欢迎光临散文网 会员登陆 & 注册

大正ロマンス—恋愛

2023-07-02 12:00 作者:启东作业本  | 我要投稿

FROM https://monogatary.com/episode/78170 仅限于个人学习与欣赏。 お題:【YOASOBI】東京、二人の波形 千代子ちゃん 元気にしてる?僕は今日やっと期末試験が終わったよ。あとは夏休みを待つだけ。 千代子ちゃんのことだから、きっと期末試験ってなに?そっちの時代の夏休みってどんな感じなの?って興味津々なんだろうな。 学校で習ったことをどれくらい覚えてるか試されるのが期末試験。今回の範囲が江戸時代までだったから、秋からは千代子ちゃんの時代のことも勉強するはずだよ。 夏休みは一か月くらいで、宿題も多いし部活動もあったりで結構忙しいかな。友達と遊ぶのは超楽しいんだけどね! ていうか、僕の名前の読み方分からないって今更すぎるでしょ(笑) ときと、って読むんだよ。珍しい名前だけど気に入ってる。 僕は受験生だから希望の高校に行けるように勉強しないとだけど、千代子ちゃんとの手紙が息抜きになってて本当に助かってる。ありがとね。 時翔より 2023年、夏。 数か月前から僕は大正時代に生きる女の子と手紙のやりとりをしている。 配達などの詳しい仕組みは分からないけど僕は彼女が本当に大正時代に生きていると信じていて、この手紙で少しでも日本史の勉強が楽になればと続けている。 ...いや、実際は彼女とのやりとりが楽しいから続けているというのが本音だ。 男子校に通う僕にとって彼女からの手紙は何というかもう、本当に素晴らしいものなのだ。彼女の紡ぐ言葉は美しく優しい。初恋が大正時代の女の子。なんか超ロマンチックじゃん。これが大正ロマンというやつなのか。違うか。 このことは信じてもらえないだろうから誰にも言ってない。彼女もそうらしい。 これは二人だけの秘密だ。そう思うと彼女からの手紙が一層待ち遠しくなった。 時翔くん お手紙ありがとう。 ごめんごめん、名前の読み方を聞くきっかけが無かったの。ときと、って読むんだね、とっても素敵な響き。 期末試験のことも夏休みのことも、私が気になること全部分かってくれていて嬉しい。 夏休み、お勉強頑張ってね。私も時翔くんからのお手紙を糧に毎日家事と弟たちのお世話頑張るよ。秋から学ぶこの時代のこと、私も知りたいなあ。でも知ってしまったらこれからの人生楽しくないよね。頭の中で、これからのこと、それから時翔くんのいる時代の事を想像して楽しむね。 今日ね、お洒落して友達と銀座通りへ出かけてきたの。真っ赤な口紅を引いたきれいなお姉さんが沢山いて、私も何年かしたらあんなふうになるんだって決めた。きれいになって時翔くんに会ってみたいなあ、なんて。 千代子より 彼女が僕に手紙を出したきっかけについて聞いたことがある。 ふと思い立って、彼女は百年後の東京の街並みや文明のことについてあれこれ想像を膨らませ、紙に書いてみたらしい。 用があってその場を離れたら紙は消えていた。誰かが裏紙にでも使ったのかな、と彼女はあまり気にも留めずそのことはすっかり忘れていた。 百年後の未来から返事が届くまでは。 宛先も送り主も書かれていない紙が勉強机に置いてあった。開いてみたら「百年後」というタイトルが見え、下には何だかよくわからないことが箇条書きで書かれていた。 弟がふざけて置いたのか、と思ったが百年後という割にはすでに存在しているものも書かれており(「勝手にお洋服を洗ってくれる機械ができている」というのはきっと洗濯機のことだろう)、心底訳が分からなかった。 でも書いてあることが面白くて、僕はその紙の裏に今存在する物、しない物を答え合わせのように書いた。 それがまた、いつの間にか時を超えて大正時代まで届けられたというわけだ。 千代子ちゃん 大人になった千代子ちゃん、綺麗なんだろうなあ。僕たちもあと5年たったら大人だね。 先のこと知りたくないって言うけどさ、僕からの最初の手紙でこれから発明される物とかだいたい分かっちゃったでしょ(笑) 長生きして、洗濯機使ってみてよ。絶対感動するから。 それよりさ、千代子ちゃんがめちゃくちゃ長生きしたら小さい頃の僕に会えるのかな? 同じ東京住みだし、可能性は無くはないよね。 僕も一目でいいから会いたいな。 時翔より 一目でいいから会いたい。好きだから。 最後の言葉は書かずに飲み込んだ。 純粋に時代を超えた文通が面白くて僕に手紙を送ってくれる彼女に、そんなことを突然伝えたらさすがに引かれてしまう。 手紙はいつも書いてからきっちり10日で彼女に届く。逆も同じ。 だからいくらすぐに返事を書いても届くのには時間がかかる。 手紙じゃなくて彼女にスマホを届けてくれたら良いのに。 そしたら毎日やりとりができるし、声も聞ける。画面越しに笑い合うことだってできるだろう。 そういえば彼女は色々な機械の発明に納得していたけれど、スマホについてだけは全く理解も想像もできないと言っていた。 当たり前か。毎日使ってる僕ですらさっぱり仕組みが分からないのだから。 時翔くん お手紙ありがとう。 たしかに私もう色んなこと知っちゃったね。洗濯機使ってみたいし、エアコンだっけ、そんなものがあったら家から出なくなっちゃいそう。未来にはこんなものができてるんだよって、みんなに言って自慢したいけど絶対信じてもらえないよね、なんだか悔しい。 時翔くんに会えるくらいまで絶対長生きするよ。約束。 時翔くんに会えたら伝えたいと思ってたことがあるんだけど、もう今ここに書いてもいいかな。 時翔くん、好きだよ。 すごくすごく会いたい。 時翔くんと手を繋いで、東京のまちを歩いてみたい。 そのためならいつの時代にだって行くから。 ごめんね急にこんなこと言って。気持ち悪いよね。こんな手紙捨ててくれていいよ。返事も無理に書かなくていい。ただ伝えたかったの。 千代子より 彼女からそんな手紙が届き、僕が嬉しさのあまり絶叫して母に怒られたのは夏休み最終日のことだった。 いつもうるさい小学生の弟が山積みの宿題のおかげで静かだから、僕の叫びが余計に響いたのだろう。 日が暮れる。もう夏が終わる。 その日の夜、僕は晩御飯を食べ終えて父の見ているニュース番組をぼんやり眺めていた。 そろそろ部屋に戻って明日の準備でもしよう、そう思って立ち上がろうとしたとき、アナウンサーの言葉を聞いて僕の頭は真っ白になった。 「関東大震災の日から、明日で100年を迎えます」 関東大震災。日本史が苦手な僕でも知っている未曽有の大災害だ。 慌ててスマホを取り出し、関東大震災を検索する。 1923年9月1日発生。死者およそ10万5千人、うち東京は7万人。 ...大丈夫、まだ彼女が巻き込まれると決まったわけじゃない。そう信じようとすればするほど涙が止まらなくなった。今からでもどこか遠くに逃げるよう手紙を書こう。告白の返事なんて今はどうでも良かった。どうか奇跡が起きて、一分一秒でも早くこの手紙が彼女のもとへ届きますように。届くまで10日もいらないでしょ。神さまお願い、なんでもするから。 千代子ちゃん お願いがあります。今すぐできるだけ遠くに向かってください。大切な人たちを連れて。 明日、信じられないくらい大きな地震が東京を襲います。 落ち着いたらまた手紙をください。いつまでも待ってます。 時翔より 時は過ぎ、季節はすっかり冬になった。 あれ以来彼女からは何の音沙汰もない。 何度か僕から手紙を書いてみたが、それを彼女に送ることはもうできなくなっていた。 窓の外の雪を眺めながら日本史の問題集を解く。関東大震災は1923年。あの日以来この年号を忘れたことはない。でももう何の役にも立たない。 何でもっと早く気付けなかったんだろう。 僕は何度も自分を責めた。 中学を卒業し、高校生になった。 梅雨もようやく明けようとしているある雨の日、僕はクラスで親しくなった友人の家に遊びに行った。 彼の家に着くと優しそうなおじいちゃんが出迎えてくれた。 「友達の時翔くん。時を翔けるって書くんだよ、かっこいいよね。」 そう友人に紹介され、おじゃまします、と会釈をすると、 「時翔くん...ようこそ、ゆっくりしていってね。」 と少し驚いたような顔でそう言われた。 帰り際、僕はおじいちゃんから一枚の紙を手渡された。 家に帰るまで待ちきれずに道端で傘を差したままそれを開くと、そこには見覚えのある、僕がずっと待ち望んでいた字があった。 雨の音が遠のく。僕の心は一瞬であの夏に戻っていた。 時翔くん あの時はお手紙ありがとう。私は震災から奇跡的に生き残って、今こうして長生きできています。 震災に遭って何週間か後に家のあった場所に行ってみたら時翔くんからの手紙が落ちていました。他のものは全部燃えて無くなっていたのに。火が消えてから届いたのかもしれません。 私を助けようとしてくれてありがとう。時翔くんの手紙を読んで涙が止まりませんでした。 私はあんなに勝手に気持ちをぶつけたのに。 すぐに返事を書いたのだけど、もうそちらの時代には届かないみたいでした。だから、息子が時翔くんに巡り合ってくれる奇跡を信じてこの手紙を託します。 そういえば、洗濯機もエアコンもこの目で見ることができました。洗濯機は私が誰よりも先に考えたと勝手に思ってるけどね。他にも時翔くんの言ってた沢山の機械で生活が豊かになりました。 私は病気でもうすぐこの世を去ります。来月で80歳だから、それまでは頑張りたいんだけど。 時翔くん、私たち未来のどこかで会えるよね。楽しみにしています。 千代子より 涙が頬を伝った。あの日とは違う温かい涙だった。 生きていた。彼女はあの震災をくぐり抜けて、憧れていた綺麗なお姉さんになれた。それだけで十分だった。そのうえ最期の時に僕を思い出して手紙を書いてくれたのだ。 スマホと同じ、本人たちにも仕組みがさっぱり分からない文通。 スマホを使ったら色んな場所にいる人と繋がることができるけど、未来には色んな時代の人と繋がることができる機械があったりするのかも。 そんなことをふと考え、僕も彼女のように未来のことについてあれこれ想像を膨らませてみる。 僕も長生きして、お土産話いっぱい持っていくから待っててね、千代子ちゃん。 そう誓うと彼女が微笑んでくれたような気がした。 空を見上げると、いつのまにか雨は止んでいた。 さあ、今年も夏が始まる。 僕は傘をたたみ、大きな一歩を踏み出した。

大正ロマンス—恋愛的评论 (共 条)

分享到微博请遵守国家法律