事にした。
陽子と智子って誰? というかんじだが、陽子は粒子の「ようし」で、これを11次元から2次元に展開し、2次元上で論理回路を組み込み、コンピューターのようなものに改造したものが智子だ。智恵のある粒子ということで「智子」で、ふりがなにはソフォンと書かれる。
この智子は、量子もつれにした一方を地球に送り、残りの一方を三体星人の手元に残すことで、地球上の必要な情報をリアルタイムに(光速を超えて)三体星人に伝える事ができる。そのため、地球人がなにか気の利いたことをしようとしたら、たちまち地球側の智子を使い、妨害が出来る段取りだ。
ということで、圧倒的な科学力を持った三体星人は、艦隊を組み地球を侵略すべく高速で向かってきており、450年後に地球へ到着する。
それを迎え撃つ地球人は、三体星人が送り込んできた智子のせいで、ありとあらゆる科学の基礎研究に邪魔が入るし、終末思想をもった人々が邪魔をするしでてんやわんやとなってしまった。
地球人手詰まり! 大ピンチだね。ということで、話は暗黒森林に話が繋がります。
前作「三体」は暗黒森林の前フリでしかなかった
暗黒森林では、地球人を滅ぼしに来る三体星人に対応するため、苦肉の策としてうまれた「面壁計画」が進行します。
地球人としては、正攻法で科学力をつけて対抗しようにも、地球に無数に存在する智子が邪魔をして科学技術はまったく進歩しないし、ありとあらゆる活動が三体星人に筒抜けになっている。
しかし、どうやら三体人は、脳波がだだ漏れの種族で、考える=相手に伝わるという生物で、人間が「頭の中だけで考える」ということが理解できないらしい。
その事を知りひらめいた人類は、頭の中だけで三体星人に対抗する作戦を練る事が出来る圧倒的な思考力を持つ人間を選び、その人に世界規模でありとあらゆるリソース(政治も軍事も科学も)にアクセスする特例的な権限を与えることにした。それが面壁計画で、適合者は「面壁者」と呼ばれた。
選ばれた面壁者は4名。それぞれ、元米国国防長官、現職ベネズエラ大統領、脳科学者、天文学者だ。
もう、かなり無茶な設定なのだけど、これを納得させる謎の力量が本作にはあるのが凄い。物語は4名の面壁者により進められるのだが、この4名の作戦がまたスケールがデカくて面白いし、実はあっと驚くラストにつながる伏線にもなっている。地球上の科学力とリソースを目一杯使い切った頭脳戦略ミステリーでもあるのだ。
もうね、とにかく前作を超える規模で「俺の考える面白いSFおしえたる」という著者のイマジネーションが爆発していて、面白いったらありゃしない。いやぁ、楽しい読書体験でした。これだから読書はやめられない。ありがとう劉慈欣。ありがとう、翻訳に携わった皆様、ありがとう週末にもかかわらず読書に没頭させてくれた家族たち。オススメです。

三体续集!远远超过前作并且充满“个人认为最好的科幻小说”感,不仅仅是有趣的《三体2 黑暗森林》
前田英毅

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