【GPT机翻】战国小町苦劳谭 (戦国小町苦労譚)- 122 [千五百七十四年 十二月上旬]
书名 战国小町苦劳谭
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作者: 夹竹桃
原作:http://ncode.syosetu.com/n8406bm/
翻译工具:ChatGPT
*机器输出的翻译结果UP未做任何修正,仅供试阅。标题章节号为原翻译版的顺延。*
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千五百七十四年 十二月上旬(*原文网页序列号 - 139)
信長の大和巡視は成功の裡に終わった。岐路の途上で京に立ち寄り、切り取った蘭奢待の一片を正親町(おおぎまち)天皇に献上し、岐阜へと帰国した。
信长的大和巡视在成功中结束。在岐路途中停留京都,将切下的兰奢待献给了正统町天皇,然后返回岐阜。
信長と行動を共にしていた静子は、岐阜で信長と別れ、尾張の我が家へと帰り着いた。
信长身边的静子在岐阜和信长分别后,回到了我们在尾张的家。
「お疲れ」
"辛苦了"
邸宅へ戻ると、握り飯を片手に長可が出迎えた。加賀攻めが終わったとは聞いていないだけに、戻っているとは思っていなかった静子は驚いた。
回到府邸,长可单手拿着握饭来迎接。静子虽然听说了加贺攻防战结束了,但并没有想到她会这么快回来,因此感到十分惊讶。
理由を訊ねたところ、最早大勢は決してしまい、残党狩りや兵糧攻めに付き合う気もないため帰参したということらしかった。
询问了理由后,他们中的大多数已经决定放弃,并且似乎也没有意愿参与剩余的战斗或围攻行动,因此返回了。
「そういう事情なら仕方ないかな。兵を維持するだけでも金は減り続けるからねえ」
“如果是那样的情况,也没办法啊。光维持军队就会不断减少金钱。”
「軍の規模も縮小傾向でな、読みが外れたのか慶次も戻っているぞ。美濃までは一緒だったんだが、着いたとたんにどこかへ消えた」
“军队规模也在缩小,好像慶次也回来了。我们一直在一起到美濃,但一到那里他就不见了。”
「あー、何となく分かる」
"啊,有点明白了"
目的を定めていないときの慶次は、風の向くまま気の向くままに行動するため、周囲の人間が彼の行動を予測するなど不可能だ。
当没有目标时,景次会随风随性地行动,周围的人们无法预测他的行动。
不思議と危急の際に遅参しないため、糸の切れた凧のようなものと見逃されていた。
为了确保在奇怪和危急的时候没有耽误,它被视作像线断了的风筝一样被忽视了。
「まあ、試飲会にまでは戻るだろう」
“嗯,我们可能会重新回到品尝会。”
「試飲会?」
"试饮会?" would be the Simplified Chinese translation of "試飲会?".
耳慣れない言葉に静子は首を傾げる。失言に気付いた長可が慌てて踵を返すが、駆け出す前に静子にがしりと襟首を掴まれた。
静子听到了不常听到的词语,皱起了眉头。长可意识到自己失言了,急忙掉头离开,但在她走之前,静子抓住了她的衣领。
「問われて逃げるってことは、後ろ暗いことがあるんだよね?」
“如果被问到逃跑,就意味着后面有不可告人的事情,对吧?”
「い、いやあ……ははっ」
"啊,不……哈哈"
明らかに目は泳ぎ、言葉も滑っているが頑(かたく)なに口を割ろうとはしない。ならばと思い、同じく静子を出迎えにきた才蔵と足満へ目線を投げる。
明显眼神游移,言辞也吞吞吐吐,但仍不愿开口。我便把目光投向同样来迎接静子的才藏和足满。
露骨に目を逸らされた。これは男どもが結託して悪だくみをしていると察した静子は、ため息と共に掴んでいた手を放す。
静子察觉到男人们密谋着不良企图,因为他们明显地避开了她的目光。她放开了一直抓着的手,深深地叹了口气。
「話したくないなら仕方ない。蔵の鍵を鋳溶かして、蔵の入り口も封印しよう」
"如果你不想说话,那也没办法。我们可以熔化仓库的锁,封闭仓库门口。"
「「「ま、待った!!」」」
“等等!!”
静子の本気を感じ取り、三人が血相を変えて静子を制止する。試飲会というからには何か新しいお酒を飲む催しなのだろうが、ここまでして隠したがることが腑に落ちなかった。
感受到静子的认真态度,三个人脸色大变并制止了她。虽然这是一个品尝会,可能有新的酒款,但他们不理解为何需要隐瞒到这种程度。
「で、なんで秘密なの?」
“所以,为什么要保密呢?”
「……その、だな。静子が栽培していたホップがあっただろう?」
“静子曾经种植的啤酒花,应该还有一些吧?”
三人は目配せをしあっていたが、やがて観念したのか足満が代表して話し始めた。
三人默契地互相交流了眼神,但不久后似乎都明白了,足满便代表大家开始说话了。
「ん? ああ、そう言えばあったね」
“嗯?哦,说起来确实有啊。”
静子自身は酒を飲まないが、大麦の有効な使い道としてビール製造を視野に入れ、早い段階から南蛮経由でホップを輸入して栽培していた。
静子本人不喝酒,但将啤酒酿制作为大麦的有效利用方法,并在早期通过南蛮贸易引进了啤酒花并进行了栽培。
もともと寒冷な気候を好むホップの栽培は難航していたが、今年になってようやく加工可能な品質のものが収穫できたため、繁殖用の株とは別に分けた未授精の雌株のみを収穫した。
由于喜欢寒冷气候的啤酒花气候条件苛刻,种植一直存在困难。但是今年终于收获了可加工的品质,除了繁殖用的株之外,我们只收获了未授精的雌株。
成熟したホップの雌株は『毬花(まりはな)』と呼ばれる松ぼっくりに似た花のようなものをつける(厳密には花ではない)。
成熟的啤酒花雌株会长出类似于松果的球花,被称为“毬花”(严格来说并不是花)。
静子の持ち込んだ知識では、未授精の毬花のみを使用するとあったため、雄株の栽培は限定的となっていた。
由于静子带来的知识指出仅使用未授精的雌花,因此雄株的种植变得有限。
この毬花はビールの原料の一つであり、苦みや香りを演出し、雑菌の繁殖を抑えて保存性を高める効果も見込める。
这种球花是酿造啤酒的一种原料,可以产生苦味和香味,还可以抑制细菌繁殖,提高保存性。
「そう言えば原料用に粉砕加工だけして、保管したままだったね」
“说起来,我们只是把原材料粉碎加工了一下,然后放着没有存储好”
収穫した毬花は低温下に晒しながら送風して乾燥させ、その後粉砕したものを圧縮してペレットに加工する。こうすることで保存性が上がり、数年の時を越えることが可能となる。
收获的毬花在低温下曝晒并风干后,压碎后制成颗粒状进行加工。这样可以提高保存性能,能够保存数年的时间。
「その……やはり時を置くと風味が落ちるだろう? それが惜しくて、つい全部使ってしまった……」
“那个……果然放置时间长了味道会减弱吧?但是我觉得太浪费了,就都用掉了……”
そう言えば足満は収穫さればかりの毬花を二つに割り、中心付近にあるレモン色の『ルプリン粒』を取り出し、その鮮烈で華やかな香りに陶然としていた。
顺便提一下,足满把采摘回来的毬花分成两半,取出中心附近的柠檬色的“腊肠花粒”,沉浸在它鲜艳迷人的香气中。
長らく飲んでいないビールの香りを思い出し、その頃から計画を立てていたのかもしれない。
可能是在回想起长时间没有喝的啤酒的香味后,我就开始计划了。
「……良くわかりました」
「……我明白了。」
三人が焦っている理由、それは酒税にあった。織田領内に於いて、酒類は仕込んだ段階の量に応じて課税され、現物もしくは金銭で税を納めねばならない。
三个人感到着急的原因是酒税。在織田领地内,酒类根据酿制的数量来征税,必须以实物或货币形式缴纳税款。
ただし課税は商用醸造に限られ、研究開発や自家消費する分については慣例的に見逃されていた。
然而,征税仅限于商业酿造,而研究开发和自家消费则通常被忽略。
今回のケースに当てはめれば、自家消費と強弁できなくもないが、流石に無理があると静子は判断した。
如果套用到这个案例中,虽然可以认为是自家消费和强硬辩论,但静子认为这有点勉强。
恐らく最初はいつもの4人だけが飲む分を仕込む予定が、徐々に参加者が増えるにつれ規模が大きくなってしまったのだろう。
恐怕最初计划只准备给四个人喝的量,但随着参与者逐渐增加,规模也变得更大了。
彼らが静子に黙っていたのも、流石にこの量は拙いのではないかと言う意識があったのではないだろうか。
他们对静子保持沉默,可能是因为意识到自己的语言表达不够熟练,担心会出错。
ともあれ静子としては酒造の元締めでもあり、信長へ納める酒税の取りまとめも任されている。
然而从静子的角度来看,她不仅是酒造业的头目,还负责收集并向信长缴纳酒税。
「ちなみに仕込んだビールはどうする気だったのかな?」
“顺带一提,你原本准备怎么处理酿的那些啤酒呢?”
表面上はにこやかなまま、奇妙な迫力を背負って静子が訊ねる。思っていたよりも大事(おおごと)だと察した足満は、才蔵の横腹を突いて目配せを交わす。
表面上虽然静子面露笑容,但背负着奇妙的压力询问着。足满感觉到事情比自己想象的还要严重,于是顺势碰了一下才藏的侧腹,传达了眼神交流。
「(何やら拙(まず)いことになったようだ、素直に謝ろう)」
「似乎出了些问题,诚恳地道歉吧。」
「(承知)」
"(承知)" in Simplified Chinese is: "(知道)"
「(す、すまん。俺が口を滑らしたばかりに……)」
「对不起,我不小心失言了……」
「(むしろ怪我の功名だな。ここは下手に隠し立てせず、打ち明けるしかあるまい)我らが飲む分だけを仕込んで、全て飲んでしまうつもりであった……」
“相反,这是受伤的好处。现在我们不应该隐瞒,只有坦诚相对。我们预备了所有我们喝的,打算把它们全部喝掉……”
静子は頭痛を堪(こら)えるかのように、眉間を指で揉み解すと、やれやれとばかりに声をかけた。
静子仿佛忍受着头痛,用手指揉了揉眉心,然后松了口气地说道:“呼,终于好了。”
「織田領内では、お酒を仕込むのには届け出が必要で、仕込んだ量に応じて納税の義務が課せられるのよ。個人が消費する程度の量ならお目こぼしもあるけど、皆が飲む量だと商売規模でしょう? 為政者が守らない法なんて、誰も守らなくなってしまうから、今後は必ず相談してね? いい?」
在织田领地内,酿造酒需要申请批准,根据所酿量缴纳税款。个人消费的少量酒可被容忍,但如果是供大众饮用的酒,则属于商业行为。如果统治者不守法,那么没有人会遵守法律。从现在开始,请务必与我商量,好吗?
我ながら説教臭いなと思いつつも、噛んで含めるように言い聞かせる。恐らく静子の手を煩わせまいと内緒で作っていたであろう足満が、悄然(しょうぜん)と項垂(うなだ)れる。
我虽然觉得自己讲教的味道很浓,但还是咬着牙硬着头皮说了下去。足满恐怕是想不让静子操心,偷偷地制作而成,沉默不语地垂下了脑袋。
思い返してみると、かつて足満が現代の静子宅に居候していたころ、彼は良く静子の父と枝豆をつまみにビールで晩酌をしていた。
回想起过去,当足满借住在现代静子家时,他经常和静子的父亲一起喝啤酒,边吃枝豆边喝晚餐。
「(仮住まいだったとは言え、郷愁を感じるくらいには思ってくれていたのかな?)それで、試飲会に参加するのは誰?」
“(虽然只是临时住所,但是你觉得会有些乡愁吗?)那么,参加品酒会的是谁呢?”
「は、はっ……我ら三人の他に、慶次殿とみつお殿、五郎殿――」
“除了我们三个之外,还有慶次大人、光男大人和五郎大人——” [Simplified Chinese]
「判りました。予想以上に大規模な催しみたいだね。となるとお目こぼしで済ませる量じゃないだろうし、酒税は皆のお給金から引いておきます」
"我明白了。看来这是一项规模超出预期的大活动。这样的话,如果只是迁就一下的话可能不够,我们可以在大家的工资中扣除酒税。"
軽く眩暈(めまい)がし始めた静子は、才蔵の言葉を遮った。
轻微的头晕袭上静子,她打断了才藏的话。
「(色んな人の手を借りるうちに、規模が拡大していったんだろうね。私直属の武将が無許可で仕込むなんて、誰も思わないだろうし……)許すのは今回だけだからね? 次にやったら皆とは言え処罰しない訳にはいかないんだから、私にそんな事をさせないでね?」
"(借助各种人的帮助,规模似乎已经扩大了。我的直属武将未经许可擅自进行训练,没有人会想到吧......)这次只能原谅你一次了。下一次如果再发生这种情况,我们不能不惩罚所有人,所以请不要让我做这样的事情,好吗?"
「静子、本当に済まない……」
「静子,真的很抱歉……」 (Simplified Chinese)
足満を筆頭に、他二名も充分に反省しているようなので、静子はこれ以上の叱責は必要ないと判断した。それよりも不始末の対処に動いた方が建設的だ。
足满作为首要责任人,另外两个人也充分反思了自己的行为。因此,静子判断不需要再斥责他们了。相比之下,处理不当的问题更具有建设性。
「じゃ、この話は終わりね」
"那么,这个话题结束了"
静子が軽く息を吐いて、各種手続きに向かおうとすると、狙いすましたかのようなタイミングで蕭(しょう)が現れた。
静子轻轻吐了口气,正准备前往各种手续办理处,此时蕭出现了,似乎是有预谋的时机。
「こちらに居られましたか、静子様。濃姫様がお越しになりました。静子様との面会をご所望です」
"你在这里吗,静子女士?浓姬女士来了。她想要会见静子女士。" (Simplified Chinese)
「判りました。流石にこの恰好ではお会いできないから、湯浴みをしてから向かいます。その間の歓待はお願いね、あと酒税の申告漏れを見つけたから、彩ちゃんに伝えて貰えるかな?」
“我明白了。穿着这样的服装确实不方便见面,所以我会先去泡个澡再赶过来。期间就拜托你做好接待啦。还有,我发现有酒税申报漏洞,请转告彩酱好吗?”
「承知致しました。では、失礼致します」
"我明白了。那么我告辞了。"
蕭はさっと一礼すると、来た時と同様に慌ただしく立ち去った。いつも妙にタイミング良く現れるなと思いつつ、静子は風呂場へ向かう。
萧一点头示意后,像来时一样匆匆离开了。静子心想他总是在奇怪的时候出现,然后她就前往了浴室。
湯浴みをはじめとした身支度を整えているうちに、随分と濃姫を待たせてしまっていることに気付き、慌てて応接間へと移動した。
在整理沐浴等身体准备时,我意识到让濃姬等待了一段时间,于是急忙移动到客厅。
「大変長らくお待たせしました」
"非常抱歉让您等待这么长时间"
「気を遣わずとも良い。先触れも告げず訪ねたのじゃ、待つのは当然」
“不必担心。我没有先预告就来看你,所以等待是必然的。”
「そう仰って頂けると助かります」
“如果您这样说,那就太感激了。”
静子の立場が上昇するに従い、公の場もしくは近い場所では儀礼的なやり取りを求められるようになった。気心の知れた濃姫相手であっても同様で、家人を排した私的な空間で会話をする流れとなっていた。
随着静子地位的提升,在公共场所或附近的地方,她开始被要求进行礼节性的交流。即使是与亲密的濃姫有关,也是如此,他们已经开始在私人空间里与家人分开进行交谈。
「ふぅ、なんとも堅苦しいことよ」
「哎呀,真是太拘谨了。」
静子の私室へと案内された途端、濃姫はいつもの砕けた態度に戻った。露骨なまでの切り替えに思わず苦笑する静子だが、それだけ心を開いてくれていると思えば悪い気はしなかった。
一进入静子的私人房间,濃姬便恢复了她平常随意的态度。静子看到她这么明显地在表现出这个态度时,不禁会心地苦笑,但考虑到她已经对自己敞开心扉,静子并不会感到不舒服。
「お互いに立場を得ましたから、それに見合った振る舞いを求められるのは仕方ないでしょう。濃姫様は天下人の正室なのですから」
“我们都得到了相应的地位,所以被要求表现相应的行为是无可避免的。毕竟,濃姬殿下是天下人的正室。”
「判っておるからこそ、気に副(そ)わずとも公の場ではそれらしく振舞っておろう? そも、天下人の妻などと持ち上げられたところで、妾自身に何の権力があるわけでもなし。情で動く女が政(まつりごと)に関わったところで、ろくな結果にならんのは歴史が証明しておる」
"正是因为知道这个道理,即使不感兴趣也要在公共场合装作感兴趣吗?况且,即使被说成是天下人的妻子,我自己也没有什么权力。历史证明了,女人情绪化地涉及政治,结果很少是好的。"
「あの、私も一応為政者なんですけど」
“那个,我也算是政治家。”
「静子は未通女(おぼこ)じゃろ? 女には入らぬ」
「静子是未婚女孩吧?她还不可以算作女人。」
「私のことはさておき、本音は?」
“抛开我的事,说实话呢?”
「政は男の仕事。そっと男の背を押してやり、疲れた男を癒してやるのが佳(よ)い女というものよ」
「政治是男人的职业。作为好女人,我们应该默默地支持男人,帮助他们排解疲劳。」
「ですよね」
“是吧”
濃姫の性格は、天下人の正室という権威を笠に着るよりも、自分の器量だけで勝手気ままに人生を謳歌する。
濃姬的性格是,比起披着天下人正室的威望,更喜欢凭借自己的才智随心所欲地享受人生。
とは言え、立場上政治に無関係では居られない。色々な制約を課せられながらも、その中で最大限の楽しみを見出す濃姫の姿に、天下人の妻の気苦労が窺えた。
虽然如此,从地位的角度来说,政治是不能置身事外的。即使受到各种限制,我们也可以从中感受到濃姬的最大乐趣,从而感受到天下人妻子的心理压力。
スパーン!!
砰!!
「静子はおらぬか? あ、義姉上! 先にお越しでしたか、遅くなって申し訳ありませぬ」
"静子不在吗?啊,义姐!您先来了,很抱歉晚了。"
軽快な音と共に豪快に襖を開け放ったのはお市であった。後ろに茶々と初、乳母に抱かれた江が続く。
轻快的声音伴随着豪迈地推开了障子门,是小市。茶々和初及江被保姆抱在身后跟着走。
織田家の女は先触れを寄越さない習慣でもあるのかと疑いたくなるが、そう言えば信長も突然来訪するため、織田家の血なのだと納得した。
有时候会怀疑織田家的女性是否也有不先露面的习惯,但想到信长也曾突然前来访问,便理解这也是織田家的血脉所在。
「ほほほっ、妾が先を急いだまで。気にせずとも良い」
“呵呵,我只是走得有点快,不用在意。”
「家主の私は気になるのですが……処でどういったご用でしょうか?」
“作为房主,我很在意,请问您需要办什么事?”
近頃は、濃姫や市などの奥方衆は殆ど姿を見せなかった。濃姫一人だけなら気紛れで済むが、二人が同時となれば何か裏があると静子が警戒するのも無理はない。
近来,濃姬和市等内侧的女士们几乎没有露面。如果只是濃姬一个人的话还不至于令人感到不安,但如果同时有两个人缺席,静子也不无道理地警惕背后是否有什么诡计。
「そう構えるでない。なに、難しい話ではない。妾とお市達一同は、暫くの間尾張に逗留することになったのじゃ」
“别这么慌张。这不是很难的事情。我和小市一行人将在尾张逗留一段时间。”
「はあ、そうですか……え!? それは一体なぜ?」
"哦,这样啊……嗯!?那为什么呢?"
来年早々にも信長は本拠を安土へと移す。既に仮御殿は完成しているが、年賀の行事があるため岐阜に留まっており、正月が過ぎれば安土へと移住することが決まっている。
明年初期,信长会将其据点迁移到安土。虽然临时宫殿已经建成,但由于年庆仪式在岐阜举行,信长留在这里,待新年过后就会移居到安土。
この時期になって濃姫や市が尾張に留まる理由が、静子には理解できなかった。
这个时候,濃姬和市留在尾張的原因,静子无法理解。
「安土というより近江一円は、未だ落ち着いておらぬ。そんな状況で殿の急所になり得る妾たちが、無防備に姿を晒しておれば、よからぬ謀(はかりごと)を巡らす輩が現れるやも知れぬ。それでなくとも人の出入りが増え、どうしても警備が薄くなり、間者の入り込む余地も増えよう。そこで妾達の尾張逗留となったのじゃ、殿が落ち着かれるまで暫しの間世話になるぞ」
“比起安土来,近江一带仍没有平静下来。在这种情况下,若我们身处危急之地而毫无防备地暴露在外,便可能会有坏人谋划不轨。再说,人员往来增加,警备不免减弱,敌人的渗透也随之增加。所以我们在尾張逗留,暂时躲避一下,等待主公安定下来再说。”
「なるほど、事情は理解しました。それほどの重大事なのに、事前に当事者である私に話が来ないのが腑に落ちませんが……」
“我明白了情况。但这可是件如此重大的事,为何事先不与我这个当事者沟通呢,这让我很难理解......”
「それならば、妾のところで握りつぶした」
"那么,我就握碎它了。"
「ああ……そういう事ですか」
“啊……原来是这样啊。”
静子に報せが来なかったのは、濃姫の仕業であった。稚気(ちき)から来る悪戯(いたずら)か、はたまた深謀遠慮(しんぼうえんりょ)によるものだったのかは知り様がないが、貴人を受け入れるには準備があるため、せめて一言欲しかった静子だった。
静子没有收到消息是因为浓姬的行动。不知道是因为顽皮还是深思熟虑,但静子希望至少得到一句话,以准备接待贵人。
「妾達の他にも親族共が尾張に滞在するが、静子の処へ身を寄せるのは妾と市の家族だけじゃ。供も最低限にしておるので、そう手間は取らせぬ」
“除了我们,还有其他亲戚滞留在尾张,但只有我和市的家人借静子处避难。供品也是最少的,不会给他们添麻烦。”
「承知しました。親族の身を案じて避難を勧めるなんて、上様は身内思いでいらっしゃいますね」
“知道了。上様很为家人着想,建议撤离是出于亲情。”
「戯言(ざれごと)を。足手まといになるからに過ぎぬ。近江は、十全に目が行き届く岐阜や尾張とは違う。これからはあからさまに敵対する輩ではなく、好意的に接して取り入ろうとする輩も出てくる。そのような情勢では、役に立たぬ味方ほど始末に負えぬものはない」
“闲话少说。你只会拖累我们而已。近江不同于鸠山和尾張,那里完全没有疏漏。现在会有些人采取友好的态度接近我们,而不是公开敌对。在这种情况下,没有用处的盟友是我们不能容忍的东西。”
「いかにして敵方に無能を押し付けるかは、古来政治で用いられた手法ですね。それを思えば戦えない味方は邪魔になると、上様がお考えになるのも無理はないかもしれません」
“如何将无能强加给敌人,是古来政治所使用的手法。考虑到这一点,如果无法战斗的盟友成为了阻碍,那么您的想法也无可厚非。”
自分で自分の身を守ることすら出来ないものは、急所となるだけでなく味方を疲弊させ、ひいては敵に利することとなる。無能な味方を内に抱えれば、敵は座しているだけで有利を得られるのだ。
自己都无法保护自己的人,不仅成为弱点,而且还会使盟友疲惫不堪,最终有利于敌人。如果内部拥有无能的盟友,敌人甚至可以获得优势。
信長は故事に倣(なら)って、味方から無能を排除し、有能であれば敵であろうとも取り込む戦略を取っている。
信长遵循故事,采取排除无能的盟友,吸收有能的敌人的策略。
「そういうことじゃ。妾たちは殿の足枷(あしかせ)になってはならぬ。せめて邪魔にならぬよう、身を隠すのが内助の功よ」
“就是这样。我们不能成为主人的累赘。 至少要保持低调,不要成为他的绊脚石,这是夫人的职责。”
濃姫は一切の不満を窺わせずに言い切った。信長から邪魔者扱いされているというのに、気にする素振りもない。
濃姬毫不流露出任何不滿之情,堅定地說道。儘管她被認為是信長的妨礙者,但她並沒有表現出任何在意的迹象。
「それで、本当のところは?」
“那么,真正的情况是什么?”
付き合いの浅いものならば、濃姫の懐の深さに感銘を受けもするだろう。しかし、濃姫がそんな殊勝な性格をしていないことを良く知る静子は、半眼になりながら探りを入れた。
如果是和她关系不深的人,也许会对濃姫的宽广胸怀产生深刻印象。但是,知道濃姫并没有那么高尚的性格的靜子半闭着眼睛试探着。
「殿公認の骨休めよ、これを楽しまずして何とする!」
“大人承认这是我们的放松时光,不享受这样的时光还有什么意义!” (Simplified Chinese)
静子の想像通り、濃姫は信長の態度など気にしていなかった。むしろこれ幸いと、大手を振って遊ぶ口実にするつもりですらいた。市がその通りと言わんばかりに頷いているところを見ると、既に計画は練られているのだろう。
正如静子所想,濃姬并没有在意信长的态度。她反而想利用这个机会,大肆游玩,寻找借口。从市点头的样子来看,计划似乎已经制定好了。
「ほっほっほ。殿の態度に一喜一憂するほど初心(うぶ)ではないぞ? それに、今の殿は私(し)を滅して公(こう)に徹さねばならぬ時、身内をまとめ殿を支えるのが妻の務めじゃ」
“呵呵呵。殿不必为此而忧虑,我并非如此天真。而且,现在殿需要将我覆灭并从此成为真正的君主,这时家人们应该召集在一起支持殿,这是妻子的职责。”
「……お強いですね。私には到底務まりそうにありません」
"……您好强啊。我根本无法胜任。"
「腐っても蝮(まむし)の娘、温(ぬる)い世界に生きてはおらぬ。さて、退屈な話はしまいじゃ。部屋の用意を頼めるか?」
“即使腐朽成蝮蛇之女,也不生活在温和的世界中。好了,别再说无聊的话了。能请你帮忙准备一下房间吗?”
「心得ております。蕭に準備をさせますので、こちらで暫しお待ちください」
"我已经了解了。我让萧准备,所以请稍等片刻。”"
静子はそう言うと蕭を呼び、濃姫達の居室を整えるよう命じた。
静子说完后便叫上蕭,命令他整理浓姬们的住所。
濃姫たちが静子邸に身を落ち着けて暫く経ち、男衆が待ちに待った試飲会が催された。
浓姬们在静子的住所安顿下来一段时间后,男士们期待已久的品酒会开始举行。
発起人は虎太郎。唆(そそのか)したのは慶次、賛同者が才蔵、長可、足満、高虎、みつお、五郎、四郎、弥一であった。
发起人是虎太郎。煽动者是慶次,赞同者包括才藏、长可、足满、高虎、光男、五郎、四郎、弥一。
「ふっふっふ、昨年のワインは失敗だったが、エビヅルとやらで仕込んだ今年は一味違う! しかし、白ワインとは恐ろしく手間暇の掛かる製法だが、ブドウ次第でこうも化けるとは……」
“呵呵呵,去年的葡萄酒失败了,但今年用所谓的埃比祖尔调制的就与众不同了!但白葡萄酒制作过程十分复杂,只有依据葡萄的品种才能制作出如此美味的酒……”
虎太郎が用意したワインは二種類。日本の固有種であるエビヅルというブドウを用いて仕込んだ赤ワインと、甲州ブドウから作った白ワインである。
虎太郎准备了两种葡萄酒。一种是使用日本特有的葡萄品种“胡萝卜”酿造的红葡萄酒,另一种是用甲州葡萄酿制的白葡萄酒。
当初虎太郎は、用意されていた甲州ブドウを用いて赤ワインを仕込もうとした。しかし、西洋の品種に比べて糖度が低いからか、加糖してもなおアルコール度が低くとどまり、腐敗してしまった。
最初,虎太郎试图使用准备好的甲州葡萄酿制红葡萄酒。然而,由于比西方品种的糖度低,即使加糖,酒精度数仍然很低,导致它腐败了。
腐ったワインを廃棄する現場に偶然立ち会ったみつおが、ワイン造りのヒントを与え、今年のワイン造りを無事に成功へと導いた。
偶然遇到了处理坏掉的葡萄酒的现场,Mitsuo提供了制作葡萄酒的提示,成功地将今年的葡萄酒酿造工作引领至成功。
「おっと、初披露のびいるも忘れて貰っちゃ困るぜ。足満のおっさんが珍しく熱心に取り組んだ逸品だ、原料も静っちが手塩にかけて育てた一級品、不味い訳がない!」
“哎呀,不能忘了首次亮相的美食啊。这是足满老兄异常热心地所制作的杰作,原料也是静图亲手培育的一流品质,绝对不会难吃!”
ビールの入った樽を叩きながら慶次が笑う。定番となった清酒の他、焼酎やラム酒といった蒸留酒なども並び、まさに品評会と言った雰囲気を醸し出し、参加者たちは否が応でも高揚する。
敲打着装满啤酒的木桶笑着的是慶次。除了常规的清酒外,还有烧酒、朗姆酒等蒸馏酒排列着,彷佛品评会般的氛围营造出来,参加者们无意识的也跟着兴奋起来。
しかし足満に才蔵、長可の三人は沈痛な表情を浮かべていた。中でも長可は青ざめて見える程に顔色が悪く、一目で尋常な様子ではないと窺い知れた。
然而,足满、才藏和长可三人都面带沉重的表情。尤其是长可,脸色非常苍白,一眼就能看出他的情况不太对劲。
「どうした、揃いも揃って不景気な面しやがって? 厄介ごとは後回しだ、今日は酒を飲んで騒ごうや」
“怎么了,一脸萧条的样子?不要管烦恼,今天我们只管喝酒狂欢!”
慶次が肩を叩きながら長可を励ますが、反応は芳しくなかった。いつもならば気分を入れ替えて一緒に騒ぐというのに、本気で具合が悪いのかと慶次が訝しむ。
庆次拍着长可的肩膀鼓励他,但他的反应并不太好。庆次感到疑惑,他通常会试图改变气氛和长可一起嬉闹,但他现在却真的感觉不舒服。
「その……済まぬ。実は……」
抱歉,实际上……
長可が事情を話す前に、入り口の扉がバンと音を立てて開いた。念入りに根回しをした上で、蔵内でこっそり開催していただけに、事情を知る三人以外の全員の視線が入り口に集中した。
在长可讲述情况之前,门口“砰”的一声响开了。由于经过了周密的安排,在仓库内秘密举行,因此除了知情的三个人外,所有人的视线都聚集在了入口处。
「やあ、こそこそとお集まりの皆さん、密造酒の製造は厳罰が課せられるって知っているかな?」
“嘿,悄悄聚集在这里的大家,知道私酿酒的制造会面临严惩吗?”
そこには穏やか笑みを浮かべつつも、凄みを利かせた静子が立っていた。内々で消費する分だけをこっそり仕込んだと思っている連中は、穏やかならざる事態に戦慄する。
那里站着静子, 脸上带着和善的笑容,但她的存在也充满了威严。那些内心认为已经秘密储备足够数量的人将惊恐不已,因为事情可能并不像看上去那么平静。
「済まぬ、口が滑った……」
"对不起,我失言了……" (Sorry, I slipped up with my words...)
長可が絞り出すように言葉を発した。その一言で現状を察した男達は、自分達が置かれた状況に頭を抱えたくなった。
长可紧绷着喉咙说出这一句话。听到这话,在场的男人们立刻明白了现状,开始感到不知所措。
「上の者が法を蔑(ないがし)ろにしちゃ、民たちに示しがつかないでしょう? ということで、このお酒については税を取り立てます」
“上面的人轻视法律,民众是不会理解的吧?所以,我们要对这种酒收税。”
「いやー、その、だな」
"哎呀,那个,呃"
慶次がしどろもどろになりながらも言い訳を口にしようとするが、静子はそちらを一睨みするだけでそれを封殺した。
庆次一脸窘迫地想要开口找借口,但静子只是瞪了他一眼,就让他闭嘴了。
「言い訳無用! お咎めなしって訳にはいかないので、次回のお給金から酒税を差し引きます。その代わり正式に品評会にしてあげるから、こんな狭いところに籠ってないで広間に集まって!」
“不准找借口!由于不能让你无罪放过,所以我会从下次的薪水中扣除酒税。但作为代替,我会正式地举行品评会,所以请不要老呆在这狭小的地方,到大厅里集合!”
静子はそう言うと踵を返して戻っていく。男達も妙な雲行きになったと思いつつ、大人しく静子に続いて広間へと向かった。
静子说完转身回去。男人们觉得氛围变得奇怪,乖乖地跟随静子回到大厅。
広間へと到着すると、そこには既に宴席の準備が整えられており、長机のような座卓が並べられ、その上に湯気を立てる大皿の料理が所狭しと置かれていた。
到达宽敞的大厅时,宴会的准备已经就绪。像长桌一样的座卓排列着,上面堆满了冒着热气的大盘子食物。
「特例措置はこれっきりだからね。こんな詰まらないことで皆を処罰したくないんだから、次からはしっかり申告するように! はい、お説教は終わり。折角だから飲み比べをして、お料理との相性なんかも後で報告してくれると嬉しいな」
「这是特例措施,这样就结束了。因为我不想因为这种无聊的事情惩罚所有人,所以从下次开始请认真申报!好了,训话结束了。顺便比一比喝的酒,晚些时候也请报告与菜肴的搭配怎样,我会很高兴的。」
ダチョウ肉や烏骨鶏(うこっけい)、尾張コーチンの唐揚げ、鶏の南蛮漬け、魚貝類の煮付け、各種きのこの天ぷら、ボウルいっぱいの生野菜サラダ、香の物に、尾張米の白米がぎっしり詰まったお櫃が並ぶ。
火鸟肉、乌骨鸡、尾张高纯度鸡的炸鸡、鸡肉南蛮酱、鱼贝类煮物、各种蘑菇天妇罗、大碗生蔬菜沙拉、日本泡菜、一桶满满的尾张米白饭并排展示。
「皆の報告をもとに、上様へ献上する献立を決めるから、心して味わうように。じゃ、後はよろしくね」
"根据大家的报告,我们将决定向上位献上的菜单,所以请你们好好品尝。那么,请多关照了。"
それだけ言うと、静子は襖を閉めて宴会場と化した広間から立ち去った。彼女の足音が遠ざかり、完全に聞こえなくなったところで皆が盛大に息を吐きだす。
她说了这么一句话后,静子就关闭了推门,离开了变成宴会场所的大厅。在她的脚步声逐渐远去,完全听不到的时候,大家都松了一口气。
「結局のところ試飲会は続けても良いのか? 給金棒引きは痛いが、それ以上の料理が並んでいるようにも思える」
“最终决定继续举行品酒会吗?虽然减少酬劳会带来痛苦,但似乎还有更多美食可以品尝。”
「何はともあれ、折角の料理が冷めちまう。野暮なことは言いっこなしだ、新しい酒と美味い飯、これを食わぬのは嘘だろう」
"无论如何,美食都变冷了。说粗话没必要,新酒和美味的食物,不吃简直是说谎话。"
慶次が発破を掛けると、意気消沈していた面々も普段の調子を取り戻す。
当庆次催促时,原本情绪低落的人们也恢复了平日的状态。
「しかし、上様に献上する品定めとする以上、酔っぱらう訳にもいかぬ。それぞれをしっかりと吟味し、皆の意見がまとまってから無礼講とするのが筋ではないか?」
“但是,既然是要献给上方的物品,就不能喝醉了。每个物品都要仔细考虑,直到大家都同意后才能放开享乐,这不是应该的做法吗?”
「そいつはどうかな? 何か試飲会を続ける言い訳がないと、俺たちも盛り上がり辛いと考えた静っちの配慮だと俺は思うがな。本気で品定めをするつもりなら、静っちはもっと入念に手順を踏ませるさ」
“那个家伙怎么样?我认为这是静想到我们没有继续举行试饮会的借口,否则我们也很难热闹起来。如果你打算认真评估产品,静会让你更仔细地按流程操作的。”
「恐らく慶次の言う通りだろうな。しかし、静子の仏心に胡坐(あぐら)をかいてはいかん。わしらはそれぞれに不明を恥じ、明日からは心を入れ替えねばならぬ」
"很可能是景次说的对。然而,我们不应该因静子的慈悲心而轻忽大意。我们每个人都应该羞耻于自己的无知,并从明天起改变我们的心态。"
才蔵の言葉を慶次が否定し、足満が最後を締めくくった。
才藏的话被景次否定,而足满最终结束了话题。
「足満のおっさんの言うとおりだな。密造酒作りは、流石にやり過ぎちまった」
“像足满大叔说的那样。私酿酒的事情实在是太过分了。”
頭を掻きながら慶次が珍しく反省を口にした。皆がそれぞれに反省し、場が静まったところでみつおが口を開いた。
揉着头发,慶次少见地表示反省。在每个人都进行反省,场面变得安静之后,光雄开口说话了。
「では、そろそろ始めましょう。せっかく静子さんが用意してくれた料理です。その心意気を無駄にしては、ますます以て申し訳が立ちません」
"那么,我们现在开始吧。静子女士特意准备的美食,我们不好浪费她的努力。否则,我们会更加不好意思。"
「おっさんにしては良いことを言うな! よし、辛気臭いのはしまいだ。性根を入れ替えるためにも、今宵は飲み明かすぞ!」
“即使是中年男子,说了一些好话!好了,不要沮丧了。为了更改性格,我们今晚要喝个痛快!”
「おっさんではなくみつおです」
“不是叔叔,是Mitsuo。”
五郎がことさら明るく言い、彼に対して定番の突っ込みをみつおが入れる。いつも通りのやり取りに、自然と笑みが浮かぶ一同であった。
五郎特别开心地说,米津欣也如常会插上一句惯常的玩笑。大家自然而然地笑了起来,这就是他们常常的对话。
「わしのワインはちゃんと事前に申告し、きっちりと税を納めておるのだがな……」
“我的葡萄酒都是事先申报并准确交纳税款的……”
「まあまあ、晴れて公になった試飲会ですし、しっかりお役目を果たしましょう」
“嗯,既然是公共品酒会,我们要认真履行职责。”
一人だけ後ろ暗い処のない虎太郎が、立派な顎髭を弄びながら混ぜっ返し、弥一が宥めつつも開会を促す。
只有虎太郎一人身后没有阴暗的地方,他摸着他那健壮的下巴胡子搅拌着混合物,弥一在安抚他的同时催促着开会。
「それじゃあ、静っちの寛大な処置に感謝し、また充分に反省をした上で試飲会を始めるぜ!」
"那么,感谢静子大方的处理,我们会在充分反省后开始品鉴会!"
「おー!」
"哦!"
慶次の宣言に男たちは拳を突き上げた。
庆次宣言时,男人们举起了拳头。
「(現代人としては)『とりあえずナマ』でしょう! 欲を言えばキンキンに冷やした奴が飲みたいですがね」
“作为现代人,先来一杯生啤吧!如果能更贪心一些,我想要一杯冰凉开怀畅饮的啤酒。”
呟きながらみつおがビールをぐいっと呷る。現代日本に流通している殆どのビールは、ラガー系のピルスナースタイルで製造されている。
嘟囔着,光男喝下一大口啤酒。现代日本市场上流通的大部分啤酒都是以拉格啤酒为基础,采用比尔森啤酒的酿造方法制造的。
ピルスナースタイルの歴史は1842年にまで遡る。チェコのプルゼニュにあるピルゼン醸造所にドイツ人醸造家ヨーゼフ・グロルが招かれ、この時製造されたビールが有名な『ピルスナー・ウルケル(ウルケルは元祖や元という意味)』であり、その製造方法をピルスナースタイルと呼んだ。
“匹尔斯纳风格的历史可以追溯到1842年。德国酿酒师约瑟夫·格罗尔受聘于捷克布尔诺市的皮尔森啤酒厂,他采用的酿造方法酿造的啤酒被称为著名的‘皮尔斯纳优格(意为原版或者原始的)’,这种酿造方法被称为匹尔斯纳风格。”
今では日本だけでなく世界各国のビールメーカーが、ピルスナースタイルを採用してビールを製造している。
现在不仅日本,世界各国的啤酒制造商都采用了比尔森风格来生产啤酒。
ビールは大別するとエールとラガーに二分され、発酵の過程で酵母が麦汁の上部に浮いてくる『上面発酵』で作られるものをエールと呼び、逆に下部へと沈んでいく『下面発酵』で作られるものをラガーと呼ぶ。
啤酒可分为两种:淡啤酒和拉格啤酒。在发酵过程中,酵母在麦汁的顶部浮起来,这种啤酒称为顶面发酵啤酒,反之,沉到底部的啤酒称为拉格啤酒。
歴史としてはエールの方が古く、ラガーは中世期ごろに誕生し、19世紀ごろから主流となった。これはラガーの発酵温度によるところが大きい。
历史上,艾尔比拉格更古老,而拉格是在中世纪左右诞生的,并在19世纪成为主流。这很大程度上是由于拉格的发酵温度所决定的。
一般的に20から25度の常温下で発酵させるエールは雑菌が繁殖し易く、対するラガーは5から15度という低温で発酵させるため品質が安定する。
一般而言,在20至25度的室温下进行发酵的艾尔啤酒易于滋生杂菌,而在5至15度的低温下进行发酵的拉格啤酒则可以保证品质稳定。
産業革命以降の大量生産の流れには、品質が安定するラガーの方が向いており、時代に押される形で主流へと躍り出ることになる。
工业革命后,大规模生产的趋势中,稳定品质的拉格啤酒更受欢迎,成为时代的主流。
余談だがラガーを主流へ押し上げる原動力となったのは、フランスの細菌学者ルイ・パスツールが1866年に低温殺菌法(パスチャライゼーションとも呼ぶ)という雑菌の繁殖を防ぐ方法を開発したことが大きい。
但顺便提一下,推动拉格啤酒成为主流的主要原因是法国微生物学家路易斯·巴斯德于1866年开发出低温灭菌法(也称巴氏杀菌法),这种方法可以防止细菌繁殖。
ビール醸造の過程に、いち早く低温殺菌法を採用したドイツは、腐敗耐性を向上させ、高品質のビールとして名声を集めることとなる。
德国率先采用低温灭菌法进行啤酒发酵,提高了其腐败耐性,并因高品质的啤酒而闻名。
元々パスツールはビールのために低温殺菌法を発明した訳ではなく、フランスワインの地位向上を目指して研究を続けた末の成果であった。
原本巴斯德发明低温灭菌法并非为了啤酒,而是在追求提高法国葡萄酒地位的研究成果。
自国であるフランスへの愛着が強く、ドイツが大嫌いだった彼の功績が、よりにもよってドイツビールの地位向上に寄与したというのはなかなかの皮肉と言えるだろう。
他强烈热爱自己的国家法国,也十分厌恶德国,然而讽刺的是恰恰是他的努力为德国啤酒的地位提升作出了贡献。
後にパスツールの低温殺菌法は牛乳にも応用される事となる。
后来,巴斯德的低温灭菌法也被应用于牛奶。
なお、日本ではパスツールより300年以上前に日本酒の製造工程で『火入れ』という低温殺菌法が経験的に生み出されていた。
另外,在日本制造酒的工艺中,比巴斯德先生早了300多年,就已经通过“火入”的低温杀菌方法经验丰富地生产了。
エールとラガーでは発酵方法だけに留まらず、飲む際の適温も異なる。
艾尔(Ale)和拉格(Lager)不仅在发酵方法上不同,喝的时候适宜的温度也不同。
一般にエールは常温付近が適温とされる。これは常温の方がビールの持つ香りを堪能できるからと言われている。対するラガーは冷やして飲む方が適している。
通常,啤酒被认为是适宜在室温附近饮用的,这是因为在室温下能够更好地品尝到啤酒的香味。相比之下,拉格啤酒则适宜冰镇后饮用。
これは冷やした方がラガーの持つキレや苦味、炭酸の爽快感をしっかりと味わうことが出来るためである。
这是因为冰镇可以让拉格啤酒的刺激性和苦味,以及碳酸的清新感完美地展现出来。
日本で殊更キンキンに冷やしたラガーが好まれるのは、気候による影響が大きい。
在日本,更冷的啤酒更受欢迎,这是由于气候的影响。
日本は一年を通して湿度が高く、夏の暑い時期が長い。このため喉越しが爽やかで、清涼感のある冷えたラガーが好まれ、常温のエールは敬遠される傾向にある。
日本全年湿度较高,夏季炎热时间长。因此,人们更喜欢口感清爽、凉爽宜人的啤酒,常温的艾尔则不太受欢迎。
対してドイツを含むヨーロッパは、乾燥しており冷涼な期間が長く続く。このため体が冷えるラガーよりも、常温のエールが好まれる。
相比之下,包括德国在内的欧洲气候干燥,冷凉的季节持续时间较长。因此,人们更喜欢常温艾尔比冰镇拉格更容易让身体感到冷。
「くぅぅ!! 自分で造ったビールは苦労もあって、味わいも一入(ひとしお)ですね」
「唔!!自己酿的啤酒不仅经历了苦难,口感也是无与伦比的。」
「妙に苦いし、口の中がピリピリする。何とも言えん味だな」
“有一种奇怪的苦味,嘴里感觉刺痛。无法描述的味道。”
ビールの評価は真っ二つに割れた。ビールを飲みなれた足満やみつおは勢い良く酒杯を乾していたが、長可や高虎は微妙な表情を浮かべながらちびりちびり舐めるように飲んでいた。
啤酒的评价分成了两派。对啤酒很熟悉的足满和光男充满了当场而来的喝酒热情,但长可和高虎则一边微微皱眉,一边慢慢地小口品尝着酒。
初めての炭酸の刺激になじめず、少量ずつ飲んでいるため喉越しの良さが殺され、苦味が際立っているのだ。
由于第一次尝试碳酸饮料时没有适应,所以只能慢慢地喝一点点,这使得口感变得不那么爽口,反而更加苦涩。
「むむっ! この白ワインは、何とも穏やかで上品な味わいだ」
哦哦!这种白葡萄酒的味道非常温和和优雅。
虎太郎の言葉に弥一も無言で頷き同意する。熟成期間が短いため、未だ荒さが残る仕上がりだが、昨年のカビに塗れたブドウ汁とは一線を画す出来栄えだ。
虎太郎的话得到弥一的默许和认同。虽然由于熟成时间不长,酒还带有一些粗糙的口感,但与去年生产的霉葡萄汁相比,已经是一道完全不同的佳酿了。
「みつお殿に伺った時は半信半疑であったが、まさかこれ程の味になるとは……」
当我拜访过Mitsuo时,我有点半信半疑,但没想到味道竟然如此美妙……
「ははは、私はテレ……ゴホン。人伝で耳にした知識を披露したまでです。大したことはしていません」
“哈哈哈,我是电……咳咳。只是展示了从别人口中听来的知识而已,没做什么了不起的事情。”
咄嗟にテレビと言いかけたみつおは慌てて取り繕った。甲州ブドウが白ワインに適しているというのも、エビヅルで赤ワインを造るというアイディアも、テレビで放映された内容を覚えていたにすぎない。
猛然想说电视的光男慌乱地矫正了自己的话。关于甲州葡萄适合白葡萄酒,以及利用蕃薯藤制作红葡萄酒的创意,这些都只是他记得在电视上看到的内容而已。
白ワインの大雑把な製法と、甲州ブドウが材料に適していること。また生食では美味とは言えないエビヅルが、ワインにすると素晴らしい味わいを産むという情報だけを伝えた。
白葡萄酒的制作方法大概如下,甲州葡萄适合作为材料。而仅仅传达了,即使生食并不美味的葡萄柚,一旦制成葡萄酒,也能产生出美妙的味道。
この戦国時代に於いて原材料である甲州ブドウやエビヅルを集められたのは、静子の、ひいては織田家の威光のお陰とも言える。
在这个战国时代,能够收集到甲州葡萄和贝壳的原材料,可以说是归功于静子和织田家族的威望。
「謙遜も過ぎれば嫌味となろう。貴方の知識は大いに助けとなった、わしもご主人に対して面目が立つというものだ」
「谦逊太过会变成讽刺。你的知识很有帮助,也让我有了面子对我的主人。」
「そういうものですか。ならば私も、美味しいワインをありがとうございます」
“这样啊。那么我也要感谢你提供美味的葡萄酒。”
虎太郎の謝意を受け入れると、今度はみつおも生産者に対する消費者としての感謝を述べた。一瞬、呆気にとられた虎太郎だが、すぐに破顔するとみつおに赤ワインも勧める。
接受虎太郎的感谢后,现在轮到光男作为消费者对生产者表达感激之情了。虎太郎被惊呆了一瞬间,但他很快露出笑容,并向光男推荐了红葡萄酒。
「白ワインも良いが、こちらの赤も負けておらん。母国のワインにも引けを取らぬと自負しておる」
“白葡萄酒虽不错,但这款红酒也毫不逊色。我有自信它不亚于我们祖国的葡萄酒。”
「まだ若いからか、酸味と苦味がキツイですが、山羊チーズと合わせると堪らないですね!」
「可能是因为还年轻,所以这个酸味和苦味有点重,但配上羊奶酪口感绝佳!」
「その真っ赤なわいんって奴は、そんなに美味いのかい? 俺も一丁飲んでみるか!」
“那个鲜红葡萄酒,真的那么好喝吗?我也试试看!”
「美味しいですよ」
“很美味”
二人のやり取りを眺めていた慶次がワインに興味を示した。すぐさま弥一が比較的飲み易い白ワインを注いで慶次に渡す。
京次看着两个人的交谈,对葡萄酒产生了兴趣。弥一立刻倒了一杯相对容易入口的白葡萄酒,递给了京次。
「すまねえな……っくー。清酒ほどキツかないが、なかなかに強い酒だ。ブドウらしい酸味が面白い」
「不好意思……库啊。虽然不如清酒辣,但还是相当烈的酒。葡萄似的酸味很有趣」
「仕込みたての若いワインですからね。何年も熟成を重ねるとカドが取れてまろやかになり、水分も飛んで違った味わいになりますよ」
“这是一款新鲜酿造的年轻葡萄酒。经过几年的陈酿,它会变得更加柔和,口感也会变得更加丰富。同时,水分也会逐渐蒸发,使其味道更加浓郁。”
「ほう! 少しずつ味が変わるのか、なかなか面白いな。次は赤わいんって奴を頼めるかい?」
"哦!味道有点变化,真是有趣。下一杯可以来杯红葡萄酒吗?"
「承知しました。どうぞ」
「我知道了。请。」
にこりと笑った弥一が、赤ワインを慶次に渡してやる。ワイングラスにでも注いで光に透かせばそうでもないのだが、まだまだ透明度の高いガラスは貴重であり、ワイングラスの値段も恐ろしく高い。
弥一微笑着将红酒递给慶次。注入酒杯中透过光线看去并不是很明显,但高透明度的酒杯仍然非常珍贵,价格也非常昂贵。
このため試飲会では所謂ぐい呑みでワインを飲んでいるため、光が遮られて血のように見える。血を穢れとして忌避する面々は赤ワインを敬遠していたが、慶次には関係なかった。
因此,在品酒会上,大家都喝红酒,用所谓的“大口杯”喝酒,因为光线被遮挡了,看起来像血一样。一些人把血看作是不洁之物而避讳它,因此不喜欢红酒,但是对于慶次来说并不重要。
「蟒蛇(うわばみ)のみつおがワインを飲んでいる隙に、わしがビールを頂こう」
"趁蚺蛇喝酒的时候,我来尝尝啤酒。"
みつおや慶次がワインに夢中になっている間、足満はビールを飲み続けていた。ビール瓶等ないため、樽から直接飲んでおり、何杯目なのかは誰にもわからない。
米津子(音译)慶次沉迷于葡萄酒之中,而足饱却一直在喝啤酒。由于没有啤酒瓶等容器,足饱直接从桶里喝,没人知道他已经喝了几杯。
それほど深酒をしない足満のペースは、明らかに日本酒のそれよりも速い。
并不经常喝醉的足满,明显比日本酒的节奏快。
「足満さん、それ何杯目だ?」
"足满先生,这是第几杯?"
「端から数えておらぬ。そんな事を気にしていては酒が不味くなるだろう」
「不要计较细节,不然酒会变难喝。」
「いや、飲み過ぎは良くないんじゃない?」
"不,喝太多不好吧?"
「この程度、飲んだうちにも入らぬ。それよりも貴様も飲まんか、折角のビールが温(ぬる)くなる」
“这点儿算不上喝。你要不要喝啤酒呢,不然啤酒就要变热了。”
「ええ!? 普段と違って、凄い絡んでくるんだけど……」
"嗯!? 平常不同,非常纠缠……"
「やかましい。わしの酒が飲めんのか?」
“吵闹。难道我的酒你们不能喝吗?”
五郎の突っ込みに、足満は酔っ払いの定番台詞で返す。近くで聞いていた四郎は、触らぬ神に祟りなしとばかりにその場を後にした。
五郎突嘴时,足满用醉汉惯用的话回应。旁边的四郎听到后,立刻像是没碰到神一样离开了。
「この唐揚げってのは美味いな。こりゃ飯が進み過ぎる」
“这个炸鸡太好吃了。真是让人食欲大开。”
「勝蔵(かつぞう)! この酸(す)いだけと思っていたレモンの汁を掛けると更に美味くなるぞ!」
"胜藏!在酸味很重的柠檬汁上加一点,会变得更加美味哦!"
「ちょっ! 俺はその汁、苦手なんだよ!! あーあ、全部に掛けやがった……」
"喂!我可不喜欢那个汤!啊,全都洒上了……"
四郎同様、足満の絡み酒を避けた才蔵や長可、高虎は唐揚げを次々と平らげていく。あっという間に彼らの前にあった大皿の料理は綺麗になくなった。
与四郎一样,才藏、长可和高虎都避免喝足満烧酒,而是一个接一个地吃着炸鸡。不一会儿,他们面前的大盘子里的食物就消失得干干净净了。
料理がなくなった後も彼らは酒を片手に談笑し、それはみつお以外が酔い潰れるまで続いた。
菜做完之后,他们一边拿着酒杯聊天笑闹,一直持续到除了光男之外的人都醉翁翁的。
男達が大騒ぎしている一方、静子は何度目か判らない溜め息をついていた。
男人们大喊大叫,而静子无数次地叹了口气,不知道是第几次了。
「――こうして鬼を退治した桃太郎は、おじいさんとおばあさんの許へ宝を持ち帰り、幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし」
“于是桃太郎击退恶鬼后,带着财宝回到老夫妇家中,过上了幸福的生活。故事就到此结束了。大功告成,大功告成。”
静子が茶々と初を先頭に、女性陣全員に上演しているのは、彼女謹製の紙芝居である。
静子带领着茶々以及其他女性演员们,正在上演她自己制作的一本纸制图画书。
庶民向けに娯楽の提供と基本的な教養の習得、勧善懲悪(かんぜんちょうあく)のストーリーを選ぶことによる道徳心の向上を狙って試験的に作成したものだ。
为了向普通人提供娱乐和基本教育,以及通过选择讲述善恶分明的故事来提高道德水平,我们试验性地制作了这个东西。
鮮やかな彩色が施された紙芝居の1枚に茶々が目を付け、静子がそれを実演したところ、大人達も交じるほどの大好評を博し、延々上演を繰り返させられていた。
一张施以鲜艳彩色的纸偶剧引起了茶茶的注意,静子表演后受到大人们的热烈欢迎,反复演出至延长时间。
「私はそろそろ寝たいのですが……」
「我现在想睡觉了……」
「ならぬ! まだ他にも話はあるのじゃろう?」
"不是这样的!还有其他的谈话吧?"
濃姫と市の勢いに押し切られ、結局静子は夜通し紙芝居を続ける羽目になった。
最终由于浓姬和市的势头,静子被迫整夜继续讲纸片演出。