与超人气声优北大路ゆき的访谈【BugBug声優STATION第二期】

人気急上昇中の北大路ゆきさんに声優のお仕事について気になるあれこれをたっぷり直撃!!
大反響だった「BugBug声優STATION」が復活!!BugBug3月号で新しく始まった人気声優に直撃するインタビューコーナー「BugBug声優STATION」は、小波すずさんをピックアップして大好評。絶賛発売中の5月号では、待望の第2回を掲載しているぞ。今回インタビューするのは、北大路ゆきさん!!昨年は二桁の美少女ゲームでメインヒロインを担当するなど、近年人気急上昇中なのだ。そんな北大路ゆきさんに声優活動をするきっかけや取り組み方など、モノクロ6ページに渡って色々たっぷり直撃したぞ♪ 気になるロングインタビュー内容を、ダイジェストでお届け!!

声優を目指したきっかけは?
──このインタビューは、いま活躍されている声優さんにいろいろとお話を伺っていこうという企画なのですが……。
北大路:ありがとうございます。なんか「他にももっと話を聞くべき人がおるやろ!!」とか言われちゃいそうですが(笑)。
──いえいえ、北大路さんは去年も大活躍ですから(笑)。よろしくお願いします。
北大路:よろしくお願いします。
──さっそく基本的な質問なのですが、そもそも北大路さんが声優を目指されたきっかけって、どういうものだったのですか?
北大路:すっごくベタなんですけど、小さい頃から漫画やアニメが大好きで、そのままオタクになり……自然と声優さんという存在を知って興味を持ったから、という感じですね。
──なにかきっかけになる作品とかってあったのですか?
北大路:きっかけになる作品というのは特別なかったと思うんです。今のお仕事に繋がっていく流れで言えば、『Fate』シリーズとか『CLANNAD』とか好きでしたね。
──それはゲーム作品ですか?
北大路:いえいえ、最初はアニメきっかけだったんです。『Fate』も『Fate/Zero』が最初で。でも、好きな作品を調べていくうちに、いろいろ出てくるじゃないですか。それで「『Fate/stay night』っていうのもあるのかー」みたいな感じで(笑)。
──18禁ゲームにまでたどり着いてしまった……と。
北大路:自然と受け入れていましたね(笑)。
──それにしても、いきなり『Fate/Zero』が出てくるとは思いませんでした。
北大路:もちろん小さい頃はニチアサのアニメとかを見ていましたよ。でも、確かに同年代の女の子に比べると、深夜アニメに入るのは早かったかもしれませんね。
──それは環境がそうだったということでしょうか?
北大路:そういう面もあるかもしれませんね。物心つく頃にはアニメや漫画が身近にありましたし、親がそういうものを規制するような家ではなかったですし。
──そういう中で、声優という存在を意識するのも、比較的早かったわけですね。
北大路:そうですね。でも、アニメや漫画だけじゃないんですよ。小説を読むのも好きでしたし、映画や舞台を観るのも好きでした。そういう中で、お芝居をすることに対しての憧れが高まっていったんです。その中で選んだのが声優だったということですね。
──なるほど。そんな北大路さんですが、声優になるために、何かされていたことなどはあったのですか?
北大路:学生時代は特になかったんですよ。ネットに自分の声を録音してアップするようなことはやっていましたけど、今で言う「バズる」みたいなことは全くなく。元々教室の隅で埃食ってるようなコミュ障だったので、趣味の合う人たちときゃいきゃいオタクな話をしてばかりいました(笑)。
──BugBug読者の中には共感を覚える人が多そうなエピソードですね(笑)。
北大路:それで高校を卒業して上京するんです。地元にも劇団はあったんですが、自分のやりたいことができる場所じゃなかったんですね。声優になるためには東京に出るしかない!! と思ったんです。それで声優としての勉強を始めて、という感じですね。

デビューは『PRIMAL×HEARTS2』のモブキャラから
──その後、声優としての活動を始められるわけですが、当初から「18禁ゲームの声優」というお仕事は念頭にあったのでしょうか?
北大路:そうですね、そういったゲームがあるのも知っていましたし、いつかやれたらいいなと思っていました。
──先ほどの『Fate/stay night』の時も思いましたが、いろいろ調べられる方なんですね。
北大路:やっぱりちゃんと調べてからじゃないと、決断できませんよね。そこはインターネットオタクの本領発揮でした(笑)。『CLANNAD』も調べたらKeyが18禁ソフトを出しているってすぐに分かりますしね。
──確かにそうですね。そうして18禁作品でも声優デビューされるわけですが、お仕事はすぐに来たのですか?
北大路:最初のお仕事がま~まれぇどさんの『PRIMAL×HEARTS2』ですから2015年なんですよね。なので1年間くらい勉強して、という感じですね。割と早くに現場に出させていただいたと思っています。
──『PRIMAL×HEARTS2』ではモブキャラだったわけですが、収録に臨んだ時のことを覚えていらっしゃいますか?
北大路:もう、めっちゃ緊張していました(笑)。緊張もしましたし、その時は1キャラで、セリフも2~3個くらいだったんですが、本当に嬉しくて、何度も練習して収録に臨みました。それと、これは今振り返って思うことなんですが、みなさん、「現場は勉強になる」って言われますけど、それは実感しました。もちろんレッスンも身につくものは少なくないですし、それがあったからお仕事をいただけたと思うんですけど、1回の現場から得るものって、すごく大きいんですよ。なのでいっぱい現場に出られることは本当に大切なんだなって思います。
──ここから2017年くらいまではサブキャラなどでの出演が多いのですが、出演作品のメーカーを見ると、その後にメインとして出演されているところが多かったりするんですよね。
北大路:そうなんです。モブで出していただいて、サブキャラで呼んでもらって、そしてメインヒロインってパターンが結構多いのは、本当にありがたいなあって思っています。
──こうしてみると、HOOKSOFTやSMEEにその傾向が見られますね(笑)。
北大路:HOOKSOFTさんの『Amenity's Life -アメニティーズ ライフ-』ではモブキャラだったのが、翌年はSMEEさんの『Making*Lovers』でサブキャラをいただいて、その後に『HaremKingdom -ハーレムキングダム-』(SMEE)や『放課後シンデレラ』(HOOKSOFT)でメインをやらせていただいていますから。本当にありがたいです。
──北大路さんとしても、この時期にサブキャラなどを沢山演じられたのはプラスになっているわけですね。
北大路:そうですね。特に『Making*Lovers』の朱里ちゃんは、ヒロインという立ち位置ではできない立ち回り—テンションと勢いでお話を進めていく役だったので、いただいたときは正直「私、これできるのかな」って思ったんです。でも「私がやるって言われたからいいんだよ!!」と開き直って、汗だくになりながらやっていくうちに、自分の中でも何かがふっ切れた……そんな役でしたね。だからこの時期の自分の中でも、大事なお仕事だったと思っています。
──サブキャラならではの楽しさということでしょうか。
北大路:もちろんモブキャラも楽しいんですよ。立ち絵もなにもないから、自由に表現できるんですよ。でも、サブヒロインには絵があって設定があって、その中でお芝居をする楽しさっていうのがあるんですよね。そういうところに目覚めていった時期だったと思います。

転機となる『推しラブ』との出会い
──そのような経験を積み重ねる中で、2018年に『雲上のフェアリーテイル』(COSMIC CUTE)で初めてのヒロイン役を担当されます。これはオーディションだったのですか?
北大路:いえ、きっとどなたかが推してくれたんだと思います。本当にありがたいです。
──役が決まったと聞いた時は、どんなお気持ちでしたか?
北大路:当時、2000ワードとかの収録を経験したことがなかったので不安でした。でも、やっぱり嬉しいのが一番でしたね。「この子、私が演じていいんだ」って感じで。なので「私史上一番かわいい常盤木雪ちゃんを世に送り出そう」って気持ちでした。いま聴くと……もう5年も前の作品なので「今ならこう演じるかも」と思うんですが、その時の自分の精一杯をやりきった自信はあるので、いまでも『雲上のフェアリーテイル』は皆さんにプレイしてほしい作品です。3月9日にSwitch版が出たばかりですので、ぜひ(笑)。
──この後、2020年に発売された『推しのラブより恋のラブ』(SukeraSomero)は、声優・北大路ゆきにとって一つの転機になった作品なのではないかと思うのですが、そのあたりはいかがでしょう。
北大路:やっぱりファンの中でも『推しのラブより恋のラブ』を私を知るきっかけになったと言ってくれる方は多いですし、ツイッターのフォロワー数も『推しのラブより恋のラブ』の発売後にぐいーんと伸びましたね。私自身も『推しのラブより恋のラブ』の収録のタイミングあたりからお仕事を沢山いただけるようになったので、すごく思い入れのある作品の一つです。
──『推しのラブより恋のラブ』はいわゆる百合ものですよね。そのあたりの難しさや楽しさはありましたか?
北大路:基本的な仕事への取り組み方は他の作品と変わらないんですが、恋愛の相手に声が入っているゲームというのが初めてだったので、相手の反応なども考えて収録しましたね。
──『推しのラブより恋のラブ』では収録だけでなく、ウェブラジオなど、様々な展開がありましたよね。
北大路:そうですそうです。ウェブラジオはゲームで共演した猫村ゆきちゃんと一緒だったんですが、ものすごく仲良くなれました。ゲーム発売後にはドラマCDも発表されましたし、収録だけじゃなく、ゲーム発売後も長く付き合うことができた作品になりましたね。先日、発売3周年になったんですが、コラボカフェだったり、猫村ゆきちゃんと二人で3周年記念パーティーをしたりしました。こういう大切な作品があることは本当にありがたいなあって思いますし、これからも私を助けてくれる作品になると思います。
──二人で記念パーティーなんて、ファンにはたまらない話題ですよね(笑)。
北大路:個人的にお祝いしただけなんですけどね(笑)。でも確かに、百合作品だからこそ、ゲーム以外でも仲良くしていてほしいみたいな気持ちはあるのかなって思います。私も猫村ゆきちゃんも「恋とあくる、尊い」みたいなオタクマインドを持っているのでお祝いとかやっちゃうんですけど(笑)。
──確かにお二人が仲がいいと、ファンも嬉しいでしょうね。先日ウェブラジオでも猫村ゆきさんが仲のいい声優さんに北大路さんを挙げられていましたし。
北大路:その番組、聴きました(笑)。お互い、どの番組で言ったとか報告しあっちゃうんですよね(笑)。

小倉結衣さんは声優の師匠!?
──さて、2022年には『ホームメイドスイートピー』や『FLIP*FLOP 〜INNOCENCE OVERCLOCK〜』で、生配信に出演されていたりもしましたよね。こういったお仕事とは、北大路さんの中ではいかがなのでしょう。
北大路:楽しいんですけど、得意ではないので(笑)。
──そんなこともないと思うのですが(笑)。
北大路:いえいえ。他の方を見ていると、みなさん話したいことがまとまっていて、伝えるべきことを話し、進行も上手にこなし……プロって本当にすごいなあって思います(笑)。私はどうしてもお客さんみたいになってしまうので。
──配信系のお仕事で印象に残っているものはありますか?
北大路:すぐ猫村ゆきちゃんを出しちゃって申し訳ないんですけど(笑)、『推しのラブより恋のラブ』の「押してダメならもっと推せ!Radio」は特別かもしれません。にゃんちゃんが全部進行をしてくれて、私は楽しく自由にしゃべっているだけなので、よくないな、ちゃんとしないとなって思うんですけどね(笑)。
──いえいえ、ラジオや配信には、出演者にも役割がありますから、自由にしゃべる人も大事ですよ(笑)。
北大路:ありがとうございます。あとは作品関連ではないのですが、小倉結衣さんの『のののの中』に出させていただいたのは、とても楽しかったですね。実は小倉結衣さんに声優のお勉強をさせていただく機会があって、勝手に師匠と呼ばせていただいています。
──師匠だったんですか!?
北大路:仕事の相談はもちろんですが、それ以外でもいろいろと話を聞いてくれる、とても頼りになる先輩です。
──そういう関係の先輩がいるって大事ですね。声優さん同士の繋がりは、結構多いのですか?
北大路:え? どうなんだろう……多くはないと思います。ゲームの場合、収録先でゆっくりお会いする機会って、それほど多くないですから。小倉結衣さんとはたまたまお仕事先で一緒になる機会があって、その時にいろいろお話させていただけたんですけど。
──声優以外のお仕事としては、今年の2月に『SMEE Vocal Cover Collection Vol.6 北大路ゆき』というアルバムが発売になりました。
北大路:『SMEE Vocal Cover Collection Vol.6 北大路ゆき』はSMEEさんのゲーム主題歌をカバーしたアルバムなんですけど、音域も広くて、プロの歌手の方の凄さを実感しました。レコーディングは去年だったんですけど、去年はもう1曲、『FLIP*FLOP 〜RAMBLING OVERRUN〜』のED曲もカバーしたんですよ。
──ああ、「イオちゃん大好きBOX」に収録されていた曲ですね。
北大路:歌のレコーディングはまだ経験が少ないので、どちらも一生懸命準備しました。
──どちらもファンの評判は上々と伺っています。
北大路:ありがとうございます。SMEEさんの曲もフリフロの曲も6曲とも素敵な楽曲で、私も歌えてよかったなあって思っています。
──実は『推しのラブより恋のラブ』でも歌われているんですよね。
北大路:はい。ED曲の恋ちゃんバージョンと、あくると恋のデュエットソングを歌っています。デュエットソングはキャラソンなんですけど、ED曲も恋ちゃんの心情にぴったりの曲で。2曲ともキャラソンのような振り切った感じが楽しかったです。なのでキャラソンももっと歌っていきたいです。
──お仕事をされるメーカーには期待したいところですね。2023年もすでに出演作がリリースされていますが、今年もお忙しくなりそうですか?
北大路:お忙しくなりたいでーす、お仕事お待ちしておりまーす(笑)。

女装男子役にチャレンジしてみたい
──今日お話を伺っている中でも様々な役を演じられているのが改めて分かったわけですが、今後「こんなキャラを演じてみたい」というようなものはありますか?
北大路:そうですねえ……女装男子とかやってみたいです。
──女装男子だとメーカーも絞られてきてしまいそうですが(笑)。
北大路:ぜひよろしくお願いします。
──改めてお聞きしますが、美少女ゲーム声優として収録に臨む際に大切にしていることを教えてください。
北大路:これはマインド的なことになるんですが……美少女ゲームのヒロインはセリフが多くて、その全部を大切に演じるというのは大事なことです。その上で、それぞれのシーンごとに、どこを一番見せたいのかというのは、常に意識していきたいんです。メーカーさんの演出やシナリオライターさんが台本に込めた想いと毎回向かい合って、作品に関わっていくということを大切にしていきたいですね。
──なるほど。
北大路:ファンの方、ユーザーさんから見れば、声優は作品の顔として認識されているのかもしれませんし、それはそれで間違っているとは思っていません。ただ、私は、作品はみんなで作っているものだと思っているし、メーカーのスタッフさんたちが命を込めたゲーム作品に声優という立場で一部を担わせていただいていると考えています。こういう言い方を許していただけると嬉しいんですが、メーカーのスタッフさんと一緒に作品を作る仲間でありたいんです。これからもその気持ちを忘れずに、いち作品いち作品、ちゃんと向き合って関わっていきたいなと思っています。

原文章来源:https://www.bugbug.news/b_game/117008/