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【日本中1国语】2#花季淡云的对面

2021-03-27 15:21 作者:久我まさひ  | 我要投稿

花曇りの向こう(花季淡云的对面)

作者:瀬尾(せお) まいこ

「なんや、また気が重そうな顔して。」朝食に味噌汁やら焼き鮭やらを並べながら婆ちゃんが言った。(“怎么了?又是一副郁闷的表情。”奶奶一边将早饭的味增汤和烤鲑鱼等摆在一起,一边说道。)

「胃が痛いんだ。」とお腹を押さえて答える僕に、「そこ、胃じゃなくて腸や。」と婆ちゃんが笑った。(我按着腹部回答道:“我胃痛。”,奶奶则笑道:“那里不是胃是肠。”)

小学校卒業と同時に、僕は婆ちゃんの家に引っ越してきた。転勤が多い父さんは新しい住まいを探すのは勿体無いと、婆ちゃんの家での同居となったのだ。父さんもパートで働く母さんも朝早くから仕事に出てしまうから、朝ご飯から夕方までは婆ちゃんと二人だ。(小学毕业的同时,我搬到了奶奶家。调工作很多的父亲觉得找新住处很浪费,于是在奶奶家居住。父亲和打零工的母亲一大早就出去工作了,因此从早饭到傍晚,只有我和奶奶两人。)

「転校なんて、明生(あきお)、慣れたもんやろ。それに今回は中学入学と同時なんやし、ちょちょいのちょいや。」(“明生,你已经习惯转校了吧?而且这次还是升入中学,小菜一碟吧?”)

「中学入学って言ったって、大体みんな小学校からの仲間なんだ。簡単にいくわけないだろ。」(“虽说是升入中学,但大家基本上是小学时的伙伴。没那么简单。”)

「そんな言(ゆ)うたら、婆ちゃんなんか、こないだパッチワークの展覧会を乗り切ったと思ったら、再来週にはフラダンスの発表会や。次々と困難がやって来る。」婆ちゃんはそう言うと、勢い良く味噌汁を飲んだ。(“你这样说的话,我前阵子克服了拼布展览会,下下周是草裙舞的发表会。困难接连不断。”奶奶如此说道,然后猛地喝下味增汤。)

小学校で二回、それに今回。僕は通算三回も転校をしている。「父さんの仕事の都合」、それだけの理由で、遊び慣れた場所とも気が合う仲間とも、あっさりさよならだ。僕ら子供は、意思と関係なく無理難題をふっかけられる。好き勝手にやっているフラダンスやパッチワークと一緒にされちゃ困る。(小学两次,算上这次,我总计转校了三次。因为“父亲工作关系”,和玩惯了的地方以及合得来的伙伴很干脆地分别了。无关我们孩子的想法,向我们提出过分要求。别把转校和随心所欲去跳的草裙舞、拼布混为一谈。)

「いつまでもぼそぼそ食べてんと、お腹痛いんやったら、梅干し食べとき。」婆ちゃんは僕の皿に梅干しを乗っけると、片付けのために立ち上がった。捻挫に頭痛に腹痛。婆ちゃんは何でも梅干しで良くなると思っている。(“别一直干巴巴地吃,肚子痛的话,吃点梅干。”奶奶将梅干放到了我的盘子上,然后起身去收拾了。奶奶认为扭伤、头痛和腹痛,不管什么,吃点梅干就会好。)


「おはよ。」と呟きながら教室に入ると、同じようなぼそりとした反応が返ってくる。中学生活が始まって三週間。僕にはまだ友達と言えるものはできていない。小学校の時はもう少し簡単だったはずなのに、なかなか上手くいかない。(“早上好。”我嘟哝着进入教室后,别人也一样轻声回应着我。中学生活开始后三周,我还没有结交可以称得上是朋友的人。明明小学时还挺简单的,现在怎么都不顺利。)

「今日も曇りやな。爺ちゃんが花曇りって言ってたけど、四月は意外と天気悪い日が多いねんな。」(“今天也是阴天啊。虽然爷爷说樱花季节,淡云蔽空天气和煦,但是四月意外地天气不好的日子很多呢。”)

座席に着くと、隣の川口君が声をかけてきた。川口君は毎朝、先生が来るまでの間話しかけてくる。けれど、それはいつだって上手く繋がらない。(入座后,旁边的川口君向我搭话道。川口君每天早上,在老师到来之前的这段时间向我搭话。然而,每次都无法顺利地接下去。)

「あ、ああ。そうなんだ。」それで会話は終了。川口君も僕もさっきより空気を持て余して、窓の外を見つめるしかなくなってしまう。(“啊,啊。是吗。”这样就对话结束了。我和川口君比方才更加难以应对这样的气氛,只能注视着窗外。)

「これで桜が全部散ってしまうな。」と言えば良かったとか、「花曇りって何。」と聞けば良かったとか。思いつくのは後になってからだ。晴れることを放棄したようなぼやけた空に、僕は今日も生温い息を吐いた。(如果说了“这下樱花全部凋零了。”就好了,又或者询问“花云是什么?”就好了。我之后才想到接下去的话。我今天也向仿佛是放弃了放晴的朦胧的天空吐出了温暾的气息。)


「こっちこっち、パス。」(“这里这里,传球。”)

か細い雨が降っているせいで、今日の体育はバスケットボールだった。まだ馴染んでない仲間とのチーム競技は、なかなか厄介だ。だけど、僕はバスケットは得意だった。今日は何とかなるかも知れない。僕は俊敏に体を動かした。敵のボールをカットすると、わっと歓声が起こった。チャンスだ。はやる気持ちを抑えて、ドリブルしながら辺りを伺う。ゴール下には皆が溢れているけど、左にずれた山崎君の前だけぽかりと空いている。ここだ。僕は狙いを定めて、鋭いボールを送った。いいパスだったはずだ。ところが、山崎君の手に当たって、ボールはぽとりと落ちた。今日も僅かな取っ掛りはするりと抜け落ちていった。(因为下着细雨,今天的体育课是打篮球。还不熟识的伙伴间的团队比赛,非常棘手。不过,我很擅长篮球。也许今天能有办法应对吧。我敏捷地动着身体。一拦截敌方的球,便响起了“哇”的欢声。这是机会。我抑制住急躁的心情,一边运球一边窥视着周围。球框下虽然聚集着很多人,只有偏向左边的山崎君的前面还空着。就是这里。我瞄准目标,快速将球投去。明明是个不错的传球。然而,球打在山崎君的手上,然后一下子掉落了。今天仅有的一点好开端也一下子毁了。)


「いいねえ、子供は。ぼんやりしとっても、やることが転がってくるんやから。」(“真好啊,小孩子。就算无所事事,也有事情主动上门。”)

明日の野外学習用に向けてお菓子を買うお金をくれるように頼むと、婆ちゃんはうらめしそうに言った。(我请求奶奶给我买明天野外学习用的点心的钱,奶奶有些怨怨道。)

「別に行きたくないけど……。」僕は婆ちゃんがくれた小銭を手にして呟いた。(我接过奶奶给的零钱,嘟哝道:“又不是我想去……”)

「お菓子買いに行こうや。」(“去买点心吧。”)

「駅前に新しくできたスーパーな。あそこなら安いし。」(“车站前新开了超市。那里很便宜。”)

今日の放課後、何人かの男子で盛り上がっていた。「僕も行こうかな。」そう言う隙間はいくつかあって、間もあった。でも、声は出なかった。入学式から何度かのきっかけをやり過ごしていく中で、ハードルは高くなるばかりだった。(今天放学后,几个男生间很热闹。虽然也有几次说“我也去吧。”的机会。但是,我没有出声。从入学式开始,我放过了几次打好关系的机会,现在难度越来越大了。)

「いってらっしゃい、気をつけてな。」婆ちゃんは「大人は待っとっても何もやって来てくれんから、探さんとあかんわ。次は何しようかな。」と地域の文化教室のお知らせを見ながら僕を見送った。(“路上当心。大人就算等也什么都等不到,必须自己找。接着做什么呢?”奶奶一边看着地区文化教室的通知,一边目送我。)

スーパーには皆が居るかも知れないから、僕は駅とは反対方向の小さな駄菓子屋に向かった。「いらっしゃい。」と眼鏡をかけたお爺さんがかすれた声で言うのに、「どうも。」と軽く頭を下げながら、お菓子を探す。この期(ご)に及んで、皆と交換しやすい物がいいな、なんて考えてしまう自分が情けない。(也许大家都在超市,所以我朝车站相反方向的小粗点心店走去。“欢迎光临。”戴着眼镜的爷爷用沙哑的声音说道。我微微低下头回应道:“你好。”然后寻找点心。事到如今,还在考虑方便和大家交换的东西比较好的自己很没出息。)

「ここにも売ってるんだ。」いくつかお菓子をかごに入れた僕は、懐かしいパッケージを見つけ手に取った。昔よく食べた硬い梅干しのお菓子。父さんが好きだったせいで、僕は幼稚園の頃から気に入って食べては、酸っぱいのにと周りを驚かせていた。でも、これじゃ誰も欲しがらないよな。そう思って棚に戻そうとすると、「お、俺もそれ買おうと思ててん。」と声が聞こえた。毎朝聞いている声だ。振り返ると、川口君がいた。(“在这里也有卖啊。”在篮子里放入了几样点心后,我发现了令人怀念的包装,便将其拿起。这是我以前常吃的硬梅干点心。因为父亲很喜欢,所以我从幼儿园起就很喜欢吃,明明很酸,我却喜欢,令周围人觉得很惊讶。但是,这点心谁都不想要吧。如此想道,准备将其放回架子的时候,我听到了“噢,我也想买这个。”的声音。是我每天早上听到的声音。回头望去,是川口君。)

「宮下君も、梅干しのお菓子、好きなんや。」と聞かれて、僕は「酸っぱいけどね。」と頷いた。(“宫下君也喜欢梅干点心啊?”他问道,于是我颔首道:“虽然很酸。”)

「せやねん。酸っぱいのに俺は爺ちゃんが好物やから、しょっちゅう食べてる。」(“是呀。虽然很酸,但是我爷爷很喜欢,所以我也经常吃。”)

「僕も小さい頃から食べてた。」(“我也是从小开始吃的。”)

「そうなんや。」(“是吗?”)

「うん。そう。」(“嗯。是。”)

「そっか。」(“是吗。”)

教室の外で会ったって、相変わらず僕らの会話はたどたどしい。(虽然在教室外遇到,我们之间的对话依旧结结巴巴的。)

「……えっと、明日の野外学習にこれ、持って行こうかな。」(“……那个,明天的野外学习,把这个带去吧?”)

僕が滞りそうな空気を吹っ切るように、お菓子をかごに入れると、「ああ、俺も。疲れた時、梅干し食べるとええって言うし。」と川口君も手に取った。(我为了缓解停滞般的空气,将点心放入篮中,然后川口君也拿起点心道:“啊,我也要。疲惫的时候,吃梅干就会好。”)

川口君と僕はいつもと同じようにぎこちない。ついでに、店を出ると最近続いているぼんやりとした花曇りだ。でも、僕が手に提げた小さな袋の中には甘酸っぱい梅干しがちゃんと入っている。(我和川口君一如既往的对话生硬。离开店后也依旧是最近持续着的朦胧的淡云蔽空的天气。但是,我提着的小袋中好好地放着酸甜的梅干。)

词汇

花曇り(はなぐもり):樱花盛开季节淡云蔽空的天气。作者用这个词形容主角的心情。

気が重い(きがおもい):心情郁闷

ちょちょいのちょい:小菜一碟、轻而易举

ぼそぼそ:小声说话、叽叽咕咕;食物没有水分、干干巴巴

捻挫(ねんざ):扭伤、挫伤

持て余す(もてあます):无法对付、难以处理

か細い(かぼそい):纤细、纤弱、微弱

馴染む(なじむ):熟识、亲密;熟悉、适应、合适;融合

滞る(とどこおる):堵塞、积压;耽搁、迟误、拖欠

提げる(さげる):手提、携带;带着、持有;硬撑

作业

1.读课文

2.思考课文相关问题:

3.完成图片练习:

4.阅读汉字部首相关内容并完成练习:


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